コズレは3月29日、「産後ケアホテルの利用実態」に関する調査結果を発表した。調査は2023年6月19日~2023年7月6日、妊娠中および生後の子どもをもつ女性1,338名(末子妊娠中598名、生後の子ども(末子)をもつ女性740名)を対象にインターネットで行われた。
産後ケアホテルとは、助産師や保育士等が24時間常駐しており、専門家のサポートを受けながら授乳や沐浴の方法などを習得できるホテル(プラン)。産後の身体のケアもしてくれる。栄養バランスのとれた食事の提供や睡眠時間の確保からスパでのリラクゼーションまで、サービス内容は多岐に渡る。
生後の子ども(末子)をもつ女性(n=740)に、産後ケアホテルを知っているか、宿泊利用したことがあるかを聞いたところ、「知っており、宿泊したことがある」が1.76%、「知っているが、宿泊したことはない」が68.78%、「知らない」が29.46%となった。利用率はわずか2%弱であった。現状、本調査においても被験者のうち実際に「産後ケアホテル」を利用したことのある女性は13名に留まった。
産後ケアホテルの利用対象、検討開始時期、利用時期をみると、初めての育児に不安を抱えるママたちが退院後すぐに利用することで、母体の回復と、プロのサポートを受けながら育児をスタートするのを望んでいることがわかる。
さらに利用者へ「産後ケアホテルを利用した理由」と「産後ケアホテルを利用した一番の理由」をそれぞれ聞いた。その結果、「産後ケアホテルを利用した理由」は「自治体の補助を受けられたから(53.85%)」「実母や義母に頼れなかったから(38.46%)」「リラックスするため(38.46%)」が主な理由として挙げられ、なかでも「自治体の補助」は利用を大きく後押ししていることがわかった。
「産後ケアホテルを利用した一番の理由」では、「リラックスするため(23.08%)」「産後の体をメンテナンスするため(23.08%)」が上位に挙げられ、産後の母体を回復することを非常に重視していることがわかった。
一方で、「知っているが、利用したことはない(n=509)」と回答した被験者に利用しなかった理由を聞いたところ、「利用料金が高いから(42.44%)」が理由として最上位にあげられた。