NTTデータエービックは、新NISAの開始を受けて、「NISA利用意向調査2024年版」の結果を3月19日に発表した。同調査は、2024年1月19日~1月22日の期間、全国の18歳~69歳の男女9,400人を対象に、インターネットを用いて行われた。

  • NISA利用経験

新旧の区別なく、NISAでの投資経験を尋ねたところ、投資経験「有り」は、昨年から5ポイント上昇して23.5%となり、4人に1人がNISAを利用していることがわかった。また、NISA制度を知らない人は、昨年の14.3%から7.6%まで減少しており、この1年間の金融機関のプロモーション等によりNISA制度の認知度が向上したことがわかる。

次に、NISA投資経験が有る人に、NISAで利用している金融機関を聞いたところ、ネット証券・ネット銀行に次いで、地元の銀行が15.0%と証券会社を上回っていることがわかった。

  • NISA口座の開設時期と傾向

NISA口座の開設時期は、1年以内が約3割を占めている。中でも18-29歳の若手世代の4割以上が、新NISA制度開始に向けて行動を起こしたことが分かった。

また、通常よく利用する金融機関別に「通常利用の金融機関」と「ネット証券・ネット銀行」のどちらでNISA口座を開設したかをみると、ネット証券での開設の割合(差分)が高い中、地元の銀行は5.6%に留まり、NISA口座の流出を抑えられているという。

NISA利用金融機関の選定理由のうち、昨年より比率が増加した回答に着目すると、「日ごろから利用している」「給与振込」「営業担当者を信頼」「店舗網」「友人の紹介」が上位となり、身近な金融機関が選ばれている傾向がみられた。

また、NISAを始めたきっかけをNISA利用金融機関別にみると、ネット証券・ネット銀行では、インターネット経由が68.2%(情報サイト、YouTube、金融機関ホームページ、Instagram、X、金融業界団体ホームページの計)に上った。一方、地元の銀行、ゆうちょ、信金・信組、農協等では「金融機関の担当者」が特に多く過半数を占めている。

  • NISA未利用者の意向

NISA未利用者のうち「NISAに興味が有る」人に、NISAを利用するとしたら、どの金融機関を利用したいか尋ねたところ、「ネット証券・ネット銀行」(22.7%)に次いで、「地元の銀行」が19.7%で迫り、メガバンクを上回った。

金融機関の選定理由をみると、「日ごろから利用している」「給与振込」「店舗網」といった、身近さ、日常の利便性が上位にきていることがわかった。