結成16年以上の漫才賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント~』第2回大会(グランプリファイナル:5月にフジテレビ系ゴールデンタイム生放送)のトーナメント初戦となる「開幕戦ノックアウトステージ32→16」が23・24日、東京・台場のフジテレビで開催され、16組が2回目の本戦トーナメント「ノックアウトステージ16→8」出場への切符を手にした。

  • (上段左から)ダブルアート、タモンズ、ハンジロウ、リニア、ロビンフット、ななまがり、金属バット、母心、かもめんたる、ザ・パンチ、囲碁将棋、タイムマシーン3号、マシンガンズ、ガクテンソク、モンスターエンジン、ラフ次元

「開幕戦ノックアウトステージ32→16」では、会場に集まった一般審査員100人による採点方式の審査が行われた。結果は以下の通り。

<Aブロック>
[第1試合]
先攻:LLR ●268点(1点:0人、2点:32人、3点:68人)
後攻:ダブルアート ○281点(1点:0人、2点:19人、3点:81人)
[第2試合]
先攻:祇園 ●273点(1点:0人、2点:27人、3点:73人)
後攻:タモンズ ○292点(1点:0人、2点:8人、3点:92人)

<Bブロック>
[第1試合]
先攻:ザ・ぼんち ●285点(1点:1人、2点:13人、3点:86人)
後攻:ハンジロウ ○287点(1点:1人、2点:11人、3点:88人)
[第2試合]
先攻:三日月マンハッタン ●256点(1点:1人、2点:42人、3点:57人)
後攻:リニア ○290点(1点:0人、2点:10人、3点:90人)

<Cブロック>
[第1試合]
先攻:ロビンフット ○289点(1点:0人、2点:11人、3点:89人)
後攻:テンダラー ●284点(1点:1人、2点:14人、3点:85人)
[第2試合]
先攻:インポッシブル ●264点(1点:1人、2点:24人、3点:75人 ※制限時間をオーバーしたため、10点減点))
後攻:ななまがり ○292点(1点:0人、2点:8人、3点:92人)

<Dブロック>
[第1試合]
先攻:COWCOW ●261点(1点:1人、2点:37人、3点:62人)
後攻:金属バット ○291点(1点:0人、2点:9人、3点:91人)
[第2試合]
先攻:母心 ○270点(1点:0人、2点:30人、3点:70人)
後攻:ジャルジャル ●255点(1点:5人、2点:35人、3点:60人)

<Eブロック>
[第1試合]
先攻:かもめんたる ○288点(1点:2人、2点:8人、3点:90人)
後攻:流れ星☆ ●243点(1点:5人、2点:47人、3点:48人)
[第2試合]
先攻:ザ・パンチ ○284点(1点:1人、2点:14人、3点:85人)
後攻:東京ダイナマイト ●265点(1点:0人、2点:35人、3点:65人)

<Fブロック>
[第1試合]
先攻:ショウショウ ●263点(1点:2人、2点:33人、3点:65人)
後攻:囲碁将棋 ○270点(1点:3人、2点:24人、3点:73人)
[第2試合]
先攻:ヘンダーソン ●266点(1点:4人、2点:26人、3点:70人)
後攻:タイムマシーン3号 ○291点(1点:1人、2点:7人、3点:92人)

<Gブロック>
[第1試合]
先攻:ヤング ●242点(1点:3人、2点:52人、3点:45人)
後攻:マシンガンズ ○279点(1点:3人、2点:15人、3点:82人)
[第2試合]
先攻:シャンプーハット ●267点(1点:3人、2点:27人、3点:70人)
後攻:ガクテンソク ○284点(1点:2人、2点:12人、3点:86人)

<Hブロック>
[第1試合]
先攻:モンスターエンジン ○278点(1点:2人、2点:18人、3点:80人)
後攻:超新塾 ●271点(1点:1人、2点:27人、3点:72人)
[第2試合]
先攻:ランジャタイ ●265点(1点:9人、2点:17人、3点:74人)
後攻:ラフ次元 ○277点(1点:0人、2点:23人、3点:77人)

トーナメントを勝ち進んだのは、ダブルアート、タモンズ、ハンジロウ、リニア、ロビンフット、ななまがり、金属バット、母心、かもめんたる、ザ・パンチ、囲碁将棋、タイムマシーン3号、マシンガンズ、ガクテンソク、モンスターエンジン、ラフ次元の16組。開幕戦のステージ終了後には、それぞれが勝因を自己分析。そして今後の戦いへ向けての抱負を語った。

し烈を極めた開幕戦を勝ち抜いた16組は、この後、4月20日・21日に開催予定の「ノックアウトステージ16→8」で再びトーナメント戦を行い、これを勝ち上がった8組が、全国ネット・ゴールデンタイム生放送で開催する「グランプリファイナル」で激突する。

コメントは、以下の通り。

■Aブロック第1試合 勝者:ダブルアート(タグ、真べぇ)

――今試合の勝因
「選考会のときから2人で話していたのは、とにかく普段通りやろう、と。正直、今日も一度もネタ合わせしてないんですよ。いつも寄席でやっているのと同じ感じで、出番前にちょっと2人で確認するくらいで、ぱっと舞台に出ていって。それがいい結果につながったのかもしれないです」(真べぇ)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「何か策を練るとかじゃなく、いつも通りやって、最終的に“これ、楽しいでしょ?”って、お客さんを巻き込むような漫才ができたら、いい結果につながるのかなと。自分たちの地肩の強さを信じて頑張ります!」(タグ)

■Aブロック第2試合 勝者:タモンズ(大波康平、安部浩章)

――今試合の勝因
「去年の開幕戦で、1点をつけた審査員の方が8人もいたことのショックがあまりにもでかくて(笑)、そこから1年間、漫才ツアーで全国を回ってきたんです。その中で、ネタを台本通りやるんじゃなく、ウケたところを引っ張るとか、ウケなかったらすぐ引っ込めるとか、そういうことも楽しくできるようになってきて。割と余裕が出てきたのかもしれません」(大波)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「ダブルアートに勝つために、タグと同じ髪形にします(笑)。でも結局、僕ら自身がいかに楽しめるかが勝負かなと。いつも通り、ギャーギャー騒いで漫才ができればいいかなって思います」(安部)

■Bブロック第1試合 勝者:ハンジロウ(たーにー、しゅうごパーク)

――今試合の勝因
「ザ・ぼんちさんと僕らとでは、漫才の種類が全然違いますから、お客さんがどっちを取るかの問題で。結果としてたまたま、僕らを選んでくれた方が多かった、というだけです。ザ・ぼんち師匠、本当にすごすぎました…」(しゅうご)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「僕ら2人とも、『マキオカリー』(※かもめんたる・槙尾ユウスケがオーナーを務めるカレー専門店)の店長をやってるんです。僕が五反田、相方が上野の店なんですけど、なかなかの赤字経営なので、ぜひ『THE SECOND』の決勝に出て、お店の集客につなげたいです!」(たーにー)

■Bブロック第2試合 勝者:リニア(しょうへい、酒井啓太)

――今試合の勝因
「先攻の三日月マンハッタンさんがどれだけウケても、自分たちのネタをしっかりやろう、ということだけに集中しました。とにかく焦らずにちゃんとやれば、最後は笑いが来るから大丈夫、と自分に言い聞かせてました」(しょうへい)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「三日月(マンハッタン)さんは、僕らにとっては、いわば師匠のような存在なので、とても複雑な心境ではありますが、こうなったらもう、三日月さんの思いも背負って、一緒に戦って一緒に勝つ、という気持ちで臨みたいですね。ひとつひとつ大事に戦っていきたいと思います」(酒井)

■Cブロック第1試合 勝者:ロビンフット(おぐ、マー坊)

――今試合の勝因
「やっぱり、先攻だったのが効を奏したのかなと。何にも考えず、勢いだけで逃げ切ることができたというか。これがもし後攻やったら、テンダラーさんのネタを見て、緊張しまくってたと思うので。あと、誰よりも大きな声が出せていたのも勝因やと思います!(笑)」(おぐ)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「“テンダラーに勝ったコンビ”というこの名誉を汚さないように頑張りたいです。とは言うても、ななまがりは、テンダラーさんとは真逆の漫才なんで、どう頑張ったらいいのかわからないっていう(笑)。まだ時間はあるので、これから対策を考えます」(マー坊)

■Cブロック第2試合 勝者:ななまがり(森下直人、初瀬悠太)

――今試合の勝因
「僕らの漫才って、初見のお客さんからは理解されないというか、なかなか受け入れてもらえないんです(笑)。でも今回は、先攻のインポッシブルさんが“免疫”になってくれたおかげで、割とすんなり受け入れてもらえたのかなと(笑)。ですから、後攻だったことが唯一の勝因だと思います」(森下)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「まさかロビンフットさんと戦うことになるとは…。失礼な話、完全にテンダラーさんが勝ち上がってくると思ってましたから(笑)。うちの相方と、おぐさんと、ハゲ同士で戦うことになりましたが、先輩のロビンフットさんの胸を、いや、頭皮を借りるつもりで頑張ります!」(初瀬)

■Dブロック第1試合 勝者:金属バット(小林圭輔、友保隼平)

――今試合の勝因
「月の満ち欠け。星の並びが、完全に僕らを照らしていたなと」(友保)
「まぁ、顔ですかね。結局イケメンが勝つんやなって」(小林)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「全員ぶっつぶしてやりますよ!舞台上でひっくり返して、爪全部はがしてやりますわ!」(友保)
「僕は日々の美顔ローラーに精を出したいと思います」(小林)

■Dブロック第2試合 勝者:母心(嶋川武秀、関あつし)

――今試合の勝因
「たまたまお客さんがこっちを選んでくれた、という感じですね。とにかく僕らとしては、寄席に出ているときと同じように、奇をてらわず、分かりやすく、ということを意識していました。あと、ネタ時間6分というのは大きかったですね。僕らの場合、良さをわかってもらえるのに時間が掛かるので(笑)」(関)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「次の対戦は、いかにも悪いことしてそうな金属バットさんと、裏でこっそり悪いことしてそうな母心と、本当に悪いヤツはどっちだっていう対決になるのかなと(笑)。…真面目に意気込みを言うと、“お客さんファースト”の気持ちを忘れず、母心の漫才をしっかり伝えられたらと思います!」(嶋川)

■Eブロック第1試合 勝者:かもめんたる(岩崎う大、槙尾ユウスケ)

――今試合の勝因
「今回のネタは、対戦相手が流れ星☆に決まってから作った新ネタなんです。流れ星☆とわれわれではスタイルが全く違うから、どうせだったら、より自分たちらしいネタをやろうと思ったのと、あと、おじさんならではのテーマにしたら面白いかなって(笑)。そこがうまくハマりましたね」(う大)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「強敵の流れ星☆に勝てたので、こうなったら決勝進出を目指したいですね。この勢いに乗って、あともう1本、面白いネタが作れたらいいなと思ってます」(う大)
「僕はただただ、う大さんを信じて、やるべきことをやるだけ。必死についていきます!(笑)」(槙尾)

■Eブロック第2試合 勝者:ザ・パンチ(パンチ浜崎、ノーパンチ松尾)

――今試合の勝因
「これは勝ったときに言おうと決めてたんですけど…いや~、運がよかっただけですよ」(浜崎)
「舞台上で言えよ!でも確かに、漫才は水物ですから、結果は運次第なのかなと。尊敬する先輩の東京ダイナマイトさんに勝てたことは本当にうれしかったです」(松尾)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「次はかめもんたるとの対戦ですけど、うちらの場合、だからといって対策を練るとか、何もできないんで(笑)。ただただ一生懸命やるだけですね。いつもの通り、寄席芸をやるだけです」(松尾)
「ですから皆さんも、何も考えず、ただただ笑っていただけたらうれしいです」(浜崎)

■Fブロック第1試合 勝者:囲碁将棋(文田大介、根建太一)

――今試合の勝因
「勝因…むずいですね。本当に僅差で、なんとかぎりぎり勝てた、っていう感覚なんで(笑)」(根建)
「なんなら、ショウショウさんが先攻で盛り上げてくれたおかげで、僕らもやりやすかった、みたいなところもありますし。ショウショウさん、本当にかっこよかったです」(文田)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「次も勝てるように、としか言うことはないです。とりあえず今日から、クセとか動きとか、タイムマシーン3号さんのことを研究したいと思います」(根建)
「アスリートか(笑)」(文田)

■Fブロック第2試合 勝者:タイムマシーン3号(山本浩司、関 太)

――今試合の勝因
「今回は何よりも、自分たちで納得の行くネタができたような気がします。いい感じにリラックスしながら、良いパフォーマンスができました。高い点数をいただけたのもありがたかったですね」(関)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「やっぱり、トーナメント戦っていうのが『THE SECOND』の難しいところで。他の賞レースとは違って、1対1の勝負ですからね。とはいえ、バッターとピッチャーの対決とも違うし…例えるなら、ホームラン競争みたいなものですかね。だから、対策の立てようがないんです。でもとりあえず、囲碁将棋にはベテランの実力を見せつけてやろうと思ってます!」(山本)

■Gブロック第1試合 勝者:マシンガンズ(滝沢秀一、西堀 亮)

――今試合の勝因
「やっぱり、50歳近いおじさん2人が、でっかい声でしゃべってたら、お客さんも笑わざるを得ないだろうっていう、そういう作戦です(笑)。今後もやっていきたいと思いますね。でも本当に、全力で頑張ったので、とりあえずほっとしています」(西堀)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「周りからは、“勝敗にこだわらず、かき回せ”みたいなことをよく言われるんですけど、“いや、かき回してる時点で負けてるってことだろ!”って(笑)。俺たち、勝つつもりではいるんで。出るからには優勝したいですよ。とりあえず今は、次のトーナメントに集中したいと思います!」(滝沢)

■Gブロック第2試合 勝者:ガクテンソク(よじょう、奥田修二)

――今試合の勝因
「勝因は…全くわかりません(笑)。だって先攻のシャンプーハットさん、余計な力が全く入っていない、いつも通りのおもろい漫才を披露されていて。ネタが終わった瞬間、“勘弁してくれよ”って2人で言ってましたから。今日のお客様の好みで、たまたまこうなっただけやと思ってます」(奥田)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「次の対戦相手はマシンガンズさんということで、さっそく去年のリベンジを果たすチャンスが来たので、楽しみです。うちの相方も、抽選会のときから“マシンガンズさんと同じブロックになりそうな気がする”って言ってたんですよ。もはや運命的なものを感じてます(笑)」(よじょう)

■Hブロック第1試合 勝者:モンスターエンジン(西森洋一、大林健二)

――今試合の勝因
「舞台に立ってる数は、圧倒的に僕らの方が多いと思うんですよ。だから、場数の勝利、ってことなんかな…全く面白味のないコメントですけど(笑)。あと今回、会場に入ったのがぎりぎりで。他のコンビのネタも見てないし、要らんこと考えなかったんで、それもよかったんやと思います」(西森)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「もちろん、最終的な目標は優勝ですけど、とりあえず次へ向けて、一歩一歩進んでいきたいと思います。心配なのは、次の対戦まであと1カ月もあるんで、相方が考えすぎて、ネタをこねくり回したりして変なことにならなければいいなと(笑)。そこは僕がしっかり食い止めたいと思います」(大林)

■Hブロック第2試合 勝者:ラフ次元(梅村賢太郎、空 道太郎)

――今試合の勝因
「完全に運です!先攻のランジャタイに場を荒らされて(笑)、めちゃめちゃやりづらかったんですよ。実際、ネタ飛ばしましたし。もし試合が今日じゃなかったら、きっと違う結果になっていたと思いますね。なんなら、10回やったら9回負けてるかもしれない(笑)」(梅村)

――今後の戦いへ向けての意気込み
「(次の対戦相手の)モンスターエンジンさんは、僕らが大阪で初めて舞台に立ったときからずっと、今もトップで活躍されている大先輩なので、戦えるのはすごくうれしいです。本当に胸を借りる気持ちで、ただただ頑張るしかないですね」(空)

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