北海道の新たな観光スポットとして注目を集める「エスコンフィールドHOKKAIDO」。北海道日本ハムファイターズの本拠地であり、天然温泉から北海道グルメなども楽しめる場所として知られています。
ここでクイズです。日本プロ野球12球団のうち「最大級のグルメスタジアム」は? エスコンフィールでなく、甲子園、東京ドームでもありません。
正解は埼玉西武ライオンズのホーム「ベルーナドーム」なんです!今月、そのベルーナドームに新たな4つの飲食店がオープンします。オープン戦が始まる同球場で一足早く食べてきました。
ベルーナドームに4店舗がオープン
3月12日に「& Butchers(アンド ブッチャーズ)」「肉飯 とやま」「麻婆豆腐専門店 SCRAMBLE(スクランブル)」の3店舗、23日から「L's MEXICO(エルズ メキシコ)」がオープンします。すべて球場1塁側に位置。
この配置について、西武ライオンズ広報部の宮嶋美穂さんは次のように話します。
「三塁側に昨年リニューアルオープンした、石窯で焼いたピザが食べられるお店「L's CRAFT(エルズ クラフト)」がありますが、お客さまから大変好評を頂いています。そこで反対側となる一塁側にも同様に楽しんでもらえるお店を作ろうという想いから誕生しました」
「& Butchers」は球団OBである米野智人さんによる球場内で2店舗目となる、ポテトとチュロスを取りそろえた軽食のお店、「肉飯 とやま」は牛、豚、鶏それぞれの本格的な肉を楽しめる肉料理のお店、「スクランブル」はマイルドな味わいの広東風の麻婆飯を味わえる中華料理のお店となります。
そして最後にオープンするエルズ メキシコは代表的なメキシコ料理のケサディーヤ、タコスなどが提供されるのです。
ケサディーヤとはモチモチとしたトルティーヤ(薄焼きパン)の生地にチーズを挟んでトロトロになるまで焼き上げた食べ物。ピザのような食感を味わえ、メイン具材をチキン、ビーフ、ハラペーニョマンゴーなど5種類から選べます。
また、「お酒を楽しみながら野球観戦してもらいたい」という考えで、メキシコの地酒テキーラはじめ、他のアルコールも用意。テーブルも設置する予定なので、立ち飲み感覚で楽しんでほしいといいます。
ケサディーヤの完成度に選手も大満足
筆者も試食しましたが、「黒毛和牛のすき焼き重」はかなりクオリティが高く、球場で食べるものとは思えない味を堪能できました。
また麻婆丼ですが、四川料理と異なり広東風なので確かに味がマイルド。辛さをあまり感じないので、辛さが苦手な方や小さい子どもでもおいしく食べるれそうですね。
そして初めてケサディーヤを食しましたが、これ、いい! 片手で食べられるし、具材もボリュームがあります。
濃厚なチーズと肉のコンビネーションが口の中に広がり、お酒もすすみそうです。
このケサディーヤのうまさには、メキシコと同じ中南米※のドミニカ共和国出身のフランチー・コルデロ選手、ベネズエラ出身のヘスス・アギラー選手は「本場の味と変わらないね、完璧だよ」「(アボカドで作る)ワカモレをディップしてよく食べるよ」など太鼓判を押していました。※外務省による地域区分を参照
12球団で一番のグルメ
今回の4店舗を含め、国内の球場では最大級の約70店舗、1,000種類以上のメニューを取りそろえるベルーナドーム。改めて宮嶋さんにお話を聞きました。
「ベルーナドームは『屋内屋外中間型』というドーム球場なので、火を使って調理できるのも強みです。ボールパーク構想もありますし、野球以外でもいろいろ楽しんでもらおうと考える中で、グルメがあり、その結果お店も増えたという形ですね」
そうした取り組みの末、某ウェブメディアで「『球場飯』がおいしいと思う球団は?」のアンケートで3年連続1位を獲得できましたと誇らしげな宮嶋さん。
「グルメ以外にも、屋外施設『テイキョウキッズフィールド』で大型のアトラクションを用意するなど、野球を見てもらいたいのが一番ですが(笑)、観戦以外に球場での非日常体験を楽しんでほしいです。そうした楽しみ方をできるのがボールパークだと思います」
イマドキは、こんな風に野球以外も楽しめる球場があるのです。間もなくプロ野球が開幕しますが、普段野球を見ない方も遊びに行ける場所ではないでしょうか。