3月28日、RIZAPグループは『chocoZAP (チョコザップ)』の新サービス発表会を行った。発表された中でも最大の目玉は、提携医療機関においてMRI・CT検査をいつでも受けられる新サービスだ。代表取締役社長の瀬戸健氏は、どのような想いでこの画期的なサービスを始めたのだろうか。
chocoZAPが新サービス7種を発表
世界初の「コンビニジム」として圧倒的なスピードで事業を拡大、2023年10月よりついに黒字化を達成し現在も継続している「chocoZAP (チョコザップ)」。フィットネス市場において日本最多となる会員数110万人を実現し、2024年3月末で1383店舗に到達。近々全都道府県への出店を完了する予定。
すでにchocoZAPはただのトレーニングジムではなく、2023年10月にはセルフホワイトニング、セルフネイル、ドリンクバー、マッサージチェア、デスクバイク、ワークスペースといった多種多様なサービスを、月額3,270円(税込)という価格の中で提供している。
3月28日、そんなchocoZAPがさらなる新サービス7種を発表した。もちろん、月額料金は据え置きで、すべて追加料金なし。chocoZAP会員ならすぐにサービスを利用できる。
新サービス発表会では、おいでやす小田さん、井上咲楽さんが登壇。東京・大阪のchochoZAP4店舗との生中継でサービスのレポートを行い、その魅力をアピールした。
▼カラオケ
一人でも複数人でも楽しめるカラオケ施設。1枠25分、最大4名まで利用可能。利用にあたってはアプリより事前予約が必要。一般的なカラオケ利用料金は1時間あたり1人約900円。導入予定店舗数は、4月に20店舗、12月に200店舗を予定。
▼セルフフォト
セルフ写真機を利用できるサービス。1枠15分。記念写真や定期的な体の変化を気軽に行える。利用にあたってはアプリより事前予約が必要。一般的なセルフ写真機の使用料金は約2,000~3,500円。導入予定店舗数は、4月に4店舗、12月に700店舗を予定。
▼ピラティス
本格的なピラティスマシンを利用できるサービス。1枠25分。アプリ内の動画で動かし方を紹介するため、トレーナーがいなくとも自分のペースで利用可能。利用にあたってはアプリより事前予約が必要。いっぱんてきなマシンピラティスの月会費は約10,000~20,000円。導入予定店舗数は、4月に100店舗、12月に1,000店舗を予定。
▼ランドリー(洗濯・乾燥機)
トレーニングなどの合間でお利用できるランドリー施設。製品および設備は店舗ごとに異なる。利用にあたってはアプリより事前予約が必要。一般的なコインランドリーの料金は、洗濯機1回あたり約500~1,200円、乾燥機8~10分あたり約100円。導入予定店舗数は、4月に70店舗、12月に600店舗を予定。
▼キッズパーク
天候を問わず子どもを遊ばせることができる屋内施設。親は運動をしながら子どもの様子を確認することが可能。1枠25分、一日最大2枠まで。対象年齢は満4歳以上~満10歳未満。利用にあたってはアプリより事前予約は必要。一般的なキッズパークの利用料金は約1,000円。現在、一部店舗限定サービスとなっており、順次導入店舗の拡大を予定している。導入予定店舗数は、4月に5店舗、12月に30店舗を予定。
▼トレサポ
RIZAPトレーナーがchocoZAP店舗を定期的に巡回し、マシンの使用方法やトレーニング方法、食事のアドバイスをサポート。同時に、マシン修理や備品補充、店舗清掃を行うことでサービス全体の品質向上を図る。
▼chocoZAPメディカル (医療提携;MRI検査/CT検査)
提携医療機関において頭部MRI検査、または胸部/腹部CT検査を、最大年1回利用できるサービス。検査時間は最短15分程度、結果は後日、電子データのレポートで受け取るため、再来院は不要。一般的なMRI検査/CT検査の費用は約20,000~40,000円。なお、現時点で提携している医療機関は東京都内の一カ所のみ。今後、順次提携医療機関を拡大予定。
いずれも全国のchocoZAP店舗に段階的に導入が進められる予定となっており、設置店舗の詳細は公式Webサイトのの各店舗ページで確認できる。
代表取締役社長・瀬戸氏に聞く「chocoZAPメディカル」誕生のきっかけ
これまでのサービスに今回発表された新サービスを含め、chocoZAPは「スマートライフジム」として再スタートするとRIZAPグループ代表取締役社長の瀬戸健氏は述べる。
なかでも衝撃が大きいのは、やはり「chocoZAPメディカル」だろう。新サービスについて、同氏に直接お話を伺う機会があったので、ご紹介したい。
――数々の新サービスを発表されましたね。ご調整が大変だったと思いますが、発表を終えたいまのお気持ちを聞かせてください。
いや~、もう「やっと発表できた」というのが一番です。MRIやCTの設備から工事に至るまで全部関わってきましたし、発表に至るまで新しいことずくめで想定外のことも色々と起こりました。ずっと言いたくてたまらなかった(笑)。無事発表できたことが何よりも良かったですね。
――やはり一番の目玉は「chocoZAPメディカル」だと思いますが、MRI・CTをサービスに組み込もうと考えた経緯について教えてください。
実は20年くらい前、まだ創業して間もないころ、尿管結石になって病院に運ばれたことがあるんですよ。それがきっかけで定期的な健康診断を受けるようになったんですけど、やはり診断を受けると不安が吹っ切れるんです。
みんな健康に対して不安を抱えながら生きていると思うんですよ。でも、自発的な定期検診を受けていらっしゃらない方もいます。自覚症状がない中で健康診断にいくのは、経済的負担も時間的負担も大きいですからね。そういった方たちが本当に気兼ねなく健康診断を受けられて、不安から解放され、安心して毎日を過ごせるようなサービスをいつか作りたいなと思っていました。
――実際に「chocoZAPメディカル」を始めようと考えたのはいつごろですか?
検討を始めたのは1年ぐらい前ですね。AIが人の代わりになることがたくさん出てくる中で、我々はフィットネスのデータを蓄積してきました。例えばスマートヘルス装置で睡眠や活動、体組成計で体重や体脂肪、スマートフォンで食事や栄養のデータなどを取得しています。
これらのデータは単独では“点”ですが、繋いで“線”にすることでさまざまな予測ができるようになります。どういうトレーニングをすれば健康的になれるとか、どんな食事を取れば病気になりにくいとか。フィットネスの仕事をすればするほどその想いは強くなっていって、昨年ついに「やろう!」と決心しました。
――「chocoZAPメディカル」の立ち位置について教えてください。
「chocoZAPメディカル」の役割は初期的診断です。もしなんらかの病気が見つかった場合は提携医療機関から地域の病院を紹介したり、かかりつけ医へのご報告を助けるという形でサポートしていきたいと思います。重症化予防という観点のもと、今後は医療機関との連携をより深めていきたいですね。
――さまざまなサービスを発表されましたが、実店舗にはどのように展開していく予定でしょうか?
ベースとなるサービスはどの店舗でも利用できるように揃えていきます。しかし、店舗面積には限りがありますので、それ以外のサービスは利用頻度を見て循環させる予定です。コンビニさんと同じ方針ですね。
例えばですが、病気の自覚症状が出た人が行くのは自宅近くのかかりつけ医ですよね。でもMRI検査やCT検査は、自覚症状がない中で年一回程度行うものです。電車で1時間の場所に足を伸ばしてもそんなにストレスじゃないですよね。
対してランドリーは週2回ぐらいを想定していますから、やっぱり家から近い方が良いので、店舗数はそこそこ必要です。エリアごとにそういったサービスの組み合わせを考えていくわけです。あくまでサブスクなので、いろいろなサービスが転々としていて、店舗ごとにカバーし合っていく形ですね。
――たしかに、MRIやCTは必ずしも家の近くになくても困りませんね。
はい。その代わり、検査前後の無駄な手間はできる限り減らしました。MRI・CT検査をするときって、申し込みをして日時を予約して書類を書いて、でも検査自体は数分なんですよね。終わったら診断を受けて、会計で並んで、場合によっては結果を聞きにまた病院に来ないと行けません。
でもchocoZAPメディカルなら、アプリで申し込みをすれば、提携医療機関にて待ち時間なく即受けられて、ぱっと診断してくれて、詳しいレポートも出ます。生産性を上げてやっていくという感じです。
――「chocoZAPメディカル」は多くの方に喜ばれると思いますし、私も期待しています。ご利用される方にぜひメッセージをお願いします!
経済的、時間的な理由で健康診断を後回しにしていた方でも、もう我慢することなく検査を受けていただけるように「chocoZAPメディカル」をスタートさせました。自分の体の状態に対する安心を得ることで、みなさまが毎日を前向きに過ごせるよう願っています。