JR西日本は7日、ゴールデンウィーク期間(4月26日から5月6日まで)の利用状況について発表した。北陸方面の特急列車は「サンダーバード」「しらさぎ」ともに前年を下回り、「しらさぎ」については前年比51%でほぼ半減という利用状況になった。
特急「サンダーバード」「しらさぎ」は今年3月の北陸新幹線金沢~敦賀間開業で敦賀駅止まりとなり、北陸新幹線「つるぎ」へ乗換えが必要に。あわせて両列車とも全車指定席となった。ゴールデンウィーク期間中、特急「サンダーバード」(大阪~敦賀間)の利用者数は京都~敦賀間で約19.8万人(下り約9.8万人、上り約10万人)、前年比90%だったという。
特急「しらさぎ」(名古屋・米原~敦賀間)の利用者数は米原~敦賀間で約4.3万人(下り約2.1万人、上り約2.2万人)、前年比51%に。JR東海も特急「しらさぎ」の利用状況を発表しており、ゴールデンウィーク期間中の輸送量は名古屋~大垣間で1.6万人、前年比63%(コロナ禍前の2018年比は55%)とのことで、名古屋方面からの利用も前年を大きく下回った。
北陸新幹線金沢~敦賀間の開業後、東京~福井間において北陸新幹線経由は乗換えなしで行けるようになったが、東海道新幹線経由は名古屋駅または米原駅で「しらさぎ」へ乗り換え、敦賀駅でも北陸新幹線への乗換えが発生する。名古屋~福井間も乗換え回数が増えた。こうした利便性の低下も、「しらさぎ」の利用者が減少する一因ではないかと考えられる。
一方、ゴールデンウィーク期間の北陸新幹線に関して、JR西日本は上越妙高~糸魚川間の利用者数を約35.6万人(下り約17.8万人、上り約17.8万人)、前年比114%と発表。金沢~敦賀間開業などが影響し、前年を大きく上回る利用状況となった。JR東日本も北陸新幹線に関して、高崎~軽井沢間の利用者数を約67.3万人、前年比108%と発表している。