ヴィンテージカーのイベントに行くと日産自動車の人気の高さを実感する。状態良好な名車がたくさん残っているし、価格もどんどん上がっているからだ。先日の「オートモビルカウンシル2024」(AUTOMOBILE COUNCIL 2024)でも日産の名車をたくさん見かけたので、ご紹介したい。
48年ワンオーナーのフェアレディZ
オートモビルカウンシルの会場で目立っていたのは、ヴィンテージ宮田自動車が展示していた1975年(昭和50年)製のS30型「フェアレディZ-L」だ。なんと、購入から48年の間、ずっとワンオーナーのままだったという珍しい個体である。
車検を切らさず雨天未走行で、実走行距離はたったの8,300km。内外装はフルノーマルで、タイヤも細い6.45インチのブリヂストン「スーパースピード2」バイアスタイヤを装着している。所有していたのは愛媛県のオーナーで、価格は2,000万円となっていた。
その後方にはフルレストアを受けたイエローボディの「フェアレディZ 432」が鎮座していた。Zの高性能版であることを示す「432」という数字は、「4バルブ、3キャブレター、2本カム」のS20型エンジンを搭載しているという意味。当時のレースで活躍した「ハコスカGT-R」と同じエンジンだ。
ほぼ新品の「スカイラインGTS-R」はおいくら?
GT-Rはもちろん、スカイラインは全体的に人気が上昇している。こちらは、1987年製のHR31型2ドアクーペ「スカイラインGTS-R」だ。
このクルマはグループAのホモロゲーションモデルとして限定生産された希少車。ベースとなったのはGTSグレードだ。あるイベント会社が展示用として所有していたもので、走行距離は2,190kmという極小走行車である。ボディサイドの「TWINCAM 24V TURBO」のロゴやGTの赤バッジ、リアガラスの「HICAS」のステッカーも誇らしげ。価格は1,800万円となっていた。
日産の名車が家具に?
クルマ以外にも面白いものがあるのが日産だ。こちらは、静岡の「DEN MOTORS」(木工のデン)が製作するチェアやテーブル類である。
レーシングタイヤのような形状のコーヒーテーブルも楽しい1品で、重ね合わせたトレー内にはお気に入りのミニカーなどを飾ることができる。いずれも日産の監修・公認済みで、組み付けや仕上げの美しさは高級家具レベル。リビング内に愛車の世界を“降臨”させることができるという。