『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。2004年BMW Z4の整備にも慣れてきたロバートだったが、また新たなトラブルを発見。今回も一件落着となるか?
【画像】自分でできることもあれば、できないこともある。そこがまた整備の醍醐味!(写真4点)
このタイミングで自分で整備しようと決めたことが、ベストなタイミングであるか、最悪のタイミングになるかは一か八かだった。恐怖心が私を引き止める。スパークプラグが引っかかったり折れたりするかもしれない。オイルパンのプラグを締めすぎたらどうしよう。車なしで過ごすことへの恐怖が、私の手を止める。今週末は、息子はボーイスカウトの活動でイーペルへ、下の娘と妻はファミリーカーでノーフォークへ向かう。
土曜日の早朝に息子を送り出し、日曜日の深夜までには車を回収しなければならない。車は大がかりな整備が必要だったため、パーツが急遽必要になった時に備えて、開いている店が多い土曜日に作業を行うほうがいいと判断した。そこまで大変ではないだろうと想定していたし、実際その通りだった。プラグはきれいに取れ、オイルキャップに少し泡があるのに気づいたが、これについては本で読んだことがあった。結露のようなもので、”イタリアン・チューンナップ”(車を高速で走らせてエンジンをクリーンアップする一種のメンテナンス方法)で解決できないことはない。また、自作したカーランプ(整備用のスロープ)は完璧な高さで、フィルター交換には説明書に書いてあったほど時間はかからなかった。私はもはや誇らしい気分に浸っていた。
そして、作業がひと段落し車から一歩離れて自分の仕事の成果を眺めていると、ストラットブレースのマウントのひとつに亀裂が入っているのに気づいた。とりあえず『Octane』の仲間に手短に連絡して出た結論は、「すぐに見てもらう」ということだった。ありがたいことに、地元のボディショップ、アーチェスター・モーター・ボディーは土曜も営業しているので電話してみたところ、社長のケヴィンが出て、たまたま私の家の近くでランチを取っているところだったので、修理可能かどうか確認するために立ち寄ってくれることになった。彼の息子であるブラッドリーが、簡単な仕事だと言ってくれたのが幸いだ。
日曜日の夜、息子を迎えにボーイスカウトの本部で待っていると、オイルランプが点灯した。心配はいらない。そのためにトランクに1リットル入れてあるのだ。Z4では、フィルターエレメントはエンジン上部のプラスチック製キャニスターの中に収まっている。単にキャニスターのOリングがきちんと取り付けられていなかったせいで、オイルが漏れていただけだった。幸いなことに、トランクの中にあったジム用のゴムバンド(自分用メモ:次回は工具を携帯しよう)を使って固定ナットを外し、鍵でOリングを固定し、キャニスターを締めてオイルを補充することができた。
月曜日、ブラッドリーに車を預けた。後で見に行ってみると、彼は壊れたジョイントを削り出し溶接してくれただけでなく、ストラットの固定ナットを外して、左右のトップマウントを同じように再塗装してくれていた!ありがたい。火曜日の夜、娘たちと合流するべくノーフォークに向かう道中で、Z4に”イタリアンチューンナップ”を施した。
帰りのドライブは大雨に見舞われてイタリアン・チューンナップというより、フェンランドの洪水をかき分けるようなものになってしまったこと以外は、なんとかすべてがうまくいったので一安心である。
文:Robert Hefferon