お笑い芸人のなだぎ武が17日、YouTubeチャンネル『千原ジュニアYouTube』にゲスト出演。10代のころのイジメや引きこもりについて告白した。

修学旅行の苦い記憶「先生がイジりだした」

なだぎ武

元々ヤンチャな子供だったというなだぎは、小学校高学年から“テレビっ子”になり、自室にこもってテレビを観ながら食事をする生活に。そのため、中学生になるころには、身長130cmで体重60kgになってしまったと言い、入学当初から「お前デブやな!」とイジられてしまったそう。同級生のイジりを無視していると、「だんだんエスカレートして。最初は言葉的なイジりやったんだけど、だんだん暴力的になってきて。ホウキでど突くとか、弁当開けたら砂を入れられるとか、校舎歩いてたら水風船投げられるとか」と吐露。しまいには、便器に顔を突っ込まれ、「これで顔洗っとけ!」と水を流されたこともあると明かし、「逆らっても事を荒立てるだけやから、何も言わなかった」と悔しげに振り返った。

数々のイジメを受けるも、なだぎは、「先生にも気づいてもらえなかった」とポツリ。中学3年の修学旅行では、ハイキング中に先生が「なだぎはデブ~♪」と歌い出し、同級生たちが輪唱し始めたそうで、「先生がイジりだしてビックリして。助けてくれると思ったはずの先生が助けてくれず。しかも、イジりだしたっていうのがすごいショックで……」と悲しげに回想。「みんなの笑顔が恐怖やった」と振り返ったなだぎは、「学校に夢も希望も何もなくなった」と感じ、高校進学を諦めて就職。しかし、就職先でも周囲になじめず、半年ほどで辞め、「そこから部屋に引きこもりだした。それから3年間ずっと引きこもって」「そのうちご飯すら食べたくなくなってくる。存在すら消したくなる」と当時を回顧した。

『男はつらいよ』が人生の転機に

また、引きこもり生活では、果物と水分しか摂っておらず、なだぎはガリガリに痩せてしまったそう。あるとき、鏡で自分の姿を見た瞬間、めまいで倒れて救急車で運ばれ、「“こんな生活してたら死にますよ”って言われて。俺、死ぬんや……でも、死にたくない! って思って」と振り返りながら、「帰ってきて、今度は無理やり食べ出すねん。でも、胃が小さくなってるから、食べて吐いて食べて吐いての繰り返し。ここに吐きダコもできてて。吐きながら、何してんやろうなってボロボロ泣いて」と告白。千原は、NSC同期の中でも中心的存在だったというなだぎの過去に、「えっ!?」と何度も絶句し、「壮絶やな……」「全部初めて聞いた」とつぶやいていた。

その後、映画『男はつらいよ』シリーズの“寅さん”に影響を受け、一人旅に出たなだぎ。食あたりで倒れた際は、旅館の女将が助けてくれたそうで、「子供のころから一人でご飯を食べてたから、人と楽しくしゃべりながらおいしいご飯を人生で食べたことがなかった」と大号泣したそう。すっかり人間不信に陥っていたが、一人旅で出会った人々との交流で、「人に親切にされたらこんなにうれしいんや。一歩外に出るとこんなことが待ってるんや。人間は人間を信用せなあかん」という思いが芽生え、“人生のターニングポイント”を意識。「お笑いなんて絶対できるタイプじゃなかったし、夢なんて抱いてないけど。今のどうしようもない自分が変われたら」という気持ちで、NSCに入所したことを打ち明けた。

視聴者からは、「神回すぎた」「途中から涙が止まらなかった」「号泣してしまった」「ほんまに感動しました」といった声や、「そんな壮絶な少年時代があったとは…」「幸せになって欲しい」「辛い経験なのに対談してくれてありがとう」など、多くの反響が寄せられている。

【編集部MEMO】
お笑いコンビ・千原兄弟の千原ジュニアが出演するYouTubeチャンネル『千原ジュニアYouTube』。同チャンネルでは、ジュニアとゲストとのトーク動画のほか、ジュニアの旅行の様子などプライベートを覗き見できるコンテンツも人気を集めている。