1986年4月19日にスタートし、38年間にわたって放送されてきたTBS系クイズ番組『世界ふしぎ発見!』が、きょう30日19時からの3時間スペシャルでレギュラー最終回を迎える。視聴者への感謝を込めて、放送1700回超えの中から厳選した映像を届ける最終回。収録後にレギュラー出演者の草野仁、黒柳徹子、野々村真、石井亮次が取材に応じ、放送初期の頃、野々村に降板危機があったエピソードが語られた。
世界のあらゆる“ふしぎ”をクイズとトークで解き明かしてきた同番組。スペシャル回やレギュラー最終回を含め、全放送回数は1722回となる。草野は番組スタート時から長らく司会を務め、昨年4月15日以降もクイズマスターとして出演。黒柳と野々村は38年間レギュラー解答者として番組を盛り上げ、石井は昨年4月15日の放送からMCを務めてきた。
放送初期の頃は、野々村に降板危機があったという。草野は「最初の頃、正解率が低かったので、番組を作っている専門の方々が心配し、このままでは番組としてもあまりよくないんじゃないかということで、考えた方がいいんじゃないかという議論が出たんです」と明かし、「私もその会議に出ていましたが、『それは違うと思います。まだ若々しくて、一生懸命やろうとしていて、その人をクイズの正解率が低いからといって外すのは間違っている』」と反対したと語った。
続けて、「クイズ番組というのは、黒柳さんのようなすごく優秀な方もいれば、あまりできない人も、普通にできる人もいるという、そういう構成が一番全体を反映しているわけですから、そうでなくてはいけないと思うので、降板させることは私は反対ですと言いました」と反対した理由を説明。
そして、3回に1回ほかの人を出演させるという折衷案が出て、2~3カ月続けるも、「おばさま方を中心とした視聴者の皆さんから、『かわいい真くんの姿が見られないのは残念だ』という投書がいっぱい来まして、また元の状況に戻したといういきさつがありました」と元の体制に戻ったという。
野々村は「その節は本当申し訳ございませんでした。その後もずっと間違えているんですけど、視聴者の方々にも本当に感謝しています」と申し訳なさそうに話した。
また野々村は、特に印象に残っている放送について、自身が初めてミステリーハンターに挑戦した1989年の放送「野々村真の大逆襲! スペクタクル・古代ローマ」を挙げ、「ローマに行って問題を作ってきたんです。その時に、台本が百科事典ぐらいの厚さがあって、ミステリーハンターの方々は毎回これだけの資料を頭に入れて問題を作っているんだと知りました」と回顧。「一生懸命ミステリーハンターの方が考えて作ってきた問題は、一生懸命答えなきゃいけない」と改めて感じたと語った。
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