高校野球 春の甲子園 最新情報
第96回選抜高校野球大会が3月31日、健大高崎(群馬)の初優勝で幕を下ろした。32校の代表校が出場し、春・王者をかけて熱戦を繰り広げた今春のセンバツ甲子園。全力プレーを尽くした選手たちの中から、特に輝いた選手たちを本サイト独自のベストナイン形式で紹介していく。
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右投手部門
今朝丸裕喜(報徳学園)
大会成績:4登板(3先発)1勝1敗1セーブ、投球回24回1/3、防御率1.85、奪三振15、与四死球4、WHIP0.86
右投手では、報徳学園(兵庫)の今朝丸裕喜投手を選出した。プロのスカウトも注目する高校屈指の右腕で、今大会はその実力を遺憾なく発揮した。
1回戦の愛工大名電(愛知)戦では7回1失点の好投。ストレートはもちろん、スライダーなどの変化球も冴え、相手打線につけ入る隙を与えなかった。
さらに、準々決勝の大阪桐蔭(大阪)戦では、9回1失点で完投勝利。9イニング中5イニングを三者凡退に抑える投球で、昨秋の近畿大会のリベンジを果たした。
決勝・健大高崎(群馬)戦でも、8回3失点の力投。優勝こそ逃したが、粘りのピッチングで試合を作った。今大会の悔しさを胸に、夏に再び聖地へ戻ることはできるのか、注目だ。
左投手部門
佐藤龍月(健大高崎)
大会成績:5登板(3先発)3勝0敗1セーブ、投球回22回、防御率0.00、奪三振22、与四死球9、WHIP0.59
左投手には、健大高崎(群馬)の佐藤龍月投手を選出した。かつて、”スーパー中学生”として注目された2年生左腕が、甲子園でも確かな実力を示した。
1回戦の学法石川(福島)との試合で甲子園初登板を果たすと、7回無失点の好投を披露。インステップの投球フォームから投じるストレートや切れ味抜群のスライダーで、打者を翻弄した。
2回戦の明豊(大分)戦でも7回無失点の快投を披露すると、準々決勝の山梨学院(山梨)戦でも5回無失点と圧巻のピッチング。
準決勝の星稜(石川)戦、決勝の報徳学園(兵庫)戦ではリリーフとして登板し、いずれも得点を与えず。驚異の22イニング連続無失点で有終の美を飾った。
捕手部門
箱山遥人(健大高崎)
大会成績:5試合、打率.444(18-8)、0本塁打、6打点、0盗塁、OPS1.056(出塁率.500+長打率.556)
捕手からは、健大高崎(群馬)の箱山遥人捕手を選んだ。今大会は序盤こそ苦しんだが、尻上がりに調子を上げていった。
1回戦、2回戦では、打撃面で本領を発揮できなかった箱山。しかし、準々決勝の山梨学院(山梨)戦では3安打3打点を記録。5回裏に放った適時三塁打は、あわやホームランかという当たりだった。
すると、準決勝の星稜(石川)戦でも、タイムリーを含む猛打賞の活躍で、好調ぶりを発揮した。
決勝・報徳学園(兵庫)戦でも、攻守に存在感を発揮して甲子園初優勝の原動力に。世代屈指の実力を、大舞台でも見せつけた。
一塁手部門
斎藤佑征(報徳学園)
大会成績:5試合、打率.450(20-9)、0本塁打、4打点、1盗塁、OPS.926(出塁率.476+長打率.450)
一塁手には、報徳学園(兵庫)の斎藤佑征選手を選出した。今大会は4番打者として、同校の打線を牽引し続けた。
1回戦の愛工大名電(愛知)戦では、10回裏の無死満塁で打席が巡り、初球をとらえてサヨナラ打を放った。
2回戦の常総学院(茨城)戦では先制打を放つと、準々決勝・準決勝と3戦連続で先制タイムリーをマーク。勝負強さを発揮した。
決勝戦では無安打だったが、斎藤は今大会放った4本のタイムリーのうち、3本で初球攻撃。積極性が光る好打者だった。
二塁手部門
山岡純平(報徳学園)
大会成績:5試合、打率.450(18-7)、0本塁打、2打点、1盗塁、OPS.839(出塁率.450+長打率.389)
二塁手には、報徳学園(兵庫)の山岡純平選手を選出。今大会は全試合で安打を放つ活躍を見せた。
1回戦の愛工大名電(愛知)戦から1安打を記録すると、2回戦の常総学院(茨城)戦、準決勝の中央学院(千葉)戦では、ともに2安打1打点の活躍で勝利に貢献。
また、準々決勝の大阪桐蔭(大阪)戦ではヒット性の当たりを好捕するなど、二塁守備でも再三の好守を見せた。
まだ2年生なだけに、今後の成長も楽しみな選手だ。
三塁手部門
西村大和(報徳学園)
大会成績:5試合、打率.278(18-5)、0本塁打、1打点、0盗塁、OPS.659(出塁率.381+長打率.278)
三塁手には報徳学園(兵庫)の西村大和選手を選出した。「3番・三塁」を務めた今大会は、特に守備での貢献が大きかった。
1回戦の愛工大名電(愛知)戦では無安打だったものの、同点の9回2死三塁と緊迫した場面で、難しいゴロをアウトにする好プレーを披露。チームの窮地を救った。
すると、2回戦の常総学院(茨城)との試合では4安打を放つ暴れっぷり。クリーンアップの一角として打撃でも存在感を示した。
決勝戦でも初回2死二塁とピンチの場面で、内野を抜けそうな当たりを好捕。惜しくも優勝は逃したが、幾度となく好守を見せていた。
遊撃手部門
吉川勇大(青森山田)
大会成績:3試合、打率.417(13-5)、0本塁打、2打点、0盗塁、OPS1.083(出塁率.417+長打率.667)
遊撃手部門では、青森山田(青森)の吉川勇大選手を選んだ。木製バットで長打を放つなど、その打力が大きく注目された。
1回戦の京都国際(京都)戦では、好左腕・中崎琉生投手から2安打を放つ活躍。特に9回裏に放った三塁打は、チームにサヨナラ勝ちを呼び込む一打となった。
2回戦では無安打に終わったものの、準々決勝の中央学院(千葉)戦では先制打を含む3安打2打点と大暴れ。
チームはベスト8敗退となったが、木製バットでの猛打で確かな存在感を示した。
外野手部門
境亮陽(大阪桐蔭)
大会成績:3試合、打率.583(12-7)、1本塁打、1打点、0盗塁、OPS1.615(出塁率.615+長打率.1.000)
外野手部門では、ポジションを問わず3名を選んだ。1人目は、大阪桐蔭(大阪)の境亮陽選手だ。2試合連続猛打賞を記録するなど、その実力を遺憾なく発揮した。
2回戦の神村学園(鹿児島)との試合では、ランニングホームランを含む3安打と大暴れ。その俊足ぶりにスタンドがどよめいた。
準々決勝でも、報徳学園(兵庫)の好投手・今朝丸裕喜投手から3安打を放つなど、打線の中で孤軍奮闘の活躍を見せた。
今後もリードオフマンとして打線を牽引し、夏に聖地で悔しさを晴らせるか。
外野手部門
青木勝吾(中央学院)
大会成績:4試合、打率.500(14-7)、0本塁打、7打点、2盗塁、OPS1.611(出塁率.611+長打率.1.000)
2人目は、中央学院(千葉)の青木勝吾選手を選出した。今大会で放った7安打中6安打が長打という、低反発バットの影響を感じさせない打撃を示した。
1回戦の耐久(和歌山)との試合では、左翼の頭上を越える2点タイムリースリーベースを放つなど、2安打3打点の活躍で勝利に貢献。
さらに、準々決勝の青森山田(青森)戦では、3安打4打点1盗塁と大暴れ。チームをベスト4に導く立役者となった。
準決勝の報徳学園(兵庫)戦でも、反撃の狼煙を上げる二塁打を記録。チームは敗れたものの、リードオフマンとして確かな存在感を放っていた。
外野手部門
中島幹大(星稜)
大会成績:4試合、打率.600(10-6)、0本塁打、3打点、0盗塁、OPS1.467(出塁率.667+長打率.800)
3人目には、星稜(石川)の中島幹大選手を選んだ。打順は下位を打ったが、今大会は安打を積み重ねた。
1回戦の田辺(和歌山)戦では途中出場ながらも、2安打を放つなど存在感を発揮。2回戦の八戸学院光星(青森)戦でスタメンに抜擢されると、好左腕・洗平比呂投手から勝ち越しタイムリーを放った。
準々決勝の阿南光(徳島)との試合でも2安打1打点をマークするなど、好調ぶりを発揮。
準決勝・健大高崎(群馬)戦では、先制タイムリーに加えて2四球をもぎ取るなど奮闘。チームは惜しくもベスト4で敗退となったが、背番号「13」が打線を牽引した。
【了】