女優の杉咲花が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(毎週月曜22:00~)第5話が13日に放送され、手術シーンに反響が寄せられている。
■『アンメット』第5話、手術シーンが話題に
週刊漫画雑誌『モーニング』(講談社)連載中で、元脳外科医の子鹿ゆずる氏が原作(漫画:大槻閑人)の同名漫画を実写化する今作は、“記憶障害の脳外科医”という主人公が目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく医療ヒューマンドラマ。今夜放送の第5話では、三瓶(若葉竜也)が脳外科医に復帰したばかりのミヤビ(杉咲花)を、もやもや病の手術の術者に指名。三瓶を、そして医師としての自分を本当に信じていいのか、麻衣(生田絵梨花)の一言で再び気持ちが揺れ始めるミヤビ。難易度の高いもやもや病の手術を今の自分にはまだ無理だと反論するが、三瓶は「川内先生ならできます」と、手術の成功を確信したかのように告げる。手術を決意したミヤビは、手羽先を使った手技の練習を重ね、日々ノートに注意点を書き込み、シミュレーションを続ける。三瓶に練習に付き合ってもらったり、看護師長の津幡(吉瀬美智子)に声をかけてもらったり、仲良しの森(山谷花純)にサポートしてもらったりと、たくさんのメンバーとの絆も描かれた。
そして迎えた本番。「手術終わったら、住職と餃子行く約束してるの」「ミヤビも行こうよ」と麻酔医・成増(野呂佳代)の空気を和ませる明るい言葉にミヤビも笑顔を浮かべ、手術が始まる。そこからは目のアップや引きの映像、そしてミヤビの精神世界や集中力を表現するかのような黒い背景のシーンと、「吻合終了しました」「血流再開します」「出血ないですね」と、医師としての最低限の台詞で展開された。そして無事手術が終了。患者の弟子や、ナースセンターに成功が伝えられる様子も、音楽のみ、台詞なしで紡がれ、「この景色を目に焼き付けて」と伝えられたミヤビが、皆を見渡し「ふふっ」と泣き笑いの表情を見せて手術の場面は締めくくられた。
この、最低限の台詞で描かれた手術シーンに「言葉がなくてもちゃんと伝わる」「台詞がないのに手に取るようにミヤビの気持ちがわかるのがすごかった」「音楽だけで抑揚をつけた演出にもしびれた」と反響が。「芝居と演出でちゃんと物語を伝えてくれてる」、「マスクしてるのに目だけでわかる芝居がすごい」「みんなの目の芝居よ!」と、改めて役者陣の演技力にも絶賛の声が寄せられている。
来週、20日に放送される第6話は、ミヤビが処方されている抗てんかん薬に隠された真実に迫っていく。もし三瓶の考えが正しければ、大迫(井浦新)はミヤビにある“重大な嘘”をついていたことに!? 後遺症への理解に乏しい職場に悩む患者のために、ミヤビがとった行動とは、という展開が描かれる。
【編集部MEMO】
過去に脳出血の治療を受けた山本健太郎(鈴之助)が、てんかん発作を起こし運び込まれる。一度発作が起きると今後も繰り返す可能性が高いことから、山本には抗てんかん薬が処方されることに。一方で、抗てんかん薬は一度も発作を起こしたことがない患者への予防投与は推奨されていないが、ミヤビ(杉咲花)は予防投与として、大迫(井浦新)からこの薬を処方されているという。それを聞いた三瓶(若葉竜也)の脳裏には、ミヤビの記憶障害についてある疑惑が浮かぶ。津幡(吉瀬美智子)に頼まれた星前(千葉雄大)が、大迫の部下の綾野(岡山天音)に事情を聞くなどするが、疑惑は深まるばかり。もし、三瓶の考えが正しければ、大迫はミヤビにある“重大な嘘”をついていたことになる。他ならぬ大迫が自分に嘘をつくなどミヤビはにわかには信じられないが、自らの仮説を裏付ける事実を見つけた三瓶は、静かな怒りを燃やしていく。その頃、抗てんかん薬を服用し始めた山本は、十分な睡眠をとるため夜勤を減らしたいと会社に申し出る。しかし、後遺症への理解が乏しい上層部から特別扱いはできないと言われ、日中の仕事もしばらく休むよう通告される。自らも後遺症を抱えながら働くミヤビは、山本のために“ある大胆な行動”に出る。