ブルガリが「オクト フィニッシモ ウルトラ COSC」を発表し、機械式腕時計の世界最薄記録を更新した。その厚さはわずか1.70mmで、2022年7月にリシャール・ミルが発表した「RM UP-01 フェラーリ」(厚さ1.75mm)と0.05mm差で王座を奪還した。
ブルガリは今回のオクト フィニッシモ ウルトラ COSCを含めて9回、世界最薄記録を塗り替えてきた。直近では2022年3月に厚さ1.8mmの「オクト フィニッシモ ウルトラ」を発売し、数カ月で先述のリシャール・ミルに逆転された経緯がある。
同社によればオクト フィニッシモ ウルトラの時点ですでにムーブメントの薄さは限界に達していたと言い、オクト フィニッシモ ウルトラ COSCではサファイアクリスタルの最適化などでさらに0.1mmを切り詰めることに成功した。
硬いタングステンカーバイドを用いて剛性を高めたケースバック(裏蓋)がムーブメントのメインプレート(地板)の役割を兼ね、その上に直接、手巻きキャリバー「BVL180」の170個のコンポーネントを載せるという薄型化の手法はオクト フィニッシモ ウルトラと同様だ。
そして、オクト フィニッシモ ウルトラ COSCは超薄型時計の世界記録を達成しながら、スイス公認クロノメーター検定協会(C.O.S.C.)の厳しい基準を満たし認定を受けた高い精度を誇ることも特筆すべき点である。
オクト フィニッシモ ウルトラ COSC(品番:104081)は2024年9月に世界20本限定で発売される。予定価格は84,282,000円。
ケース径は40mm、厚さは1.70mmで、ラグ・ベゼル・ミドルケースはチタン製、メインプレートはタングステンカーバイド製。ブレスレットはチタン製で厚さ1.50mm。28,800振動・50時間パワーリザーブの手巻きムーブメント「BVL180」を搭載する。