米Intelは1月25日(現地時間)、2024年度第1四半期(2024年1〜3月期)決算を発表した。堅調な業績で、1株利益が市場予測の平均を上回ったが、4〜6月期のガイダンス(売上高125億〜135億ドル)が予測(135億7000万ドル)に届かず、株価は下落した。

Intel Foundryが25億ドルの営業損失を計上し、データセンター&AI部門の売上高が前年同期比5%増にとどまるなど、現在強い需要がある分野における改革の成果がまだ現れていない。しかしながら、PC市場ではAI PCへの移行が始まっており、今年後半にはAI向けアクセラレータの新製品「Gaudi 3」の大量出荷が予定されている。CEOのパット・ゲルシンガー氏は、1〜3月期が「底」となり、今年後半には業績が加速する可能性を示唆した。

1〜3月期のGAAPベースの売上高は127億ドル(前年同期比9%増)で4億ドルの損失。非GAAPでは純利益8億ドル、1株利益0.18ドル。アナリストの予想(非GAAP)は、売上高127億8000万ドル、1株利益0.14ドルだった。

1〜3月期から透明性、説明責任を高める新たな財務構造になっており、クライアントコンピューティング・グループ(CCG)、データセンター&AI(DCAI)、ネットワーク&Edge(NEX)を「Intel Products」とし、「Intel Foundry」を独立させ、AlteraとMobileyeは「そのほか」として報告している。

Intel Products

  • クライアントコンピューティング・グループ(CCG):売上高75億ドル(前年同期比31%増)
  • データセンター&AI(DCAI):売上高30億ドル(前年同期比5%増)
  • ネットワーク&Edge(NEX):売上高14億ドル(前年同期比8%減)

Intel Foundry

  • 売上高44億ドル(前年同期比10%減)

そのほか

  • Altera:売上高3億4200万ドル(前年同期比58%減)
  • Mobileye:売上高2億3900万ドル(前年同期比48%減)

Intelによると、1〜3月期に500万ユニット近いAI PCが出荷され、年末までに4000万ユニットを超える見込みである。Intel Foundryについてゲルシンガー氏は、「(現状に)満足はしていないが、進捗に励まされている」と述べ、「これから2020年代が終わるまで、毎四半期ごとにIntel Foundryの改善が見られるだろう」との見通しを示した。