ネオマーケティングは5月28日、「新紙幣とキャッシュレスに関する調査」の結果を発表した。調査は2024年4月10日~4月11日、全国の20歳以上の男女のうち、普段買い物をする1,000名を対象にインターネットで行われた。
買い物などにおける普段の支払方法を尋ねたところ、全体では、51.8%と約半数が「キャッシュレス決済をすることが多い」と回答。最もキャッシュレス決済に積極的な「キャッシュレス決済しかしない」層の割合は、6.0%だった。この「キャッシュレス決済しかしない」層の割合を性年代別で比較すると、20代~50代においては女性より男性の方が高くなっている。中でも20代男性は11.0%と、唯一10%を超えた。
一方、60代以上においては男女で大きな差が見られた。60代以上の男性は全世代の中で最も現金派(「現金でしか支払わない」「現金で支払うことが多い」の合算)が多く、32.0%。60代以上の女性は全世代の中で最もキャッシュレス派(「キャッシュレス決済をすることが多い」「キャッシュレス決済しかしない」の合算)が多く、72.0%となっている。
次に、普段利用する支払い手段を尋ねた。全体の結果を見ると、「現金」と「クレジットカード」が2トップとなり、それぞれ76.3%・73.3%に。現状では、未だ現金がやや優勢となった。
世帯年収別で結果を見ると、年収が低くなればなるほど現金利用者が増え、年収が高くなればなるほど利用するキャッシュレス決済が豊富になっていく様子がうかがえる。特に後者の傾向については、「電子マネー」「スマートフォン決済」「携帯キャリア決済」「オンライン決済サービス」の利用率で顕著に表れている。
それぞれの支払い手段の利用頻度について、今後の意向を尋ねたところ、今後利用頻度を減らしていきたい支払い手段として、「現金」が28.6%で最多となった。一方、今後増やしたい手段として多かったのが「QRコード決済」と「ポイントカードやポイントアプリを利用した決済」。この2つのみ20%を超えている。
2024年7月3日に新紙幣が発行開始されることを知っているか尋ねたところ、認知度は全体の77.9%だった。そのうち、新紙幣の人物を詳しく知らない層が47.0%を占めている。キャッシュレス決済が浸透していることも関係してか、やや関心が薄い様子がうかがえる。
新紙幣の人物について、それぞれどの程度知っているか聞いたところ、新紙幣の人物の3名とも「何をした人物か知っている」割合は40%前後に。いずれの人物も、近年テレビドラマ化されていたが、やはりNHK大河ドラマ「青天を衝け」の影響か、「名前のみ知っている」を含めた認知度は渋沢栄一が最も高くなっていた。
「新紙幣を使ってみたいと思うか」という問いでは、全体の44.2%(「とても使ってみたい」「まあ使ってみたい」の合算)が使ってみたいという結果に。「どちらともいえない」層が43.5%を占める中、全体としては新紙幣にややポジティブな反応であると言える。