ジェイコム少額短期保険は、小学生~高校生の子供を持つ保護者を対象として2024年2月に実施した「スマートフォンの利用状況や端末保証、保険に関する実態調査」の結果とその分析を公表した。
同社は2023年12月より、スマートフォンやタブレットの修理費用・再取得費用を家族分まで補償する「家族のスマホ保険」を販売している。今回の調査は、調査対象となる保護者自身やその家族のスマホ利用状況や故障・紛失などのトラブルについて調査し、スマホトラブルのリスクが身近にあることを示し、対策を行うことへの意識を喚起することを目的として実施されたもの。
結果を公表するに際し、消費経済ジャーナリストの松崎のり子氏が集計結果についての解説コメントを寄せている。
身の回りのもので破損/紛失するといちばん困るのはスマートフォン
最初の設問は、身の回りのもので破損/紛失するといちばん困るものは何か、というもの。単数回答でもっとも多かったのは「スマートフォン」だった。松崎氏は、「破損や紛失して困る項目にある『身分証』『家の鍵』『銀行通帳』『キャッシュカード』『クレジットカード』のすべてがスマホひとつに収まる時代」であり、「スマホの重要度は想像以上と言っていいでしょう」とコメントしている。
家族のうち誰かが中古スマホを利用しているという人は約半数
家族の中に中古スマートフォンを利用している人がいるかという質問の結果が次のグラフ。これは家族内でのお下がりも含んでいる。
自身が中古スマホを使っているという人は約3割で、「当てはまるものはない」(=家族のだれも中古スマホを使っていない)という人は52.5%で、半分近くは家族の誰かが中古スマホを使っているということになる。
松崎氏はこれについて「節約意識が高いことの表れ」と評価しつつ、保証期間が短かったりそもそも保証がなかったりすることがある点について注意を喚起している。
端末保証サービスや保険・補償サービスに加入している人は約5割
端末保証サービスや保険・補償サービスに加入しているかどうかを聞くと、「自分は加入している」「家族は加入している」「自分も家族も加入している」を足すと5割を超える。また、そういったサービスに加入している人のうち、そのサービスに「満足している」「やや満足している」の合計も過半数となった。
松崎氏はこの結果について、「端末が高額になるにつれ、故障等に備えるスマホ保険・補償サービスへの関心も高まっている」という見方を示している。
端末保証サービスや保険・補償サービス加入の理由は故障や破損の経験
端末保証サービスや保険・補償サービス加入に加入の理由を聞くと、「故障や破損したことがあり心配だから」が56.7%で最多、次いで「スマートフォン購入時に勧められたから」が41.6%で続くという結果。
逆に、加入していない人にその理由を聞いたところ、「月額利用料・費用が高かったから」が64.1%と際立って多かった。
子供のスマートフォンの破損を経験したのは18.1%だが……
自身や家族がスマートフォンの不具合/故障/紛失を経験しているかを聞いた結果が次のグラフ。「当てはまるものはない」という人は26.8%で、7割近くが何らかのトラブルを経験している。もっとも多いのは「破損・画面割れ」の36.9%。
そのトラブルが発生したのは誰のスマートフォンか、という質問に対しては、自分自身だという人は約7割。「子ども」は18.1%とそれほど高くはないが、小学生の保護者など、スマートフォンをあまり使わせていない家庭も含まれることは考慮すべきだろう。
子供のスマートフォン、いちばん心配なのは「壊す」
「子どものスマートフォンについてあなたが心配していることを教えてください」という質問には、「壊すリスク」「盗難にあうリスク」「個人情報漏洩」の3つはどれも少なくない保護者が心配しているが、もっとも多いのは「壊すリスク」だった。
調査結果全体に対して松崎氏は、「スマホ端末の価格もどんどん上昇して買い替えも簡単ではなく、修理費用も数万円単位でかかる」ということを踏まえ、「スマホの損害に備えて保険をかけるのは、家計を守るための常識になりつつあります」と、スマホトラブルに備えることを勧めている。