米Appleは5月2日(現地時間)、同社2024年度第2四半期(2024年1〜3月)決算を発表した。減収減益だったが、中国での需要が予想以上に強かったこともあり、売上高・利益ともアナリストの予想平均を上回った。ハードウェア事業が低迷から脱せない状況が続いている。

1〜3月期の売上高は907億5300万ドル(前年同期比4%減)、純利益は236億3600万ドル(同2%減)、売上総利益率46.6%だった。希薄化後の1株あたり利益は1.53ドル。市場予想の平均は、売上高900億1000万ドル、1株利益1.50ドル、売上総利益率46.6%だった。

1〜3月期にAppleは、2月に米国で「Apple Vision Pro」を発売。3月にM3チップを搭載した「MacBook Air」(13インチ、15インチ)を発売した。

以下は製品カテゴリー別の売上高(増減は前年同期比)。

  • iPhone:売上高459億6300万ドル(10%減:売上高全体の51%)
  • Mac:売上高74億5100万ドル(4%増:売上高全体の8%)
  • iPad:売上高55億5900万ドル(17%減:売上高全体の6%)
  • ウェアラブル/Home/アクセサリ:売上高79億1300万ドル(10%減:売上高全体の9%)
  • サービス:売上高238億6700万ドル(14%増:売上高全体の26%)

iPhoneは市場予想(460億ドル)にほぼ適合した。前年同期比10%減だが、これは1年前に部品不足やサプライチェーンの問題が緩和し、供給の安定でiPhoneが1〜3月期の過去最高の売上高を達成したためである。1年前の供給回復による上乗せ分を除くと、今年の1〜3月期の売上高は横ばいだという。 IDCの調査によると、スマートフォン市場の回復が継続しており、消費者がより高価な機種を選び、より長く持ち続ける傾向が強まっている。

Macの売上高はアナリストの予想(68億6000万ドル)を上回った。PC市場全体に回復傾向が広がっており、そのタイミングでのM3搭載製品の投入がMacの購入や買い替えを促進している。

地域別では、中国の売上高が163億7200万ドルで前年同期比8%減だった。減少したが、前期(同13%減)と同程度の落ち込みというアナリストの予想(152億5000万ドル)を上回った。日本は62億6200万ドルで同13%減だった。