メジャーリーグ 最新情報
今シーズンの大谷翔平はSPOTV NOWで全試合生中継!
で無料トライアル実施中![PR]
全30球団が開幕を迎えた2024年シーズンのメジャーリーグ。今季からロサンゼルス・ドジャースに活躍の場を移した大谷翔平選手には、より一層大きな注目が集まっている。日本人だけでなく、多くのMLBファンの関心事の1つが、打者に専念する大谷選手の今季打撃成績だろう。実は、現地ではその成績が予測されているのだ。
MLBのほとんどの選手に対して、複数の主体が詳細な成績予測を行っている。これをとりまとめたものが、米データ解析サイト『FanGraphs』に載っている。ここでは、後記の7主体(※1)による予測が記載されており、対象指標も書ききれないほど多岐にわたる。今回は、『FanGraphs』の情報をもとに、2024年の大谷翔平選手の成績を占おう。なお、データは日本時間4月1日時点のもの。
大谷翔平、2024年シーズンの成績予測は?
今季の成績予測をまとめると、以下のようになる。
・全体に、2023年ほどでなくとも2022年を上回る数字が予測されている
・打点は増加する可能性が高い
・三振率は2021年までの高い数字には戻らない
・打率には振れ幅が大きい
以下では、主要指標につき、2021~2023年の実績値に引き続き、2024年の成績予測の推移をグラフにした。
青の実戦が過去の実績値、赤の実線が予測の平均値、色を付けた範囲が予測の振れ幅である。グラフには、FGDC、Steamer、ZiPS、ZiPS DC、ATC、THE BAT、THE BAT Xの順に7主体の予測値を記載している。取り上げた指標は以下のとおりである。
打率 HR 打点 OPS 三振率(K/AB) AB/HR(※2) 盗塁
過去3年は、HR、打点、OPS、盗塁はV字型の推移をしている一方、打率の上昇傾向や三振率の低下傾向が続き、打撃の確実性が増している。これに引き続き2024年の数字を考察したい。2024年の予測値をまとめると以下になる。
・打率:.259~.292(平均.274)
・HR:38~40(平均39)
・打点:98~129(平均111)
・OPS:.905~.982(平均.936)
・三振率:22.7%~24.7%(平均23.9%)
・AB/HR:13.2~14.6(平均13.9)
・盗塁:17~24(平均20)
大谷翔平、2024年シーズンの成績予測を徹底解説!
主体別には、ZiPSおよびZiPS DCの予測が低位で、THE BATおよびTHE BAT Xの予測が高位である。
打点は全主体が2023年を上回る数字を予測している。HR、OPS、AB/HRといった長打力関連の指標については、2021年と2023年の中間の数字が予測されている。HRに関しては38~40本と予測の振れ幅が少ない。
2021~2022年にかけて大幅に低下した三振率は、2024年になっても過去2年の水準が続くとみられている。盗塁は見方が分かれている。
一方、過去3年で上昇を続けてきた打率は低下が見込まれるうえに、予測のぶれ幅が3分3厘と大きい。MLB全体の2023年の打撃成績に置き換えると、最高値で12位、平均で36位、最低値で75位に相当する。なお、打点も予測のぶれが大きいが、同様の置き換えを行うとMLB全体で2~19位となる。
私は、上記の成績予測には、以下の見方が反映されているとみている。
・全体に、2023年の好成績から少なくとも反動が来る
・2022、2023年はHRに比べ打点が少なすぎた
・以前と比較して三振しにくくなった傾向が定着した
・打率には不確定要素が多い
HRと打点の関係につき補足すると、2023年にMLB全体で大谷を上回る数字を挙げたのは、打点では30選手に対し、HRではNLの3選手である。
予測に比べ実際の成績はどのように動くのだろうか。ドジャースでは、1番ムーキー・ベッツ、3番フレディ・
フリーマンに囲まれた打順にいることから、チャンスで確実に走者を還す打撃も増えそうだ。
これができれば、打率は低くとも2023年に近い水準で推移し、打点は予測のうち高めの水準で推移すると思う。そうなれば、大谷選手にとって個人成績以上に欲しいはずのドジャースのポストシーズン進出可能性も高まるはずだ。
【追記】
大谷選手は2024年の投手としての登板はないが、ZiPSによる投手としての2024年の予測も出ていた。その主要な数字は、140投球回、11勝5敗、防御率3.30である。故障がない前提の数字だろうか。
実は、予測主体の1つのZiPSによる2025~2026年の成績予測も『Fangraphs』に載っている。ここでの2025年、2026年の主な予測は以下の通りである。
2025年:打率.257 HR36 打点117 OPS.892
2026年:打率.253 HR34 打点109 OPS.871
大谷翔平と本塁打王・ジャッジの成績比較は?
さらに、大谷選手に関しては、ドジャース移籍決定直後の『FanGraphs』記事で、ZiPSによる2033年まで10年間の成績予測も載っていた。
これらをもとに、OPSを対象に、2022年にMVPを争った相手で年齢も比較的近い、ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手と比較しながらこの推移を取り上げた。横軸には年齢をとり、比較可能な34歳まで出してみた。
大谷はジャッジに比べて衰えが早い予測になっているが、ジャッジは、30~31歳になって従前に比べ高い数字を出した。
本人のポテンシャルを考えれば、大谷もZiPSの予測をいい意味で裏切る可能性もありそうだ。
(※1)
投手の場合は、THE BAT Xを除く6主体の予測が載っている。
(※2)
HR1本に必要な打数で、打数÷HR数で求める。FanGraphsサイトには直接記載がないため打数とHR数から計算した。
【関連記事】
【了】