JR西日本は、2023年6月30日からの大雨で被災し、列車の運転を見合わせている山陰本線長門市~小串間のうち、長門市~人丸間・滝部~小串間の2区間について、2024年6月22日の始発列車から運転再開する予定と発表した。

  • 山陰本線小串~下関間の普通列車。滝部~小串間が運転再開する6月22日以降、滝部駅発着の全列車が下関駅まで運転される

被災した長門市~小串間で復旧工事等が進められ、とくに被害の大きかった粟野川橋りょう以外の区間で一部列車の運転を再開できる見通しが立ったという。6月22日の運転再開に先立ち、6月7日から運転士の訓練や設備の機能確認などを目的とした試運転列車の運転を予定しており、「踏切をご通行される場合は、進来する列車に十分ご注意ください」「線路内には絶対に立ち入らないでください」と呼びかけている。

運転再開後、長門市~人丸間・滝部~小串間でそれぞれ朝夕の通学時間帯を中心に列車を設定。長門市~人丸間の列車は5~8時台に下り3本・上り2本、16~20時台に下り3本・上り4本となる。滝部~小串間の列車は6~9時台に上下各3本、15~22時台に上下各5本を設定し、すべて小串駅から先、下関駅まで乗り入れる。

2区間ともに日中時間帯は列車の設定なし。現在、長門市~小串間で運行している代行バスは、乗換えを少なくする観点から、時刻・運転区間を一部変更した上で引き続き運行する。代行バスは混み合う場合があるため、列車が運転される時間帯に長門市~人丸間または滝部~小串間の区間内のみ利用する場合は「なるべく列車をご利用ください」とのこと。

なお、被害の大きい粟野川橋りょうを含む人丸~滝部間の復旧について、「着工後1年半程度の工期が必要と見込んでおります」「各種協議届出のほか、設計など準備が出来次第、現地工事に着手できる見込みです」と説明している。