ラインファーマは5月16日、「中絶薬を含めた人工妊娠中絶に関する女性の意識調査」の結果を発表した。調査は2024年3月22日~25日、16~49歳の女性2,000人を対象にインターネットで行われた。
人工妊娠中絶薬メフィーゴパックの日本国内での販売開始から約1年が経過したことを受け、今回の調査が実施された。中絶方法の認知について、手術による中絶の認知割合は65%、薬剤による中絶の認知割合は29%であった (いずれの数値も「よく知っている」「知っている」と回答した割合の合計)。なお、その中でも「よく知っている」との回答割合は、手術による中絶で18%、薬剤による中絶で8%であり、認知の合計割合と「よく知っている」割合どちらの指標でみても、手術よりも薬剤による中絶の認知が低かった。
中絶の日本における承認状況については、手術・薬剤の両方の中絶方法どちらも「承認されていると思う」と回答した女性は25%に留まった。中絶方法別でみると、手術による中絶は86%が承認されていると思っていたが、薬剤による中絶に関しては27%しか承認されていると思っていなかった。
中絶やその方法に関する知識は限定的といえる状況の中で、仮に中絶せざるを得なくなった場合には40%がどの中絶方法を選ぶか「わからない」と回答した。
中絶に対しては、「中絶後のからだへの影響が心配」と考える割合が82%と、不安を感じる女性が多い中、70%は「自分にはあまり知識がない」、79%は「情報が少ないと思う」と回答した。そして、「情報が必要となった場合、何を調べたらよいかわからない」「相談できる身近な人や専門家、団体等がいない」との回答者がそれぞれ約65%おり、女性たちが必要なときに中絶に関する情報を入手したり、相談したりすることが困難な現状が伺えた。