「オートモビルカウンシル2024」(AUTOMOBILE COUNCIL 2024、4月14日まで幕張メッセで開催)でガルウイングのドアを備えるメルセデス・ベンツ2台が豪華共演を果たした。「SL」の元祖で「相場は3億円」ともいわれる超レア車「300SL」は、この機会に見ておかないと後悔するかも? 出展者「MATSUSHIMA CLASSIC CAR」(京都府)に話を聞いた。
300SLってどんなクルマ?
「MATSUSHIMA CLASSIC CAR」の展示車は「300SL」「SLS AMG」「280SL」の3台。ガルウイングの300SLとSLSが並ぶ姿は圧巻だ。3台のうち「280SL」だけは販売中のクルマで、値札は1,980万円となっていた。
300SLはメルセデス初のSLモデルとして1954年にデビュー。展示車両は1956年式だ。このクルマにはオーナーがいるそうで、今回は特別に借り受けて展示しているという。
もともとはレーシングカーとして製作された300SL。アメリカのレースで活躍する姿を見た現地のディーラーが「これは絶対に市販化するべき!」と言い出したことが、市販モデル登場のきっかけになったそうだ。
ところで、なぜガルウイングドアを付けたのだろうか。「MATSUSHIMA CLASSIC CAR」の説明パネルからそのまま引用させていただくと、「細い銅管で構成されたチューブラーグリルフレーム」を採用したことでドア開口部が大きく削られたことから、「乗り降りに配慮してガルウイングドアが採用された」とのことだ。
300SLのクーペ(展示車両もこのタイプ)は1,400台ちょっとしか作られていない。もうひとつのタイプであるロードスターを合わせても、生産台数2,300台弱という希少車だ。クーペとロードスターの両方を所有している人は現在、世界に6人しかいないといわれているという。
300SLが欲しいと思ったら…
さて、気になるのは、300SLが買おうと思えば買えるクルマなのかどうかということなのだが、「MATSUSHIMA CLASSIC CAR」のブースで話を聞いた担当者によれば、相談してもらえれば輸入も含め入手できる見込みはある、とのことだった。ただ、相場が3億円(!)という事態になっているらしいので、そのあたりには十分にご留意いただきたい。
300SLの隣にある「SLS AMG」もオーナー車の特別展示であるとのこと。この2台の共演を肉眼で見たいなら「オートモビルカウンシル2024」に出かけておこう。この先、遭遇できるかどうかもわからない貴重な機会だ。