Microsoft Edgeの芳(かんば)しくない話が聞こえてきた。Windows Latestの記事によれば、CanaryチャネルのMicrosoft EdgeにWindows 10/11のアクティベーション状態によって制限を設ける機能を実験中だという。
筆者もアクティベーション前のWindows 11とCanary版Microsoft Edgeで検証してみたが再現できなかったものの、Windows 10/11も未アクティベーション時は個人用設定を変更できないため、同様の制限をMicrosoft Edgeに加えても不思議ではない。
確かに未アクティベーション状態でWindows 10/11を使う場面は、実験・検証を除けば皆無だが、Microsoft Edgeに制限を設ける利点が見当たらない。
執筆時点のStatCounterを見ても2024年4月時点のシェアは5.21%。Google Chromeの65.34%に追いついておらず、仮に安定版Microsoft Edgeへ本機能が加わると、他のWebブラウザーへの乗り換えを後押しするのではないだろうか。
それでもMicrosoft Edge自身は進化している。Canary版Microsoft Edgeには、使用するメモリー容量を調整するスライダーが加わる。Windows Latestの情報ではMicrosoft Edgeが使用するメモリーを1GBから16GBまで選択できるが、筆者のDevチャネル版Microsoft Edgeは64GBまで選択可能だった。実装メモリーが少ないPCや複数のアプリを併用する場面で有用になるだろう。
BetaチャネルのMicrosoft Edgeには、開き続けたタブを破棄する設定やハイコントラストの廃止が加わっている。後者に関してはMicrosoftの公式ブログに説明があるので、気になる方は参照してほしい。
他にも、組織がデータ資産全体を管理・保護するMicrosoft Purview管理化にあるMicrosoft Edgeで、コピー&ペーストの操作を制御する機能を加えている。企業向けなので掘り下げないが、Microsoft Edge for Businessの存在を鑑みればこの機能の搭載は当然だろう。こちらはMicrosoftの公式ブログを参照するとよい。
このようにMicrosoft Edgeは進化している。当然ながらGoogle Chrome等々も同様だが、利用状況や個人的信条を取り除けば、Windows環境においてMicrosoft Edgeを使い続けても不利益は少ないだろう。
加えて述べればmacOSやLinux、各スマートフォンOSにもMicrosoft Edgeを提供しているため、Microsoftアカウントの利用に抵抗がなければ、デバイスを選ばないWeb閲覧環境を得られる。(冒頭で紹介した)OS未アクティベーション時のMicrosoft Edgeに制限をかけるのはいただけない。