2週連続でコーチェラに出演し、「Gobi」ステージの大トリを飾った新しい学校のリーダーズ(ATARASHII GAKKO!)。米ローリングストーン誌が出演後の4人を直撃。それぞれの「はみ出していく」個性、『ゴーストバスターズ』のための曲作り、夢のコラボレーション相手についてなどを尋ねた。
―こうしてお話する機会を楽しみにしていました。 お時間を割いていただき、本当にありがとうございます。「青春日本代表」を明確に打ち出しているのが素敵ですよね。その言葉はみなさんにとってどういった意味をもつものなのでしょうか。
SUZUKA:青春に年齢なんて関係ない、学生だけのものじゃないと。 だからこそ、私たちATARASHII GAKKO!の音楽を通して、「年齢関係なくみんなで楽しもうぜ」っていうメッセージを伝えております。
―固い友情と絆で結ばれているみなさんですが、自分たちのどういった点が「青春日本代表」をそれぞれ象徴しているように思いますか?
SUZUKA:RINちゃんの刈り上げのプロフェッショナルさ、このこだわり抜く気持ちっていうのに青春を感じます。
RIN:KANONちゃんは、いつでも自らが思い立った時に睡眠をとるんですね。いつでも楽しむ準備をするためにたくさん蓄えている時間なので、その楽しむ準備をする姿勢、とても青春だと思います。
KANON:MIZYUちゃんは、鍛え抜かれたネック(首)ですかね。この可愛らしい見た目、守られた前髪があるにも関わらず、パフォーマンス中は我を忘れて暴れ抜きます。その姿勢が素晴らしい、青春してるなと思います。
MIZYU:SUZUKAちゃんはすごく衝動的で、突然走り出したり、突然抱きしめてくれたり、感情の表現がまっすぐなところが青春だなと思います。
SUZUKA:カンチョー!(浣腸ポーズをとる)
MIZYU:感情、エモーション(神妙な表情で)。
―最近、『ゴーストバスターズ』のために曲を作ったそうですね(『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』の「日本語吹替版はみ出しカバーソング」を担当)。 大変アイコニックな作品ですけど、そのような映画を題材にして音楽を作るというのは、自分たちにとってどんな経験でしたか?
RIN:私は『ゴーストバスターズ』の初期から全部見てるので、本当に光栄な気持ちでいっぱいだったんですけれども。ミュージックビデオも実際に『ゴーストバスターズ』の世界に入って私たちがパフォーマンスしたり、パフォーマンスの中にも『ゴーストバスターズ』の作品の中にある動きからインスパイアされたりだとか、たくさんリスペクトの気持ちを込めてパフォーマンスをさせていただきました。
4人それぞれの「はみ出していく」個性
―パフォーマンスといえば、ここ数年で、あなた方のステージ上でのパフォーマンスはどのように進化してきましたか?
SUZUKA:ライブを重ねることで、どうすると一番お客さんに歌とダンスが伝わりやすいかってことへの理解度が上がっていきましたね。だから、常に自分たちが楽しいと思えるパフォーマンスをする、そしてお客さんと一緒に楽しめるパフォーマンスをするっていうのを大事にしてたら、勝手に成長していきます。
―個人的に最も好きなパフォーマンスのひとつが、「オトナブルー」を一発撮りした動画なんですけど。
四人:おー!
―特に好感を抱いたのは、あなた方それぞれの個性が見えるような気がしたところです。 みなさんがニューヨークで古着屋で買い物をしている光景もお見かけしたので、伝統的なユニフォーム(制服)以外の個人的なファッションスタイルがどのようなものか聞かせてください。
SUZUKA:私はロックスタイルが好きです。(英語で)I like rock-style.
RIN:私はヴィンテージの古着とかも好きだし、クールなのとか、オーバーサイズとか、自分のその日の気分に合わせてポップにしたりクールにしたりしています。
KANON:私はワンピースだったり、タイトめなスカートだったりとか、綺麗なファッションが好きです。
MIZYU:私はおばあちゃんが着るような、ちっちゃい花柄が好きです。
―(MIZYUのほうを指差して)私もです。
MIZYU:Oh, really?
2024年4月14日、コーチェラ初週の「Gobi」ステージにて(Photo by Emma McIntyre/Getty Images for Coachella)
―みなさんが影響を受けてきた音楽についても教えてください。
SUZUKA:前にコーチェラにも出ていたビヨンセからはたくさん影響を受けてますね。I love Beyoncé!
RIN:普段よく聞くのはR&Bとかヒップホップ、ローリン・ヒルとかTLCといったアーティストだけど、自分がラップを担当することが増えてからロザリアの可愛いキュートな感じのラップもすごく参考になるというか。いいなってより思うようになりました。
KANON:私は自分の好きな音楽がAGに直接関係してるとは思わないんですけど、ATARASHII GAKKO!としてはマニー・マークにすごく音楽を教わったなっていう感覚があって。2年前くらい……3年前かな。初めてマニー・マークと出会ってから、私たちのおじいちゃんのように、学校の先生みたいに「音楽は幅広いんだよ」っていうことを教えてもらって。そこから私たちの可能性が広がった気がします。
MIZYU:音楽もそうだけど、私たちは日本の文化にもすごく影響を受けていて。パフォーマンスに舞子さんみたいな動きを取り入れたりとか、太鼓に合うパフォーマンスを作ったりとか。「ダンス」っていう枠にとらわれない規模で吸収しています。
Lil Uzi Vertへのラブコール
―ミーガン・ザ・スタリオンが日本を訪れた際、あなたたちと一緒に「Tokyo Calling」を踊った動画は最高でした。あんなふうに、いつかコラボレーションしてみたいアーティストは誰ですか?
MIZYU:(一単語ずつ区切るように)リル、ウージー、ヴァート。
SUZUKA:Lil, Uzi, Vert!
四人:(軽快に両膝を叩いたり踊り出す)
SUZUKA:コラボレーションしてみたい、な!(顎の下に両手を添えて)
MIZYU:Someday、コラボレーションしたいな!
―ぜひ実現してほしいです。リル・ウージー・ヴァート、もし聞いていたら連絡してね(電話ポーズ)。みなさんとお話できて本当によかったです。Thank you so much!
四人:Thank You〜!
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新しい学校のリーダーズは米レーベル88risingより、5月にアルバム先行シングル「Uzi San」を配信リリース、6月にニューアルバムを発表。6月にはヨーロッパ・アジア地域を回る「World Tour Part I」を開催。スペイン・バルセロナで開催されるヨーロッパ最大級の音楽フェスPrimavera Sound Festivalを皮切りに、ヨーロッパ、アジア13ヵ所をめぐる全13公演を予定している。