石油化学などエネルギー世界大手で、フランスに本社を置くトタルエナジーズは、2024年3月28日に創業100周年を迎えた。
モータースポーツのファンならば、F1ではレッドブルやルノー、WRCではシトロエン、ル・マンではプジョーなどのスポンサーとして、優勝などタイトルを飾ったのをご存知の方も多いだろう。またエンジンオイルやギヤオイルなど潤滑油の一般向け製品では、トタル(TOTAL)やエルフ(elf)ブランドを展開。自動車メーカーのプジョーやシトロエンとはパートナー提携を結んでおり、純正もしくは指定油脂類として使われている。
もともと同社の起源は、1924年に設立されたフランス石油会社(Compagnie Française des Pétroles)にさかのぼる。化石燃料の資源を持たないフランスでエネルギー供給を確保するため、世界の隅々まで足を運び事業を拡大。そうしたなかで培ってきた技術力とパイオニア精神をもって、20世紀の変化するニーズや利用者の期待に応え、世界的な石油生産会社へと発展していった。
こうした今までの石油を基盤とした事業から、近年はバイオ燃料、天然ガス、グリーンガス、再生可能エネルギー、電力などの生産・販売を多角的に展開している。現在、液化天然ガス(LNG)では世界第3位の企業となり、2020年以降はLNGを含む炭化水素と電力の2つを軸としたエネルギー転換に注力している。
そして今後も、CO2排出量を削減しながら持続可能なエネルギー供給への課題解決を目指し、引き続き次の100年へ向けて取り組んでいく。
〈文=ドライバーWeb編集部〉