AlbaLinkは5月8日、「子育てしやすい家に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2024年4月4日~17日、小学生までの子どもを持つ親500人(女性402人、男性98人)を対象にインターネットで行われた。
子育てしやすいと感じる間取り1位は?
小学生までの子どもを持つ500人に「子育てしやすいと感じる間取り」を聞いたところ、「3LDK(257人)」が半数以上の人から票を集めて1位、2位は「4LDK(142人)」だった。広めの家を希望する人が多いとわかる。以下、3位「2LDK(50人)」、4位「5LDK(19人)」、5位「1LDK(10人)」の結果となった。1LDKから5LDKまで広さに差があるのは、子育てしやすい間取りは子どもの数や年齢によっても違うからだと考えられる。
子育てしやすい家の特徴は?
「子育てしやすい家の特徴」の圧倒的1位は「収納が多い(275人)」だった。2位「防音対策されている(137人)」、3位「庭がある・広い(129人)」、4位「リビングが広い(96人)」、5位「玄関が広い(82人)」と続いた。全体的には「収納や居住スペースが広いこと」を重視している人が多いとわかった。
具体的な理由をみると、1位の「収納が多い」を選んだ人からは、「子どもが小さく、おもちゃも多いので、収納の広さは大切です」(20代 女性)、「リビングの近くに収納があり、散らかったおもちゃをすぐが片付けられる」(40代 男性)といった声が寄せられた。子どもが小さいうちは室内におもちゃが散らかりやすく、ストレスを感じる親も少なくない。また、共働きなどで食材の買い置きが多い場合は、キッチン収納(パントリー)があると便利。兄弟が多いと玄関も散らかりやすいので、玄関収納(シューズクローゼット、土間収納)もたっぷりあると助かるかもしれない。
2位の「防音対策されている」には、「防音効果が高い。下に人が住んでいないか、床の防音効果がとても高い」(50代以上 女性)、「防音性が高く、足音などで近隣に迷惑をかけない」(20代 女性)といった声が寄せられた。小さな子どもは、親が注意しても家の中で走り回ったり大声を出したり飛び跳ねたりしてしまうもの。子どもの出す音に寛容な隣人ばかりではないため、「近隣トラブルを防ぐために防音対策が重要」と考えている人も多くなった。
他にも、「子どもが縄跳びできるくらいの小スペースでもいいので、庭があること」(40代 女性)、「まず玄関が広いこと。子どもと並んで靴を履ける広さが欲しい」(30代 女性)、「玄関から洗い場・浴室までスムーズに行ける間取り」(30代 男性)、「お風呂場が広い」(40代 男性)、「段差が少なく、階段が昇降しやすい家」(30代 男性)などの声が寄せられた。
今の家で子育てしにくいと感じるところは?
「今の家で子育てしにくいと感じるところ」については、「収納が少ない(123人)」が1位にランクインした。2位「防音対策が不十分(89人)」、3位「部屋が全体的に狭い(61人)」、4位「玄関が狭い(55人)」、5位「部屋数が足りない(40人)」と続いた。「子育てしやすい家の特徴」を裏返したようなランキングで、家の各スペースが「狭い」「足りない」と答えた人が多数。最近では「狭小住宅でのミニマルな暮らし」が取り上げられることも多いが、子育てにおいては「家がゆったりしていること」が重要になるとわかる。
具体的に見ていくと、「収納が少ない」を選んだ人からは、「収納が少なすぎる。子どもがいるうちはとにかく物が多くなりがち」(40代 男性)、「オムツなど赤ちゃん用品をストックする場所をつくるのに苦労しました。もう少し収納が欲しいです」(40代 女性)との声が寄せられた。子育て中はおもちゃや学用品が多くなるので、収納が少ないと物が居住スペースにあふれてしまう。収納グッズを買ったり棚を造り付けたりして収納を増やすことも可能だが、新たに収納を設けることで居住スペースが狭くなってしまうことも。また収納があっても、「ほしいところにほしい形・量の収納がない」というケースも少なくない。収納しきれない物が部屋にあふれていると、子どものケガにつながることも考えられる。
2位の「防音対策が不十分」には、「壁が薄いため、子どもが夜泣きしたときや走ったりしたときに、隣や階下に響いていないか気がかりでたまらない」(30代 女性)、「平屋なので寝室に生活音が入りやすく、子どもが昼寝から起きてしまうのが難点」(40代 男性)といった声が寄せられた。
3位は「部屋が全体的に狭い」で、「狭いので、1階に子ども用のスペースがない」(30代 女性)、「2DKのアパートなのでそもそも狭い。各々のプライベートな空間がない」(30代 女性)とのことだった。狭い家のほうが子どもに目が届きやすくて安心という意見もあるが、「子どもが遊ぶためのスペースを確保できない」「個室がない」といった状態では、親子ともにストレスが溜まってしまう可能性も。また狭い家だと収納が少ないことも多いため、うまく工夫しないと部屋が散らかりやすいという問題もあるようだ。
この他にも、「玄関が狭いのでベビーカーを置くスペースがない」(20代 女性)、「子どもの人数と部屋数が合わない」(40代 女性)、「リビングが狭いので、子どもが走ると危ない」(30代 女性)、「脱衣所に洗濯機や洗面台もあるので、着替えるスペースが狭い。大人1人と子ども2人で着替えると、ぎゅうぎゅうになってしまう」(40代 女性)など、不満の声が寄せられた。