西武鉄道は9日、今年度の鉄道事業設備投資計画について発表した。2024年度、同社として過去最大となる総額334億円の設備投資を実施。積極的な車両更新も推進し、40000系を3編成導入するほか、「サステナ車両」の導入も進めるとしている。
同社は2030年度までにVVVFインバータ制御車両比率100%達成をめざすべく、車両更新を進める。通勤車両40000系は、旧型車両と比べて消費電力を60%削減でき、低騒音化も実現。2024年度は新たに3編成24両を導入する。
「サステナ車両」(他社から譲り受けたVVVFインバータ制御車両)として小田急電鉄8000形・東急電鉄9000系を譲り受け、西武鉄道の支線系(国分寺線、西武秩父線など)に導入する予定もあり、今年度は小田急電鉄から8000形1編成(6両編成)を譲り受ける。整備・改修の後、運行開始をめざす。
ホームドア整備に関して、2023年度に続いて1日あたりの利用者数10万人未満の駅へ整備を進め、今年度は練馬高野台駅と石神井公園駅で稼働をめざす。すでに整備へ着手している駅も6駅あり、他に大泉学園駅、花小金井駅、小平駅でも整備に向けた検討を始めるとのこと。
その他、エレベーター・エスカレーター更新、高規格な踏切支障検知装置の新設・更新、踏切異常検知システムの新設、車内防犯カメラ・ドライブレコーダーの整備推進等を通して安全性・快適性を追求する。デジタル化の推進にも取り組み、タッチ決済による乗車サービスの実証実験、無線式列車制御(CBTC)システム実証試験、運行管理システム(SEMTRAC)更新など行う予定としている。