2024年2月製造分からリニューアルされている「サントリー生ビール」。ユーザーに好評な特長を突き詰めて、より爽快感を強化しているという。一体どこか変わったのか、お刺身、ケバブ、エビフライとともに飲んでみよう。
リニューアルされた「サントリー生ビール」
2023年4月に発売した「サントリー生ビール」が、2024年2月製造分からリニューアルされた。一般的なビールのユーザー層に比べ若年層の人気が高かった本製品は、当初の販売目標を超えた売り上げがあったという。3月5日からは中瓶・大瓶、樽(10L/15L/20L)の販売も開始されており、3月末時点で瓶・樽の業務店の取扱店数は年間計画の8割を達成しているそうだ。
サントリーによると、リニューアルされた「サントリー生ビール」は、より強みを伸ばした商品になっているという。
リニューアル前の「サントリー生ビール」に対しての筆者の印象は、「ちゃんと作った日本のビール。サラっと飲みやすく後味スッキリ」で、正直に言うと大きな個性を感じなかった。だがこれはあくまで缶ビールをそのまま飲んだ感想にすぎない。改めて料理と合わせて飲んでみようじゃないか!
「サントリー生ビール」を単体で味わう
写真を撮っている暇があったらさっさと食べたいのが正直なところだが、まずはリニューアルされた「サントリー生ビール」をそのまま味わってみよう。
……なるほど、これはリニューアル前とは結構印象が違う。以前よりコクがしっかりとしつつ、キレが増しており、よりビールらしい味わいになっている。一方、飲み応えと爽快感が増したぶん、サラっと感やスッキリ感は後退したかもしれない。
ここで秘密兵器、ご厚意で特別にお借りした飲食店向けのマグジョッキにご登場いただこう。サントリーは飲食店向けにストレートジョッキ、ストレートタンブラー、マグジョッキという3種の専用グラスを提供している。いずれもビールを美味しく飲むための工夫が施されたグラスだが、マグジョッキは樽の外観を再現し、口広の間口にしたことで豪快に味わえ飲みごたえを感じられることが特徴だ。またフチの厚みを同社のグラス中もっとも薄い3mmにしたという。
このマグジョッキで「サントリー生ビール」を再び口にすると、缶のままとはかなり異なる味わいになる。ビールの泡が長時間持続し、飲んだ際の口当たりが非常に良くなった。飲んだときのコクやキレはそのままに、従来のサラっと感やスッキリ感が再び戻ってきた感じがする。
3種の料理と食べ合わせ
▼刺身の盛り合わせ
それではここから料理との食べ合わせに入りたいと思う。所の商店街を物色し、酒の肴を調達する。今回のラインアップは、鮮魚店で作ってもらった新鮮な刺身の盛り合わせ、プリプリのエビフライ、チキンとビーフのおつまみケバブ。
一品目は、新鮮なうちに食べたい刺身の盛り合わせから。まずはマグロの中トロ、サーモンをいただこう。
思い切ってスーパーで購入するのではなく鮮魚店で捌いてもらったお刺身、さすがに鮮度が違う。口の中に放り込んだ中トロの脂がたまらない。そして「サントリー生ビール」を飲むと、口と喉に残る酸味と若干の生臭さがすっきりと流されていく。そのまま脂たっぷりのサーモンに移行。再び「サントリー生ビール」をぐいっと。ああ、このときのために生きてるよなぁ……。
続いて鯛とタコをいただく。淡泊な品との組み合わせもまた良く、さっぱりと食べ続けられる。とはいえ、こちらはちょっと物足りない感じもある。
▼イスケンデル・ケバブ
次に、あぶり焼きしたお肉にスパイシーなトマトソースとヨーグルトソースをかけたイスケンデル・ケバブをいただこう。お肉はチキン&ビーフの合い盛りになっている。
ヨーグルトソースのおかげで意外なほどさっぱり食べられるが、やはりこれだけでは限界がある。だがここに「サントリー生ビール」が加わると、香ばしいお肉とビールのループが進む進む。もともとケバブとビールの相性は抜群だが、なかでも「サントリー生ビール」はかなりケバブに向いたビールと感じる。肉の旨みの邪魔をせず、口の中をさっぱりさせてくれるので、食べ過ぎ注意だ。
▼エビフライ
最後はプリプリのエビフライだ。ウスターソースを掛けてもよし、タルタルソースでいただくもよし、シンプルに塩で食べても美味しい。その味は説明するまでもないだろう。
ご飯の進むエビフライ×ウスターソースは、ビールとも非常に良く合う。衣とエビに浸みた甘辛いソースを食し、ビールで流し込むのはたまらない。外れなしの組み合わせだろう。
エビフライ×タルタルソースもビールを飲みたくなる組み合わせが、「サントリー生ビール」だと麦の甘さがプラスされて個人的にはちょっと平坦な印象だった。エビフライ×タルタルソースと合わせるならもう少し苦みが欲しい印象。
エビフライ×塩、素材を活かしたこの組み合わせとの相性もなかなか良い。エビ本来のおいしさと「サントリー生ビール」の旨みがバランス良く絡み合い、どこか上品なハーモニーになる。じっくり味わいたいときは塩を使ったシンプルな組み合わせも良さそうだ。
飲食店でもぞくぞく採用中
3種の料理と「サントリー生ビール」を食べ合わせてみて感じたことは、「サントリー生ビール」は食事中に飲んだらいっそうウマい!」ということだ。個性が弱いと感じる部分が逆に食事の邪魔をせず、一方で食事によって「サントリー生ビール」のシンプルなおいしさが増す。また、ビール全般に言えるが、「サントリー生ビール」はとくにグラスで楽しんで欲しいと思う。缶のままよりもかなり味わいが変化し、旨みや爽快感が引き立つ印象だ。
ここ一年で「サントリー生ビール」を飲める飲食店がどんどん増えている。これも「食事に合わせるとウマい」と気づいた方が多いせいではないだろうか。缶の「サントリー生ビール」を楽しむのはもちろん乙だが、その前に一度お店でグラスについだ「サントリー生ビール」を飲んでみて欲しい。自宅でおいしい「サントリー生ビール」を注ぐ際の指標になるはずだ。