鳥山明原作アニメ『SAND LAND: THE SERIES』(Disney+にて配信中)のオープニングテーマを担当している、Kroi。彼らは日本のメインストリームにおける「オーソドックス」からはかけ離れた歌やラップとセッション性の高いバンドアンサンブルを鳴らしながら、今年1月には日本武道館公演をソールドアウトさせるほど、それらを大衆音楽にまで持ち上げることに成功しているバンドである。
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このタイアップが決定したのは約2年前で、まだZeppツアーすらやっていない頃だったという。バンドの知名度や実績以上に、創作に対して自分たちの意志を貫く姿勢、「正義」や「偏見」に対するものの見方、無国籍感や予測不可能な展開のサウンドなど、クリエイティブの芯が「SAND LAND」の作品性や鳥山自身と重なり合ったことでKroiが選ばれたのだ。今回のメンバー全員インタビューから、主題歌「Water Carrier」が引き起こしたいくつもの奇跡を知ってほしい。さらには、武道館のステージで演奏している最中から「音楽業界に革命を起こすにはまだまだこれからだ」と感じたという、彼らが今胸の内で燃やす想いも預かってきた。
―鳥山明先生の「SAND LAND」主題歌を担当できることが決まったとき、どんな気持ちでしたか?
関(Ba):当時かなり気合いを入れて取り組んでいた記憶があります。鳥山先生の作品に携われる嬉しさと、「アニメタイアップ」というものを初めてもらったタイミングだったので、自分たちもやっとそういうお仕事ができるんだという嬉しさもありました。特に(長谷部)悠生は、鳥山先生の作品がめちゃくちゃ好きで。
長谷部(Gt):超鳥山っ子で。画集とか持ってるくらい好きなんですよ。最初に読んだのが5歳くらいのときにおばあちゃん家へ行く飛行機の中で、「暇だから本読んでなさい」って親に言われて読んだのが「ドラゴンボール」の1巻。そこから漫画というものが好きになって、「ドラゴンボール」を読み終わったあとに読んだのが「SAND LAND」とか「Dr.スランプ アラレちゃん」だったので、あの世界観が原体験になってるというか。SFとかミリタリーが好きなのも鳥山先生の影響がデカかったんだなって、今になって思います。
内田(Vo):俺らの世代、絶対みんな(鳥山明作品を)通ってるよね。「ドラクエ」もそうだし。鳥山先生が描いたキャラで好きなもの、みんな絶対いるんじゃない? 俺は「竜王」なんだよなあ。
関:年末にみんなで「ドラゴンクエストモンスターズ3」を買って、「年明け勝負しようね」って言ってたんですけど、俺が1人でやりすぎちゃって、みんながやる気なくなっちゃったっていう(笑)。
益田(Dr):他のゲームでもそうなんですけど、(関は)めっちゃやり込んじゃうんですよ。だから誰も勝てなくなっちゃって。
関:それくらい「ドラクエ」も小さい時からやってました。
長谷部:当時は初のアニメタイアップで、しかもこんなに大きな話をいただいて嬉しかったです。当時から2年後に出ることを聞いていたので、これを出すときの俺らはどうなってるんだろうなって、そこは想像つかない感じでした。
―逆にいうと、この作品をちゃんとかっこよく届けるためにもKroiとして成長のある2年間にしないと、という活動のモチベーションのひとつになっていたところもありました?
内田:そうですね。「SAND LAND」が決まってるっていうので活動の仕方を考えるところはあったと思います。
関:活動の基盤にはあったと思います。武道館を発表するにしても何にしても「SAND LAND」が控えているということは頭の片隅にありました。
―主題歌を担当できることが決まって、どんなことを考えながら「Water Carrier」を作り上げていったのかを聞かせてもらえますか。
関:怜央が「SAND LAND」の原作とかいただいたコンテとかを拝見して5曲くらい一気に出してくれて、その中から「Water Carrier」になったんですけど。たまたそのタイミングで砂地っぽい表現を色々やっていたんですよね。
―2022年のインタビューの時点で、映画『DUNE』を見て砂の世界を音楽で描こうとした試みについて語ってくれてましたよね。
内田:毎回曲を作るときには舞台設定を考える中で、それまでは東京などの街とかで書くことが多かったんですけど、違う世界で書いてみたいなというところから砂地、砂漠とかで起こることを書こうと思って。ちょうどそういう曲を書いていた時期にこのお話をいただいて、「これは研究してきたことが活かせるのではないか」と思ってました。
関:「Drippin Desert」、「Funky GUNSLINGER」あたりが砂地っぽいテーマ感の楽曲だよね。
―「Water Carrier」を聴いたとき、まさに『telegraph』(「Drippin Desert」、「Funky GUNSLINGER」などが収録された2ndアルバム)が思い浮かびました。「SAND LAND」の主題歌を作るためにそういった表現を研究していたのではなく、そういう表現をやっていたからこそ、「SAND LAND」を引き寄せることができて「Water Carrier」を完成させられたということだったんですね。
長谷部:時期的に『telegraph』を録り終わったあとに「Water Carrier」を録ってたもんね。
内田:だから砂地的なアプローチはできそうだったんですけど、アニメのオープニングで流れる曲を書いたことがなかったので、とにかく「オープニングにKroiの曲が流れる」ということが想像しにくくて。いろんなオープニングを見てテンポ感や構成の移り変わりとかを勉強して、いくつかデモを作ってたどり着いた感じではありました。ギリギリまで、自分の推しはこの曲じゃなかったんですよ。それもめっちゃいい感じの曲ではあったんですけど、もうちょっとテンポ感が遅くて、アニメのオープニングの尺にハマったら何も言い切れない、何も伝えられないまま終わっちゃうなと思って。そこから急遽切り返して、ちょっとテンポ速めにして「Water Carrier」を作ったという感じでした。
―オープニングの89秒の中で、まずイントロにKroiのシグネチャーサウンドがあって、そのあとはサウンドの展開や歌詞で「SAND LAND」全体のストーリーを表現しきっている。そういった構成になっているなと思いました。昨年から「SAND LAND」がアニメ、映画、ゲームになっている中で、まさに「音楽で『SAND LAND』を表すならこれだ」というものになっているなとも思ったんですよね。
内田:ありがとうございます。イントロは、俺らよくふざけるんですよ。そのあと聴いてくれなきゃどうしようもないのでど頭のフックはいつも楽しく聴きごたえのあるものを作ろうと思うんですけど、あのイントロはまさにみんながワチャワチャ砂漠の中進んでいく感じがあって、すごく気に入ってます。
関:どんなタイアップでもそうなんですけど、特に怜央が曲を書くときにKroiらしさみたいなものはめちゃくちゃ大事にしてると思うんですよ。どれだけアニメに寄り添っても、ちゃんとKroiらしさを担保したいなと。
内田:自分たちの承認欲求というよりかは、アニメの中で聴いてもらって「主題歌がKroiでよかったな、ベストマッチだな」と思ってもらえる曲を作ることが優先ではあったので、自分たちが出したい音と、「これはやった方がいいよね」みたいなところのバランスをどう取るかを考えました。アーティスト的なところとクリエイター的なところのバランスの取り方が、こういうタイアップでは一番難しいなということは感じましたね。
―リリックの綴り方はやっぱり怜央さんにしかできないものだし、アニメのオープニングには入らないけど最後のパート(”干上がちゃったこの世界/汗も血も涙も無駄にできない/干上がちゃったこの世界/願っても もう過去には戻れない/だが叡智重なったこの時代/必ず届けるから信じていて”)はKroi自身の意志みたいなものも重なっているんじゃないかと思ったのですが、それはいかがですか。
内田:それもすげえ気合い入ってる歌詞だなって、今思います。原作では「水」だけど、自分たちも何かそういうものを追いかけてるタイミングではあったと思うので。そこを重ねて書いたんだなっていう感じがします。
―”叡智重なったこの時代/必ず届けるから信じていて”――ベルゼやシバにとっては「水」だけど、Kroiにとっては「自分たちの音楽」であると。
内田:ギリわかるかわかんないかくらいの重ね……これ多分誰もわかってないんだよね(笑)。俺らは「歌詞どうでもいいんで」って言ってやってるバンドだから、みんな歌詞見てくれないんだよ。
―そんなことないです(笑)。Kroiはデビューの頃から、今は音楽が多様化している時代で自分たちの音は届くはずだとリスナーの耳を信じてやってきたバンドだと思っていて、その姿勢がここに出ているなと思ったんですよね。
内田:だから……いいですよね、タイアップって普段書けないものが書けるというか。歌詞って、なるべく普通に自分の口で言っても恥ずかしくないような言葉で書きたいなと思っているんですけど、タイアップはその作品から出るものだから、その口を借りて自分の本当に思ってることを言いやすくなるなと。だから、アツいものは出せますよね(笑)。
―しかもそもそも「SAND LAND」で描かれている価値観と、Kroiというバンドが表現してきているものには、いくつもの共通点がありますよね。それは自分たちでも実感するところですか。
内田:そうですね。「SAND LAND」自体、鳥山先生が「こういうものを描きたい」という自分の意志で描かれた作品で、好きなものが詰まっている作品だと思うので。鳥山先生がこれをどういう時に描いた作品なのかなと思って見てみたら、「本当に描きたいものを描こうと思った」ということを知って、自分たちも自分たちがやりたいことをちゃんと詰め込んだ上でいい曲を作ろうというマインドが決まりました。
関:あと、アニメの世界観的にもちぐはぐさがすごくて。正義が悪で、悪が正義で、みたいなところもKroiと親和性があるなと当時からずっと感じてます。次に『Unspoiled』というアルバムを出すんですけど、そこでの意思表示とも親和性があって。というのは、「ダサい」とか「キモい」というものが実はかっこよかったりする、古いものが新しかったりする、という価値観を俺らは昔から提示してきて、『Unspoiled』はそれを表している言葉で。
―正義を裏から見たり、かわいさや面白さの中に世の中への反逆心を潜めてみたり、そういった「SAND LAND」の作品性はKroiにも通ずるものですよね。「偏見はただしい判断を狂わせてしまうぞ」というラオのセリフもあるけど、そういうテーマもKroiは1stアルバム『LENS』から歌ってきていたと思うんです。
内田:「Balmy Life」とかそういうことばっかり書いてますね(笑)。
―そういうところも含めて、Kroiが主題歌に決定したんですかね?
関:どうなんですかね? なんで俺らにオファーしてくれたんだろ? 今思うとマジでよくわかんない。びっくりだよね。だって2年前の俺らって何やってたのよ?
マネージャー:まだZeppでライブもやってなかったですね。いろんなアーティストの曲から、先生が聴いて選んでくれたみたいです。(当時のメールを見返しながら)……先生の主題歌イメージにあった「ワクワク」「無国籍」「普通じゃない感じ」や、「マイペース感」をKroiの楽曲に感じて打診していただいた、という記録があります。
―鳥山先生と直接お会いできる機会はあったんですか?
関:一度もお会いできずだったので……もしかしたらいつか会えるんじゃないかと思ってたんですけど。
―じゃあ訃報を聞いたときは……。
長谷部:めちゃめちゃショックでしたね。すぐ「ドラゴンボール」読み返しちゃいましたもん。
関:でも本当に、アーティスト冥利に尽きるというか。あれほど素晴らしい先生の作品に携われるアーティストは本当に一握りだと思うので、その一員になれたことがすごく嬉しいですし、今後も誇れるものになるなと思います。
Photo by TAGAWA YUTARO(CEKAI), Styling by Minoru Sugahara, Hair and Make-up by Katsuki Chichi
演奏面やサウンドメイキングのこだわり
―それぞれのプレイや音作りの面に関して、こだわった点などを聞いてもいいですか。
長谷部:俺はけっこう新しい挑戦をしたんですよ。サビのフレーズとかはシタールギターを弾いていて、最後のソロとかもスライドバーで弾いてるんですけど、当時では初めてだったのかな。2年前だと新しいことを一番挑戦してたなって、リリースされてから再確認しました。
―最後のギターソロ、めちゃくちゃいいですよね。
長谷部:気合い入ってたんでしょうね、きっと(笑)。ジャック・ホワイトを意識して弾きましたね。俺だけレコーディングのタームがちょっとズレてて、FUJIROCKのあとくらいに録ったのかな。それまで組んでたソロは全然違うもので、FUJIROCKでジャック・ホワイトのライブを見てスライドバーでいこうと決めました。
関:ミュージックビデオ撮影のときに改めて自分のフレーズを聴き直したんですけど、気合い入ってたなって思いました。音数の多さだったり、「ここでこういうフレーズを入れたい」っていうものがあったり、「ゴーストノート」といってミュートした状態で弦を弾くパーカッシブなサウンドを「これでもか」というくらい入れてたり。そういう細かいところまでこだわって作ったなと思います。
内田:Kroi感を担保させようということでまず考えていたのがビート面で、「ビートはファンキーに」みたいなものは一個あったかもしれないですね。ブレイクビーツみたいな、ファンクビートにタンバリンがずっと追っかけて鳴ってるっていうビートをやりたかったんですよ。それを益田さんに叩いてもらったんですけど、今までの中でもかなりファンキーなサウンドになっているというか。
益田:「ブレイクビーツ」って、確かに言ってたわ。あとイントロの頭のフィルに命を懸けろって言われてマッチョに叩きました。
―スネアの音作りも気持ちいいなと思いました。
益田:千葉がミックスし直してくれて、スネアもパキッと力強さが出てくるような感じになってサウンド全体が変わったよね。
千葉(Key):うん、よくなりましたね。
内田:音源で出てるのが最近ミックスし直したもので。同じ曲を2年後にミックスし直す機会ってあまりないから、2年でこんなに変わるんだとは思った。成長もあるし、千葉さんの好きな質感みたいなものも多分変わってるし。そういうことをすごく感じられたな。
千葉:うん、耳は変わるよね。シンプルに、2年もあるとやっぱり技術が上達するので。より自分の出したい音が正確に出せるようになったところで、耳がいい方向に変化してきて、変なフィルターをかけずに鳴ってる音を正確に捉えられるようになってきてるんだろうなって思います。2年前に見えなかった部分が見えるなって、ミックスし直しながらすごく思ったので、ちゃんと成長しているという答え合わせにもなりました。
内田:みんなも曲を書く俺も気合いが入ってたのはありつつ、でも音の感じはミニマルにタイトにまとめてて。あの感じだったら、もっと空間感というかウェットな感じにした方が盛り上がってる感を演出できると思うんですけど、そこをあえてドラムとかかなりデッドなサウンドでやっているというのが、あのときのKroiだなって感じる。
益田:確かに。デッドブームだったもん。
内田:あれがあったからすごくよかったなっていう感じがするんだよね。
―千葉さんの中で、プレイ面で何か印象深かったことはありますか。
千葉:アレンジに関しても、自分の作り方が変わってるなと思いました。それこそミックスしながら「今アレンジするとしたら入れない音だな」とか「こんな音入れてたんだ」みたいに思うことがあって。だから今同じ曲を怜央が書いて持ってきたとしても、絶対ああいう仕上がりにはならない気がしましたね。いい意味での若さがあるものを今出せるというのはフレッシュさもあって、Kroiにとってプラスなんじゃないかなとは思ってます。
―ミュージックビデオも、「SAND LAND」の世界観を具現化したような見事な映像になりましたね。バギーに乗ってるシーンもグッときます。どこで撮ったんですか?
関:LAで撮りました。厳密にいうと、LAから車で1時間くらい行ったところ。確実に日本では撮れないスケール感の画が撮れて、しかもアニメや楽曲との親和性がすごく高いですよね。バギーに乗る演出とかも監督の新保(拓人)さんが考えてくださって。あっちで撮った甲斐があったミュージックビデオになってると思います。
―長谷部さんのギターソロのシーンとかめちゃくちゃ気持ちよさそうだし、「SAND LAND」とのリンクも感じさせますよね。ギターヒーロー感ある。
長谷部:さすがにありますね。あれめっちゃ怖かったんですよ。足の踏み場が小さくて、もう断崖絶壁みたいな。それなのに新保さんは「もうちょっと動いて」とか言うんですよ。動けねえよって(笑)。
関:あれはなかなか撮れるギターソロの映像じゃない。アメリカには10日間滞在したんですけど、レコーディングを2回別のスタジオでやって、そのあいだに「SXSW」でライブをして、ミュージックビデオの撮影もして。
―初のアメリカライブはどうでした?
長谷部:いつかテキサスステーキ店をオープンするのが俺と益田さんの夢なんですよ。そのためには現地視察が必要だってずっと言ってたんですけど、まさに本当にテキサスに行けるとは……。
―(笑)。Kroiのグルーヴがアメリカで通用する手応えはありました?
関:向こうじゃまだまだ無名な俺らのために200人くらいお客さんが集まってくれて、かなりノリノリで踊ってくれましたし、ライブが終わったあとも「最高だったよお前ら」みたいな感じでそれぞれに声をかけてくれました。すごくいい経験になりましたし、英語圏の方々にも自分たちの音楽が多少なりとも通用することがわかっていい機会でした。
―アメリカでのレコーディングだからこそ得られたものは何かありました?
千葉:アメリカでライブやレコーディングをやってみて、今まで画面の中でしか見られなかったものや想像だけだったものを実際に目で確認してみるということが、今回行った意味だったのかなとは思って。Kroiはゆくゆく海外でもやっていきたいという想いがあるので、そのスタートラインに立ったという意味で有意義だったなと思いますね。
―Kroiはデビュー当初から「音楽シーンに革命をもたらしたい」という野望を掲げていて、実際、Kroiの音楽スタイルで武道館を成功させたことはひとつの革命だと思うんです。しかもオーディエンスを置き去りにすることなく着実に輪を広げたという、Kroiにとって理想的な形で武道館まで行けたんじゃないかなと思っていて。
内田:そうですね、そういう感じになってますね。お客さんもちょっとずつ増えながら、昔からいてくれる人もいて、みんなと成長していってる感じがある。
関:コロナ禍とかもありましたけど、着実にちゃんとライブをして、会場の規模を1個ずつ拡大してここまで来られたので。それが功を奏して、ファンのみなさんがついてきてくれる状態で大きくなれたのかなという気はします。
―そうやって武道館も成功させて、アメリカへも一歩踏み出して……今バンドとしては「次のフェーズへ」みたいなモードですか。
内田:うーん……難しいんですけど、自分たちがもうちょっと世に出ないと「革命」みたいなものを起こせないなっていう、そのバランスをめっちゃ考えているというか。売れてしっかり「革命」をしないと広がらないというか、デカく打ち上がらないなって。ちゃんと売れた上で、どういった革命を起こしていくのかっていうのを、また改めて考えているところではあります。
―武道館に立つミュージシャンが持つ影響力や起こせる革命の範囲が、実際にそこに立ったからこそわかって、まだまだやらなきゃいけないことが見えてきたという感覚?
内田:これからですね、どちらかというと。もう武道館でライブをやってる最中から「これからだな」みたいな感覚があったので。本当に、必要なのは絶えず考えることですかね。
―そのためにやれることややるべきことが、次のアルバムに入っているともいえる?
内田:そうなるといいですね、まだできてないんで(笑)。
関:まだ7割くらい(2024年3月末時点)なのかな。頑張ります。
内田:タイアップ曲のリリースが3つ続いたので、次のリード曲は自分たちの思惑だけで楽曲を大きく出せるなと思っていて。Kroiの今やりたいことを聴きたいという人がいたら、ぜひアルバムを聴いてほしいなと。
―今のKroiを提示できる重要な1曲を今作っていると。
関:俺たちもまだまったくどういう曲になるかわかってない状態(笑)。
内田:今まであまりなかったんですけど、今回は制作期間をちゃんと設けてもらって。今までは色々活動をやりながら、夜中に曲を書いたりしていたんです。しっかり期間をもらったので今は研究ができるということもあって……そういう1曲を出せたらいいなと思ってるところです。
Photo by TAGAWA YUTARO(CEKAI), Styling by Minoru Sugahara, Hair and Make-up by Katsuki Chichi
衣装提供:KAMIYA / Tamme / YUKI HASHIMOTO / VALAADO / baziszt / SUBLATIONS / amok
<INFORMATION>
「Water Carrier」
Kroi
配信中