フリービットは3月22日、MVNO「トーンモバイル」の料金プラン「TONE for Androidプラン」の対応機種を拡大する「TONE IN」戦略を発表した。NTTドコモ取り扱いのAndroid端末が幅広く使えるようになる。合わせて、見守り機能が充実した有料オプション「TONEファミリー」に、スマートフォン上で動作するAIを用い、子どもやシニアのSNS利用の安全度を判断して保護者に通知するシステムを追加すると発表した。TONE INはすでに提供を開始している。AI利用の見守り機能の提供は2024年夏の予定。
月額基本料金1,100円のTONE for Androidプランは、これまでトーンモバイル独自端末での利用に限られていたが、その制限を緩和し、2021年以降のドコモ取扱いのAndroid全機種に拡大する。対応機種はトーンモバイルのWebページで公開されているが、トーンモバイルの担当者によると、PixelシリーズやGalaxyシリーズなどNTTドコモ取り扱いではないSIMフリー版も対応するという。
AIを用いたSNS利用の安全度判断機能は、子どもやシニアに持たせたTONEファミリー契約スマホに届いたメッセージの内容をスマホ上で動作するAI(LLM)がチェックし、危険な内容が含まれていたと判断した場合は保護者にリアルタイムに通知が届けられる。事前にキーワードを設定したデータベース型ではなく、AIが内容を包括的に判断する仕組み。通知の内容をAIがチェックする仕組みで、スマホの通知領域に表示し切れなかった文字もチェックできるという。
トーンモバイルの担当者によると、危険と判断するのは子どものいじめや性犯罪につながる内容だけでなく、投資の勧誘やネット詐欺につながるものも含まれるため、子どもの見守りだけでなく、シニアの見守りにも向くとしている。
独自端末は開発を継続中、普通のスマホではない?
これまで、独自端末を精力的に開発してきたトーンモバイルだが、TONE for Androidプランのドコモ取り扱い端末への開放で独自端末の開発はやめる方向なのだろうか。フリービット代表取締役社長の石田宏樹氏によると、独自端末の開発はやめたわけではないが、いわゆる普通のスマートフォンではなく、もっと違う世界を狙ったものを開発している、とした。Apple Vision Proのようなゴーグル型端末を投入する可能性もありそうだ。