サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループは4月3日、全国に向けて実施したアレルギー様症状の実態と変化に関する調査の結果を発表した。調査は2023年8月4日〜8月8日、直近1年間でアレルギー様症状を自覚する15歳以上の男女または子どもに症状がある20歳〜59歳の女性の計5,146人を対象に行われた。
まず、コロナ禍前とコロナ禍(2020年〜2022年)を比較した際、アレルギー様症状が「大幅に改善した」「改善した」と回答した人は約2割となった。
症状別に見ると、「大幅に改善した」という人では、呼吸器症状で6.9%となり、皮膚症状の3.2%、眼・鼻症状の3.2%を上回る結果となった。
また、「ひどくなった」と回答した人でも、呼吸器症状では7.0%となり、皮膚症状の3.4%、眼・鼻症状の2.9%を上回っている。
呼吸器症状が改善した人から思い当たる理由を聞いてみると、56.5%が「マスクをしたから」、41.8%が「手洗い・うがいなどウイルス感染予防がアレルギー症状悪化予防につながったから」、36.6%が「人との接触を控えたのでウイルス感染などによるアレルギー症状悪化が少なかったから」と回答している。
一方で、呼吸器症状が改善しなかった人に理由を尋ねると、「分からない」の回答が51.5%で最も多かった。それ以外には、「病院・診療所を受診しなかったから」(19.2%)、「マスクではアレルゲンは防げなかったから」(16.7%)、「家の中で過ごすことが多く、ハウスダストに暴露されたから」(8.7%)といった理由が挙がっている。