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今季、読売ジャイアンツでの活躍が期待されたルーグネッド・オドーアが、シーズン開幕直前にまさかの退団。球界に大きな衝撃をもたらした。ただ、これまでのプロ野球の歴史を見ても、まさかの理由で退団した助っ人外国人選手は少なくない。そこで今回は、衝撃の退団となった助っ人外国人選手を取り上げたい。
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ヤンガービス・ソラーテ
投打:右投両打
身長/体重:180cm/93kg
生年月日:1987年7月3日
経歴:トーマスアルバエディソン高 - ヤンキース - パドレス - ブルージェイズ - ジャイアンツ
華々しいデビューから一転、2ヶ月あまりで退団したヤンガービス・ソラーテ。違った形で印象に残る選手だった。
複数のメジャー球団を渡り歩いたのち、2014年にニューヨーク・ヤンキースでメジャー昇格を実現させたソラーテは、MLB通算75本塁打を放った。
そして、2019年7月に阪神タイガースと契約を締結。得点力不足を解消する切り札として入団すると、NPBデビュー戦で一発を放つ最高のスタートを切った。
しかし、活躍は長く続かず。打率も1割台と低迷し、二軍調整が続いた中、再度一軍への招集がかかった。
ところがソラーテは、当時の矢野燿大監督に「モチベーションが上がらない」と伝えて一軍でのプレーを拒否した。
“職場放棄”とも言えるこの言動に、球団もすぐに対応。栄光のデビューから2ヶ月を待たずして、ソラーテはNPBから姿を消した。
ロバート・ローズ
投打:右投右打
身長/体重:180cm/85kg
生年月日:1967年3月15日
経歴:サンディマス高 - エンゼルス
横浜ベイスターズ(現:横浜DeNAベイスターズ)での活躍は驚異的だったロバート・ローズ。しかし、千葉ロッテマリーンズではファンの期待を裏切る形になった。
ローズは、カリフォルニア・エンゼルス(現:ロサンゼルス・エンゼルス)でのプレーを経て、1993年に来日。横浜に入団した。
加入1年目からレギュラーを獲得すると、130試合出場で打率.325、19本塁打、94打点という成績を残した。
その後も打線に欠かせない存在となり、1999年には134試合に出場し、打率.369、37本塁打、153打点という異次元の成績で、打撃2冠(首位打者・打点王)とベストナインに輝いた。
ただ、年俸を巡って球団と折り合いがつかず、2000年オフに横浜を退団。2002年オフにロッテへの加入が決まり、新天地でも活躍するものと思われたが、春季キャンプ中にまさかの退団を発表した。
のちに本人は退団の理由について「野球のスピードについていけなかった」と語り、再来日から1ヶ月も経たずしてNPBを去った。
ローガン・オンドルセク
勝利に対する意欲が、好ましくない形で出てしまったのがローガン・オンドルセクである。
シンシナティ・レッズに入団し、2010年にメジャー昇格を果たしたオンドルセク。デビューから3年連続で60試合に登板するなど、多くの登板機会を得ていた。
ただ、2014年は防御率5点台に沈み、同年オフにはFAに。2015年から東京ヤクルトスワローズの一員となった。
加入初年度から72試合登板で38ホールドポイント(5勝2敗33ホールド)、防御率2.05と大活躍。リーグ優勝に大きく貢献した1人だった。
翌2016年も安定した投球を見せていた中、6月に登板した際、9回に3点差を追いつかれてしまう。味方のまずい守備があったことは確かだが、激高したオンドルセクはベンチで首脳陣に対して暴言を吐いた。
この一件で、後日オンドルセク自ら退団を申し入れて球団は了承。「一瞬、理性を失ってしまった」という本人の言葉の通り、ヒートアップの度が過ぎたゆえの結末だった。
ブライアン・バニスター
投打:右投右打
身長/体重:185cm/98kg
生年月日:1981年2月28日
経歴:チャパラル高-南カリフォルニア大-メッツ-ロイヤルズ-巨人
メジャーで2桁勝利を挙げたシーズンもあったブライアン・バニスター。ただ、震災の影響でNPBでのプレーは実現しなかった。
ニューヨーク・メッツでキャリアを始めたのち、2007年からカンザスシティ・ロイヤルズに在籍。在籍1年目は27試合に登板し、12勝9敗、防御率3.87の成績をマークした。
ただ、翌年以降は思うような投球ができず、3年連続で2桁敗戦という結果に。新たなプレー先として日本球界を選び、読売ジャイアンツに入団した。
だが、入団直後に東日本大震災が発生。原発事故に大きな恐怖心を抱き、震災発生から1週間もたたないうちに無断でアメリカに帰国した。
球団はバニスターに対して再来日を求めたものの、「再来日の意思がなく引退する」との言葉を残し、そのまま現役引退。
自然災害という致し方ない理由とはいえ、やや残念な結末だったことは否めない。
ブラッド・ペニー
投打:右投右打
身長/体重:193cm/104kg
生年月日:1978年5月24日
経歴:ブロークンアロー高 - マーリンズ - ドジャース - レッドソックス - ジャイアンツ - カージナルス - タイガース
ブラッド・ペニーの退団は、多くのファンから怒りを買う出来事だった。
ペニーは、フロリダ・マーリンズ(現:マイアミ・マーリンズ)で2000年にメジャーデビュー。2004年にロサンゼルス・ドジャースに移籍すると、2006年に34試合登板で16勝を挙げて最多勝を獲得した。
翌2007年も33試合に登板して16勝をマークし、メジャー通算119勝という実績を引っ提げて、2012年に福岡ソフトバンクホークスに入団。当然、大きな期待がかけられていた。
オープン戦でも好投を披露したのち、4月の東北楽天ゴールデンイーグルス戦で初登板を果たしたペニー。しかし、4イニングを投げ切れず6失点。さらに盗塁を5つ決められるなど、まさかの投球となった。
その後に右肩の痛みを訴え、異常なしと診断されるも復帰はせず。わずか1試合の登板で退団。その直後にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだことも、大きな批判を集めた。
ジャリエル・ロドリゲス
昨季の開幕直前に中日ドラゴンズを去ったのが、リリーフで躍進したジャリエル・ロドリゲスだ。
キューバ出身のロドリゲスは、2015年からキューバ代表としてプレーした経歴を持つ。当時中日の指揮官を務めた与田剛監督がロドリゲスに関心を持ち、育成契約で中日に入団した。
2020年8月に支配下契約を勝ち取り、2シーズンは先発の役割を担った。2022年はリリーフで56試合に登板すると、45ホールドポイント(6勝2敗39ホールド)、防御率1.15という圧巻の成績を収めた。
当然、昨季もフル回転の活躍が期待された中、開幕直前にロドリゲスが亡命したとの報道が出回り、球界が騒然。メジャーリーグ移籍を目指すためのものだったが、“わがまま”とも言えるこの行動には多くの批判が集まった。
最終的に中日との契約は解除。今季2月にトロント・ブルージェイズと契約したが、開幕はマイナーからのスタートが決定している。
【了】