MMD研究所は、携帯電話各社が順次終了している3Gサービスについての認知や、3G対応フィーチャーフォンを使っている人々の動向を調査。3G終了については年齢が高いほど認知しているが、自分が使っている通信会社の3G終了時期を半数以上が知らず、終了後の利用意向は「何も検討していない」と答えた人が最多となった。

  • 3Gサービス終了の認知(年代別)
    (出典:MMD研究所)

調査は、18歳~69歳の男女を対象にインターネット上で実施。調査期間は3月29日~4月1日で、有効回答者数は7,000人(※人口構成比に合わせて回収)。

「3Gサービス終了」を半数以上が認知

3Gサービス終了を「知っている」と回答したのは50.6%。年代別でみると、40代は53.2%、50代は56.1%、60代は58.1%と、40代以降ではいずれも半数を超え、年齢が高いほど認知も高い傾向となった。なお、10代は29.6%、20代は38.6%、30代は46.8%が、3G終了を認知していると回答している。

3G終了を認知している人のメイン利用の端末別でみると、「スマートフォン」(n=6,456)が52.6%、「フィーチャーフォン」(n=111)が68.5%、「ガラホ(4G LTEケータイ)」(n=70)が65.7%となった。

  • 3Gサービス終了の認知(メイン利用の端末別)
    (出典:MMD研究所)

自分が使っている通信会社の3G終了時期、半分以上が「知らない」

メイン利用の端末をドコモ、ソフトバンク、ワイモバイルで契約している1,641人を対象に、メイン利用の端末を契約している通信会社の3Gサービス終了について知っているかをたずねたところ、55.9%が「知らない」と回答。「知っている」と答えたのは44.1%だった。

また、3G終了の年を知っていると回答した、上記3社の契約者724人を対象に「3Gサービスが終了する年」を聞いたところ、正答率は35.8%、誤回答率は64.2%となった。なお、携帯3キャリアの3Gサービス終了時期は以下の通り。

  • 2022年3月末:KDDI
  • 2024年4月15日:ソフトバンク(契約者住所が石川県のユーザーに限り7月31日)
  • 2026年3月末:NTTドコモ
  • 契約している通信会社の3Gサービス終了認知(左)、3Gサービス終了認知者に聞いた「終了年」の正答率
    (出典:MMD研究所)

3Gサービス終了に関する知識を調査したところ、全問正答率は10.9%にとどまったことも明らかになっている。

3Gサービス終了について知っていると回答した3,542人を対象に、3Gサービス終了に関して正しいと思う項目を複数回答でたずねたところ、正答率が高かったのは「フィーチャーフォンのカメラ機能が使えなくなる」が92.4%(正解は×)。正答率が低かったのは「Wi-Fiを使用すればフィーチャーフォンを利用できる」で、19.8%だった(正解は○)。

  • 3Gサービス終了に関する認識
    (出典:MMD研究所)

3G終了後どうする? フィーチャーフォン利用者の4割が「何も検討してない」

フィーチャーフォンを通信契約してメイン利用している103人を対象に、3Gサービス終了後の意向について聞いたところ、「何も検討していない」が最多で40.8%。次いで「スマートフォンへの機種変更(『同じ通信会社内』と『違う通信会社』の合算割合)」が32%、「ガラホへの機種変更(同)」が25.2%となった。

  • フィーチャーフォンメイン利用者の3G終了後の意向
    (出典:MMD研究所)

最後に利用していた「フィーチャーフォンの処分方法」について、フィーチャーフォン利用経験のあるスマートフォンもしくはガラホ(4G LTEケータイ)メイン利用者4,522人にたずねたところ、トップは「携帯ショップで回収してもらった」(18.5%)で、「不燃ごみとして出した」(7.2%)、「家電量販店で下取りに出した」(4.8%)と続いた。なお、54.4%の人は「現在も自宅で保管している」と回答している。

MMD研究所は今回の調査結果について、「KDDIは2022年に3Gサービスを終了したが、ソフトバンクのサービス終了も近づいている(※一部エリアを除く)。3G専用料金プランや4G/5Gサービスに対応していない機種の利用者は自動解約となる。フィーチャーフォンからスマートフォンへ機種変更する人のためのサポートもより必要になるのではないか」とコメントしている。

  • スマホ・ガラホ利用者が、最後に使っていたフィーチャーフォンの処分法
    (出典:MMD研究所)