日産自動車の高級車ブランド「インフィニティ」(INFINITI)が新型「QX80」を発表した。2024年夏以降に米国で発売する予定だ。
どんな装備を盛り込んだ?
「QX80」はインフィニティのフラッグシップモデル。新型モデルでは3列すべての乗員に「並外れた」快適性、利便性、テクノロジーを届けるというのが日産の説明だ。
エクステリアデザインは「Artistry in Motion」を体現。車体の前面に院ふにてぃを象徴した新デザインシグニチャーのダブルアーチグリルを取り入れている。
より立体的なインフィニティエンブレムを引き立てる「INFINITI Light Path」では「日本のおもてなし」を体現しているそうだ。インテリジェントキーを持ってクルマに近づくと、フラッシュドアハンドルが自動的に出現するとともに、フロントのエンブレムやヘッドライトのLEDで乗員を迎える光の演出を行う。
インテリアはダッシュボード上に14.3インチのディスプレイ2個を搭載。最新の「INFINITI in Touch」システムにはGoogleビルトインを搭載しており、GoogleマップやGoogleプレイ、Googleアシスタントなどが利用可能となっている。センターディスプレイの下部にある9インチのタッチスクリーンでは空調機能や運転モードの選択が可能だ。
セグメント初のテクノロジーとなる「バイオメトリック クーリング」が2列目を快適な温度に保つ。天井に組み込まれた赤外線センサーが乗員の体温を検知し、温度と風量を調節して2列目に快適な空気を送る。
世界初の技術となる「フロントワイドビュー」は、車体前方側面の様子を2個の14.3インチディスプレイに表示。さらに、フード部分が透過して前方を確認できる「インビジブル フード ビュー」や、フロントカメラの映像を写真やビデオとして記録し、SNSなどにシェアできる「ジャーニー ダイアリー」機能など、革新的なカメラ技術を搭載している。
また、フルサイズのラグジュアリーSUVセグメントでは初となる「クリプシュ プレミアムオーディオシステム」を搭載。ダッシュボードとドアに埋め込まれた64色から選べるアンビエントライトは、より印象的で気分に合わせて室内の雰囲気を変えることが可能だ。
パワートレインはVR35DDTT 3.5リッターツインターボエンジンを搭載。最高出力は450ps、最大トルクは516lb-ftとなる。トランスミッションはギアレシオを40%拡大した9速ATを組み合わせ、優れたレスポンスと高い燃費性能を実現した。
足回りは電子式エアサスペンションとダイナミックデジタルサスペンションを採用。エアサスペンションは走行シーンに合わせて車高調整が可能だ。通常走行時は車高を下げることで空力性能を確保し、乗員の乗降時は更に車高を下げて乗り降りや荷物の載せ降ろしを容易にする。
オフロード走行時は通常よりも車高を2.4インチ上げることで高い走破性を確保。ダイナミックデジタルサスペンションは、車両の動きに合わせ電子制御でダンパーの減衰力を自動調整する。
従来に比べ横剛性を58%向上したフレームにより、快適な乗り心地と優れたハンドリングを実現。さらに、ねじり剛性を300%向上した電動パワーステアリングラックの採用により、高度な運転支援技術の搭載を可能とした。
運転支援技術ではインフィニティ初となる「プロパイロット アシスト 2.1」を搭載。高速道路においてハンズオフドライブが可能となる。
新型QX80の価格は8.245万ドルから。