キヤノンは4月16日、高画質な写真を手軽にプリントできるコンパクトフォトプリンター「SELPHY」シリーズが誕生20周年を迎えることを発表した。2004年に初代モデルを発売して以降、2024年4月までに合計31製品を展開。累計販売台数は1,700万台を超えている。
「SELPHY」は、Self(自分自身)とPhotography(写真)を組み合わせた造語。デジタルカメラで撮影した写真を簡単にプリントするという新たな写真の楽しみ方を体験してほしい、という思いから付けられたブランドだ。
プリンターとしては、熱でインクを気化させてプリントする昇華型熱転写方式を採用しており、高画質と耐久性を両立した写真プリントが特徴。小型軽量なので持ち運びやすく、さまざまなシーンで使え、幅広いユーザーの支持を得ている。
SELPHYシリーズの先駆けとなったのは、2001年4月発売の昇華型熱転写方式プリンター「CP-10」。2004年の「SELPHY CP500」「SELPHY CP400」の発売を機に、商品コンセプトを名称化して「SELPHY」ブランドを立ち上げた。
SELPHYシリーズは、時代の変化とデジタル技術の進化に合わせて今なお進化を続けている。「SELPHY CP710」(2005年9月発売)ではカラー液晶ディスプレイの搭載とメモリーカードからのダイレクトプリントが可能に。「SELPHY CP900」(2012年9月発売)は無線LAN対応になったことで、スマートフォンとのワイヤレス連携に対応。バッテリー内蔵の「SELPHY SQUARE QX10」(2020年4月発売)、自動補正機能で色表現が鮮やかな「SELPHY CP1500」(2022年9月発売)などをリリースしてきた。ソフト面では、SELPHYシリーズ専用アプリ「SELPHY Photo Layout」を提供。スマートフォンの普及に合わせた対応も行っている。
同社は、これからも幅広いユーザーの期待に応えつつ、時代の変化に合わせたSELPHYシリーズの拡充を続けていくとしている。