コカ・コーラシステムは、7年ぶりとなる「綾鷹」ブランドのリニューアルを、3月21日の製品発表会において発表した。新たな味わい・デザイン・容量となって、4月15日から全国で発売が開始される。
飲みやすさとサイズアップで、現代の需要に対応
「綾鷹」は、創業450年の歴史を誇る京都・宇治の老舗茶舗「上林春松本店」の協力のもと、2007年に誕生した緑茶ブランドだ。急須で淹れたような本格的なお茶の味わいが楽しめる商品として、幅広い世代から認知されている。
今回のリニューアルは、緑茶に飲みやすさ・親しみやすさを求める昨今の状況を受けて、実施された。綾鷹らしい本格的な味わいを残しながら、現代のさまざまなシーンに合う味わい・デザイン・容量にアップデートした商品となっている。
助川氏:コンセプトは「淹れたての1杯目のおいしさ」です。淹れたての1杯目のお茶は、緑茶本来の旨味がしっかりと感じられつつも、後味が軽やかという特徴があります。これであれば、飲み飽きることなく、いつでも気軽に緑茶のおいしさを楽しんでもらえるのではと考えました。
現行品と比較すると、色味は薄くなったものの、旨味成分は約40%※増加。苦味・渋みが抑えられ、本格的な旨味と軽やかな後味を実現したことで、一口、また一口と飲み続けたくなるような商品となっている。またサイズも、650mlへ増量を行った。
※日本コカ・コーラ調べ
助川氏:消費者の緑茶の飲用量を調べたところ、家の中・外問わず600ml以上飲まれていることがわかりました。また、緑茶の購入量はここ10年で大きく増加しており、節約意識も上昇していることから、通常よりも大きいサイズをご用意させていただいた次第です。
今後、525mlは中身・パッケージともに刷新し、自動販売機やオンラインストアのみで販売。スーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアなどに置かれる商品は、すべて650mlに代わる予定だ。
「淹れたての1杯目のおいしさ」を実現するために
今回のリニューアルでは、ブランド誕生時と同様「上林春松本店」とともに開発を行った。コンセプトである「淹れたての1杯目のおいしさ」をペットボトルの緑茶で再現するのは、想像以上に大変だったという。
上林氏:今回は、すでに高い評価をもらっている現行品を超えるという大きすぎる課題があったので、それをクリアするのは非常に大変でした。何回もトライをして、その繰り返しの数というのは、これまでにないほど尋常でした。
助川氏:3年前に試作品を上林さんに飲んでいただいたときに、『どれも現行品を超えていないですね』と言われまして。『この商品は、もう未来永劫出せないかもしれない』と不安に駆られたのを強く覚えています。
「淹れたて1杯目のおいしさ」を実現するため、開発チームは茶葉選定の見直しを一から実施。試作を繰り返し、その点数は200を超えた。最終的に、旨味豊かな茶葉を選定することで苦味や渋みを抑え、バランスの取れた味わいを実現。旨味を強調するため酵母粉末も取り入れ、誰もが納得する新しい「綾鷹」が完成した。
助川氏:従来であれば1年ほどで発売に至るところ、3年という年月をかけ妥協せずに準備してきた結果が満足できる商品に繋がりました。上林さんや研究開発に携わったメンバーが、情熱を注いだことでたどり着いた成果だと思っています。みなさま、どうぞ暖かい目で新しい「綾鷹」をサポートしていただければと思います。
上林氏:急須で淹れた一杯目のような味わいが、非常に再現性高く表現されていると思います。自信をもってお届けできる「綾鷹」がようやく完成したと確信しておりますので、ぜひじっくり味わっていただきたいと思います。
リニューアルに伴い、「綾鷹」シリーズの「綾鷹 茶葉のあつみ」「綾鷹 ほうじ茶」「綾鷹 濃い抹茶」「綾鷹 特選茶」のデザインも刷新される。また、カフェのような味わいが楽しめる「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」も、味わい・パッケージともにリニューアル予定だ。
新しくなった「綾鷹」ブランド。ぜひ一度手に取ってみてはいかがだろうか。