NTTドコモは5月22日、フィッシング詐欺対策を目的として、ドコモメールに「なりすましメールの警告表示機能」をAndroidスマートフォンでは2024年10月より、iPhone/iPad/ドコモケータイ/パソコンでは2025年1月より、それぞれ導入すると発表した。この機能に対して費用は発生しない。
この機能は、フィッシング詐欺の可能性がある不審なメールについて、なりすましメールの危険があることを警告するもの。警告は、メールの本文を表示する際、リンクをクリックしてWebサイトに遷移する際に表示される。これらの警告により、利用者が事前にフィッシング詐欺に気づかせ、詐欺被害の発生を未然に防止する。
送信メールの発信元が正しい発信者であるかの確認には、世界各国で普及が進んでいる送信ドメイン認証技術「DMARC」を利用する。「DMARC」の認証に失敗したか送信元が「DMARC」を未導入の場合、およびフィッシング詐欺を行うなりすましメールの特徴を含むメールの場合に、メールを開封する際になりすましメールの危険性を警告する表示を行う。
また、本機能の提供開始にあたっては、正しい送信元からのメールにブランドロゴを表示させる国際標準技術「BIMI」(Brand Indicators for Message Identification)を導入し、メール送信元の正当性を目視確認できる手段を拡張するという。ドコモメールでは2021年より、「ドコモメール公式アカウント」に申し込んだ企業・団体の公式アカウントから送信されたメールにドコモメール状で公式アカウントのマークを表示するサービスを行っているが、BIMIの導入により、ユーザーが正規メールを判別しやすくなるとしている。
またこの機能導入にあたり、企業/団体に対しては2024年9月までにDMARCを導入すること、およびドコモメール公式アカウント(無料)を導入することを推奨している。