前回スタートメニューのRecommended(おすすめ)にアプリ広告が加わる旨を紹介したが、Microsoftが現地時間2024年4月23日にリリースしたKB5036980プレビューで有効化したという。
「という」……と曖昧な表現なのは現象を確認していないから。Windows 11 バージョン23H2はもちろん、同バージョン22H2にも現れず、ローカルアカウントで使用している同Homeエディション(バージョン23H2)も同様だった。この段階で、機能の有無を環境等々で切り分けるA/Bテストを実施しているとは考えにくく、発生条件が不明なのである。
興味深いのは本機能が国内環境では有効になっていない点。特殊な方法で有効化すると「設定」の「個人用設定/スタート」にある「ヒント、ショートカット、新しいアプリなどのおすすめを表示します」が、「ヒント、アプリのプロモーションなどの推奨事項を表示する」に変化する。いずれにせよスタートメニューでアプリの広告を目にしたくない方は、同項目を無効にするといい。
また、KB5036980プレビューの説明によれば、数週間以内に、スタートメニューへ使用頻度の高いアプリが「おすすめ」として加わるという。「設定」の「個人用設定/スタート」にある「よく使うアプリを表示する」は、あくまでも「すべてのアプリ」を開くとリストの上部に現れる仕組みだ。今回の新機能はスタートメニューもしくはタスクバーにピン留めしていないアプリのアイコンが「おすすめ」に並ぶという。
本機能も目にしていないが、こちらは便利な場面もあるのではないだろうか。キーボード至上主義者の筆者だが、当然ながら8ビットPCの時代からマウスをPCに取り付けてきた。Windowsではロジクールのオプティカルマウスや他社製マウス、最近までは「MX ANYWHERE 2S/3S」を使用し、現在は「MX MASTER 3S」に落ち着いている。
文章を書いていない時はワイヤレスキーボードをディスプレイの下に置き、マウスのみで操作することも。その際はタスクバーにピン留めしたアプリのアイコンをクリックしているが、多数のアイコンが並ぶのは見栄えが良くないため、スタートメニューにピン留めしたアプリを選択する場面も少なくない。機能が有効化されてから使って見ないとわからないものの、冒頭のアプリ広告よりは有益だろう。万人が便利と感じるか不明のため、本機能の有無を制御する設定項目を用意してほしい。
プレビュー版の更新プログラムに問題がなければ、米国時間2024年5月の第二火曜日から配信・適用が始まる。たとえばWSL(Windows Subsystem for Linux) 2のネットワーク(DNS)関連や、マルチブート環境で発生していたトラブルの回避など、Windows 11を使う上で適用すべき要素は多い。前述のアプリ広告も無効にする設定項目を用意しているので、2024年5月は更新プログラム適用後に「設定」の内容を見直すことをおすすめしたい。