JR東海は7日、ゴールデンウィーク期間(4月26日から5月6日まで)の利用状況について発表した。名古屋近郊の各線区(東海道本線、中央本線、関西本線)も前年を上回る利用があり、とくに関西本線はコロナ禍前と比べても大きく上回る利用状況となった。

  • 名古屋近郊の関西本線では、朝夕を中心に4両固定編成(車内はロングシート)の315系も活躍している

名古屋駅から桑名・四日市方面へ向かう関西本線は近鉄名古屋線とほぼ並行しており、列車の運行頻度が高く、四日市市の中心部などを通る近鉄名古屋線が長年にわたり優位とされてきた。しかし近鉄が運賃改定を行った2023年4月以降、運賃の差が広がっており、一例として名古屋駅から桑名駅まで関西本線の利用で片道360円だが、近鉄名古屋線を利用した場合、近鉄名古屋駅から桑名駅まで片道530円に。こうした事情もあり、最近は関西本線の利用者も増えているという。

JR東海によれば、ゴールデンウィーク期間中、名古屋近郊の関西本線における乗車人員(定期外乗車人員 : 自動改札集計)は約9.3万人とのこと。東海道本線・中央本線と比べて乗車人員は少ないものの、前年比110%とされ、コロナ禍前との比較でも2018年比118%と大きく上回った。

なお、東海道本線の乗車人員は豊橋方面が約64.3万人で前年比106%、岐阜方面が約45.7万人で前年比109%。中央本線の乗車人員は約67.8万人で前年比109%。東海道本線・中央本線ともに前年を上回ったが、コロナ禍前の水準には戻っておらず、2018年比89~98%となっている。