キリンホールディングスは4月10日、「春の子どもの体調管理」に関する調査結果を発表した。調査は2024年3月22日~3月26日、全国の20歳以上の保育士500名を対象にインターネットで行われた。同調査は、キリンが昨年5月より行っている、自分自身の体調を守るために重要な「免疫のケア」を啓発する官民連携活動「げんきな免疫プロジェクト」の一環として実施された。
保育士9割「4月こそ子どもの体調管理に注意すべき」
現役保育士500名に「4月こそ、子どもの体調管理に注意すべきだと思いますか」と尋ねたところ、「思う」が52.4%、「どちらかと言えば思う」が38.8%となり、合わせて約9割(91.2%)が4月の体調不良を警戒していることが明らかとなった。
自由回答でその理由を聞いたところ、「新しい環境による緊張や疲れから体調を崩す子どもがいる」「新入園児がいたりと環境が変わることでの生活リズム・人間関係のストレスを感じていそう」など新生活による環境変化・集団生活の影響などが多く挙げられた。 また、「寒暖差などで体温調節が難しいから」「新年度が始まったばかりで、休みが多くなってしまうと、クラスに馴染みにくくなるから」など、気温の変化が激しい季節ならではの理由や、新生活で保護者も多忙な中、病欠を極力避けたいという保育士の配慮もうかがえた。
次に、実際に「4月の子どもは体調を崩しやすいと思いますか」という質問でも約9割(思う:46.4%、どちらかと言えば思う:44.2%)が「そう思う」と回答した。 その理由として「新しい環境に入り集団生活になれていないため、免疫力も低く感性症などにかかりやすい」、「親元を離れて、緊張や我慢をすることが増え、体も心も疲れやすいから」などが挙げられ、これまで家庭中心だった子どもが新しい環境で生活する上でさまざまな体調不良の原因があることが明らかになった。
また、「子どもの体調不良が続く場面を目にしたことはあるか」という質問では、「よくある」が43.4%と約半数、「ある」31.4%と「たまにある」の21.8%をあわせると96.6%と、ほぼ全員の保育士が経験をしていることがわかった。子どもだけでなく家族間で続く体調不良についても聞いたところ、「よくある」が30.2%、「ある」が34.0%と「たまにある」の30.6%をあわせると94.8%と、こちらもほぼ全員が子どもから親、親から子どもなどの家庭内感染により続く体調不良を経験。保護者のライフスタイルの変化も多い新年度は、子どもだけでなく、家族全員の体調管理の重要性がうかがえる。
次に、「保育士自身も4月の体調管理にいつにも増して気をつかう時期だと思うか」と聞いたところ、「思う」が40.4%、「どちらかと言えば思う」が47.2%と約9割の保育士が自身の体調管理にも気を付ける時期だと認識していることが明らかになった。
また、「子どもの健康管理として、この時期(3月〜4月/春)、他の季節と比べて特に注意していることをすべて教えてください」と聞いたところ、1位が「子どもの様子の観察」で75.0%と最も高く、次いで2位が「室内の気温調節」で61.6%、3位が同率で「手洗い・うがい」、「着替え、服装の調節」で59.6%となり、基本的な生活習慣や体温調節などに気を配っていることがわかった。その理由としては、「花粉症で目が痒くなったり、アレルギーがひどい子がいるため」や「感染症が多い季節で、最近はコロナウイルスやはしか、インフルエンザなどがこの時期でも増えているから」といった花粉症や感染症へのケアの他、「年度末、年度始めでバタバタしてるので子どもたちの生活リズム等の変化や室内室外の気温差などの影響を受けがち」などの理由も見られた。
保育士9割「春にも免疫のケアが必要」
最後に、「子どもやそのご家族にとって免疫のケアは春にも必要か」を尋ねたところ、「思う」が37.2%、「どちらかと言えば思う」が50.2%となり、合わせて約9割が、春の季節の免疫のケアの重要性を認識していることがわかった。その理由を聞いたところ、「新しい環境で緊張した状況が続くと、免疫機能も落ちるため、春は特にそんな季節であるので、気をつけた方がいい」「気温差が大きく体調を崩しやすいから」「新しい環境や集団生活で体調を崩す人が多い」「花粉症などの季節でもあり免疫が弱ると出てくる体調不良があるから」など新生活特有の理由が数多くあがった。
4月は新生活が始まる時期だが、未就学児は特に入園などで家庭から集団生活へ移行するタイミング。今回の調査でも、保育士自身、保護者や子どもたちといった保育園に関わる人々が、集団生活が始まることでの体調管理の重要性を認識していることがうかがえた。