「上旬」という言葉は、いつまでの期間を指しているかご存じですか? 何気なく使っているものの、いざ聞かれると自信を持って答えられないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、「上旬」の指す期間や正しい使い方について解説します。また、上旬の類語・言い換え表現についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「上旬」とはいつまでを指す?

  • 「上旬」とはいつまでを指す?

「上旬」という言葉を辞書で引くと、以下のように説明されています。

じょう‐じゅん 【上旬】
月の1日から10日まで。
『広辞苑 第七版』

上記の通り、上旬は「月の1日から10日までの10日間」を指す言葉で、例えば「6月上旬」の場合は「6月1日~6月10日」の期間を指すことになります。

「中旬」や「下旬」は?

上旬以降の時期を示す言葉として、「中旬」と「下旬」があります。中旬は月の11日から20日まで、下旬は月の21日から末日までを指す言葉です。あわせて覚えておきましょう。

「上旬」の使い方・例文

  • 「上旬」の使い方・例文

「上旬」はビジネスとプライベートどちらでも使う言葉ですが、ビジネスで使う場合は注意が必要です。ここでは、例文とともに使い方や注意点について解説します。

ビジネスで使う際の注意点

上旬は、納期やスケジュールの案内をするときなど、ビジネスシーンで使う機会の多い言葉です。日付が確定していないものの1~10日の間を予定していることを伝えたいときや、1~10日までの期間をまとめて指したいときなどに使えます。

ただし、上旬は比較的広い期間を指す言葉であるため、ビジネスで使う際は注意も必要です。例えば、相手が具体的な日程の案内を求めている場合は、上旬ではなく「7~8日頃」「4営業日までには」など、もう少し細かい日付で答えるべきでしょう。

また、相手が上旬の示す期間を知らない可能性もあるので、期日を伝える際に使う場合も注意が必要です。遅れると困るような書類の期日を伝える際などに使うのは、なるべく避けたほうがよいでしょう。

ビジネスでの例文

ビジネスでは以下のような文で使います。

【例文】
・今週中に注文いただける場合は、7月上旬の納品が可能です
・次回の開催は10月上旬となる見込みです
・1月上旬の枠は完売しております
・詳細につきましては、5月上旬にメールにてお送りします

「上旬」の類語・言い換え表現

  • 「上旬」の類語・言い換え表現

「上旬」と似た意味を持つ類語や言い換え表現を紹介します。

月初め

月初めは、上旬と同じく月の初めを示す言葉です。定義はありませんが、だいたい月の1~5日頃までを指します。状況に応じて上手く使い分けましょう。

上澣

上澣は上旬の言い換え表現で、月の1日から10日の間を指す言葉です。「澣」という字は「洗う」という意味で、中国・唐時代に官氏が10日ごとに休暇を与えられ、入浴していたことから由来します。現代の日常生活で使う機会はほとんどないので、無理に覚える必要はありません。

「上旬」を正しく理解して使おう

  • 「上旬」を正しく理解して使おう

上旬の指す期間や使う際の注意点などについて、解説してきました。

上旬は期間を示す表現として使い勝手が良いですが、ビジネスで使う際は注意が必要です。誤解が生まれないよう、日程が明確な場合はなるべく具体的な日付を伝えるようにしましょう。