俳優の高橋文哉が主演を務める、テレビ朝日系ドラマ『伝説の頭(ヘッド) 翔』(毎週金曜23:15~※一部地域除く)が7月にスタートすることが29日に明らかになった。
■『伝説の頭(ヘッド) 翔』、高橋文哉主演で実写化
『クロサギ』や『正直不動産』など、多くの実写化漫画の原案で知られる夏原武氏の原作デビュー作として、2003年~2005年にコミック雑誌「週刊少年マガジン」(講談社)にて連載され人気を博した『伝説の頭(ヘッド) 翔』が満を持して初実写化。1000人を超えるヤンキーたちを従える不良チーム「グランドクロス」を束ねる伝説の頭・伊集院翔。かたやクラスでもまったく存在感がなく、スクールカースト最下層の万年パシリ・山田達人。この容姿がそっくりな“最強と最弱”の二人が偶然に出会い、達人はいじめられるだけの人生から、不良たちがこぞって頭を下げるリーダー・翔としての人生を歩むことに。ニセモノだとバレず、喧嘩三昧のヤンキーとしてのタフな毎日を過ごすことはできるのか。
伝説の頭・翔と万年パシリ・達人という一人二役には、高橋が挑戦。近年はドラマ『フェルマーの料理』(23年・TBS系)、映画『からかい上手の高木さん』(5月31日公開)、『ブルーピリオド』(8月9日公開)、『あの人が消えた』(9月20日公開)に引っ張りだこの高橋は、『仮面ライダーゼロワン』(19年)以来のテレビ朝日連続ドラマ主演となる。
■高橋文哉、初めてづくしの今作に気合十分
高橋は出演が決まった際の心境を「『実写でやるの!? しかも主演、俺だ!』と、驚きました(笑)。すごくうれしかったです。8つ上に兄がいるのですが、兄が原作の大ファンで漫画を全巻持っていたので、その影響で僕も読んだことがありました。ですので、誰よりも先に、兄に主演が決まったことを報告して、喜びを分かち合いました」と語る。初の一人二役、初のヤンキー役、初のコメディ作品と、高橋にとって初めて尽くしとなった今作だが「僕のこれまでとは違った一面を見ていただけるよう頑張ります」と期待感を煽る。かねてから本格的なヤンキー作品への出演を熱望していただけあり、髪を金髪に染め上げて、色気満載で伝説の男・翔を演じることは、夢がかなった結果に。「髪の毛も金髪にし、短ラン・太いズボンの学生服を着れば、自分が強くなったような気になります!」と目を輝かせた。
脚本は、『プロミス・シンデレラ』(21年・TBS系)、『波よ聞いてくれ』(23年・テレビ朝日系)などで知られる古家和尚氏が担当。監督には、住田崇氏(『架空OL日記』、『波よ聞いてくれ』)、近藤啓介氏(『直ちゃんは小学五年生』、『婚活探偵』)、植田尚氏(『特命係長 只野仁』、『まだ結婚できない男』)が名を連ねる。
■高橋文哉(山田達人役・伊集院翔役)コメント
オファーをいただいた際は「実写でやるの!? しかも主演、俺だ!」と、驚きました(笑)。すごくうれしかったです。8つ上に兄がいるのですが、兄が原作の大ファンで漫画を全巻持っていたので、その影響で僕も読んだことがありました。ですので、誰よりも先に、兄に主演が決まったことを報告して、喜びを分かち合いました。原作は少し前の時代となりますが、それを現代に落とし込むとどうなるのか、無限の可能性を秘めていると思います。
テレビ朝日さんの連続ドラマ主演は『仮面ライダーゼロワン』以来となりますが、当時は右も左もわからなくて。そんな中で初主演を務め、本当に0から1を作っていただいた……まさしく俳優・高橋文哉の“ゼロワン”を作っていただいたという恩を感じています。主演としての立ち振る舞いはできないことの方が多かったですが、役者としてたくさんのことを学ばせていただきました。こうして、テレビ朝日さんの連続ドラマに主演として帰ってこられて、少し恩返しできているのかな? という気持ちがあります。気を引き締めて撮影に臨みたいと思っています。
今回、初めて一人二役を演じさせていただきます。この二役をどうやって映像で表現するのか……。「本当に成立するの?」と思いながら台本を読ませていただきました(笑)。これを成立させるためには、僕の気合いと度量も必要ですが、現場にいらっしゃる、たくさんのスタッフさんのお力添えがあってこそだと思っています。僕自身もすごく熱量を持ってこの作品に賭けていますし、キャスト、スタッフの皆さんからも、内に秘めた熱いものを日々感じています。スタッフさんの熱に負けないように、僕もチャレンジしたいです。達人と翔を演じ分ける際のスイッチのようなものはあまり考えたことはなくて、衣装や髪型に身を委ねてみると、不思議なことに自然と立ち居振る舞いが、達人や翔になっていくんです。髪の毛も金髪にし、短ラン・太いズボンの学生服を着れば、自分が強くなったような気になります! 達人と翔の演じ分けはすごく難しい部分もありますが、監督から『“バレたら死ぬ”と思って達人を演じてほしい』と言われて、それがすごく腑に落ちて、演じるのがより楽しみになりました。今は、高橋文哉、山田達人、そして、伊集院翔という3人が、1日の中で行き来している状態ですが、現場ではほとんど高橋文哉はいないです(笑)。
初めての一人二役、ずっとやりたいと願っていたヤンキー役、初のコメディと、初めて尽くしではあるのですが、だからこそ、皆さんの初めてをたくさん奪えると思っています! また、僕のこれまでとは違った一面も見ていただけたらいいなと思っています。月曜から忙しなく過ごして、ようやく金曜日に溜めてきたものを笑って吹き飛ばせるようなスカッとする部分と、奥深い人間ドラマも楽しめる作品になっています。放送を楽しみにお待ちください、よろしくお願いします!
■夏原 武氏(原作)コメント
『伝説の頭 翔』は、(自分にとって)初めての漫画原作です。思い入れの深い作品でもあり、今回ドラマ化されることには、他作品のメディア化とはまるで違う感動と喜びがあります。連載中と令和の今では時代も大きく変わりましたが、若さゆえに爆発するエナジーはきっと同じです。素晴らしいスタッフ、キャストが今に相応しい内容にブラッシュアップ。原作を超えるドラマとして楽しんでください。でも、一番楽しみにしているのは、間違いなく私です。
■刃森 尊氏(漫画)コメント
連載終了してから19年、『伝説の頭 翔』がドラマ化されるって聞いてビックリして、電話越しの担当の方に何回も聞き返してしまいました。電話をきった後、しばらくしてビックリが喜びに変わり、小躍りしました。しかも、主演が高橋文哉さんだと聞いて、小躍りは大踊りに。放映されるのが、とっても楽しみです。テレビの前に正座して待機しています。皆さんもご一緒に視聴しましょう。
■高崎壮太氏(テレビ朝日プロデューサー)コメント
20年前、自分が中学生のときに読んでいた漫画『伝説の頭 翔』。まさか実写ドラマ化させていただける日が来るとは思っていませんでした! 夢がかないました。ある日突然、「伝説の不良」と人生を取り替えることになった「いじめられっ子」の物語。毎回とんでもない強敵たちに出くわし、信じられない事件に巻き込まれては、どうにかこうにか気合いと根性と友情とで困難を乗り越えていく主人公。どんな理不尽に見舞われても、自ら「面」と向かってぶつかっていく姿。何かと匿名性が高いこんな時代だからこそ、描くことに意味がある血が通ったドラマになると思います。
高橋文哉さんというとにかく真っ直ぐで、真摯で、時代の旗手となる役者が、自ら髪を金色に染め上げ、一人二役に体当たりで挑む姿、圧巻です。刮目してください。きっと毎週金曜夜が来るのが楽しみになると思います。
重ねて、このタイミングでの映像化を快諾してくださった夏原先生、刃森先生、本当にありがとうございます。お預かりした大切な作品、全身全霊でドラマ化していきたいと思います。
【編集部MEMO】高橋文哉が演じるキャラクター
山田達人(やまだ・たつひと):高校二年生。いじめが原因で不登校になったものの、息子に興味のない両親は海外に赴任し、ひとり暮らしの毎日を送る。古くさい街角のスケ番ズ(通称:街スケ)というアイドルグループの熱心なオタクで、メンバーの藤谷彩を推している。そのことから、来たる彩の誕生日に“あることを実践”すると決意。基本的に正義感というものはなく、いじめられた過去と一年弱の引きこもり生活、そして恋愛経験のなさから、典型的なネット弁慶・弱者男性思考に陥っており、ヤンキーのことは粗暴で下品だと軽蔑。ヤンキーは、自分とは別世界の住人であると思っていたが、翔との出会いを機に、運命が激変することに。
伊集院翔(いじゅういん・しょう)…危多漢闘(きたかんとう)最大を誇る、ヤンキーの連合体《グランドクロス》のトップである伝説の頭(ヘッド)。一見、華奢に見える体つきに相反して、喧嘩の腕っぷしが強く、これまで全てのタイマンで勝利してきた。バイク事故による負傷で、ひょんなことから出会った顔が瓜二つの達人に、期間限定で影武者を務めてもらう。物事をシンプルに考える性分で、世の中のありとあらゆるものを「ヤンキー的かそうでないか」「気合が入っているか入っていないか」で判断しがち。トレードマークは、金髪に短ラン。