国土交通省は、円滑な不動産取引を促進する観点から、オープンデータ等を活用し、不動産取引の際に参考となる情報(価格、周辺施設、防災、都市計画など)を重ね合わせて表示させるWebGISシステム「不動産情報ライブラリ」の運用を4月1日より開始した。

  • 画面イメージ(開発中のもの)

不動産取引の際に参考となる情報の多くは、国や地方自治体などで様々な形式で公開されているが、「不動産情報ライブラリ」ではこれらの情報を集約し、複数のデータを同じ地図表示に重ね合わせて閲覧することができる。「ライブラリ」の利用にあたっては、特別なソフトを必要とせず、スマートフォンやタブレットからの閲覧にも対応する予定だ。

「ライブラリ」の背景地図に、[1]令和5年地価公示、[2]学校、[3]小学校区、[4]医療機関、[5]洪水浸水想定区域を重ね合わせた場合の画面イメージは上図のとおり。

主な掲載予定情報は、価格、周辺施設等、防災、都市計画、その他の5種類。価格では、地価公示、都道府県地価調査、不動産取引価格情報(※1)、成約価格情報(※2)。周辺施設等では、学校、小・中学校区、市町村役場等、医療機関、福祉施設など。防災では、洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域等、津波浸水想定 など。都市計画では、用途地域、防火・準防火地域、立地適正化区域 など。その他では、将来推計人口(500mメッシュ;2050年まで(5年間隔))など。その他では、将来推計人口(500mメッシュ;2050年まで(5年間隔))など。

※1 現在、地価公示、都道府県地価調査、不動産取引価格情報については「土地総合情報システム」で公開しているが、令和6年度以降、これらの情報を「ライブラリ」で公開する予定。
※2 成約価格情報は、指定流通機構(レインズ)保有の不動産取引にかかる情報を、国土交通省が個別の不動産取引を特定できないよう加工し、消費者向け不動産取引情報サービスである「レインズ・マーケット・インフォメーション」(RMI)にて公表している情報となる。

「ライブラリ」に掲載している情報をAPIで無償公開する(※)。APIの利用を希望する場合は、「ライブラリ」内の申請ページより申し込みをする必要がある。 ※「ライブラリ」に掲載している情報の中には、外部サイトの情報提供サービスを利用して画面に 表示しているものもある。これらの情報については、当該サイトのサービスを利用すること。

4月1日10時より、「ライブラリ」の閲覧が可能となった(運用開始までは閲覧できない)。運用開始後、利用者アンケート等によりニーズを把握し、より利便性の高いシステムとなるよう、掲載情報の追加・変更等を検討する予定だ。