レゴ®アイコンシリーズ最新作「マクラーレンMP4/4&アイルトン・セナ」を作ってみた!初心者でも簡単?難しい?

世界中で親しまれているおもちゃはそれほど多くないが、レゴ®ブロックはどこの国でもかなりの知名度を誇るだろう。最近では、乗り物や重機などを、様々な細かいパーツを用いてリアルな動きと造形を再現したレゴ ブロックとしてレゴ® テクニック シリーズが人気を博しており、大人の定番の趣味の一つとなりつつある。

【画像】レゴ®アイコン マクラーレン MP4/4 &アイルトン・セナの組み立て工程(写真23点)

以前、オクタン日本版編集スタッフが息子(当時中学生)と一緒に、フェラーリDaytona SP3のレゴ ブロックに挑戦したレポートをお届けしたが、今回はスタッフ吉田がレゴ®アイコン マクラーレン MP4/4 &アイルトン・セナに挑戦。最後にレゴ ブロックを組み立てたのは10年以上前かつ、ビギナー向けのプラモデルもうまく作れないくらい不器用な私だが、果たして完成させられるだろうか?

今回挑戦するマクラーレンMP4/4&アイルトン・セナのピース数は693個。1ピース当たり20秒と考えると、順調にいけば4時間弱で組み立てられるだろう。しかし対象年齢は18歳以上で、フェラーリSP3は組み立てにトータル23時間も掛かっていることを考えると少し不安も残る。

とはいえ、パッケージに写っているMP4/4は、ぱっと見そこまで複雑そうには見えず、なにより大好きなF1マシンのレゴ ブロックということもあり、クリスマスの朝プレゼントの入っている靴下を開けるような気持ちで箱を開封。

箱に入っていたのは、ブロックが小分けされそれぞれナンバリングされた袋が6つと、組み立て説明書、タイヤ4本、そして車体に貼り付けるであろうシールの計9つだ。

まず、説明書を開くとセナやこのマシンに関する解説を読むことができる。私を含めセナの現役時代を知らないような若者や子供は、これを読んでから組み立てを始めるとより楽しめるだろう。

記念すべき一つ目に作るパーツはアイルトン・セナ。誰もが一度は触ったことのあるであろうあのレゴ ブロックのミニフィギュアの顔には凛々しいセナの顔がプリントされており、HONDAのマークが付いたレーシングスーツを身に纏っている。このミニフィギュアにヘルメットとトロフィーを持たせ、髪のパーツを被せれば、アイルトン・レゴ・セナの完成だ。

そしていよいよマシン本体の製作に取り掛かっていく。袋①に入っているのはベースとなるボディのアンダーパネルやエンジン。パッケージを見る限りでは、①で作る部分はほとんどが外装パーツに隠されてあまり見えなさそうだが、そのような箇所こそ後々に響いてくるので、慎重に組み立てていく。本物のF1マシンでも、例えばフロアは普段はあまり見えない部分だが、少し破損しただけでかなりタイムに響いてしまう。このように通常では隠れている箇所が非常に大事だったりするのだ。この①では、HondaのV6エンジン「RA168E」やマニホールドが簡易的に再現されており、レゴ ブロックのこだわりを感じられる。

袋②ではリアの足回りや外装パーツにも少し着手。シールを貼る作業や、球型のパーツをうまくはめるのに少し苦戦するが、ここも無事クリア。サスペンションアームを装着すると少しだけ車らしくなってくる。また、外装パーツに貼ったステッカーに印字された「Shelle」の文字やShelleのマークで、F1マシンらしさも垣間見えてきた。

袋③ではまず、フロントの足回りをマシン本体とは別に作る。リアとは少し違った仕組みになっているのが興味深い。これはおそらくタイヤの向きを左右に変えられるからだろうと予測。

そして完成したフロントサスペンションをマシン本体と合体。まるでピットガレージでタイヤとエンジンフードなどを外されたF1マシンの姿になっており、俄然完成への期待が高まってくる。

そして次はドライバーズシート周りに着手。ステアリングを装着し、右側にシフトと、左側にスタビライザー調整ノブもはめ込む。F1マシンならではのパーツにテンションも上がる。

これで工程の半分が終了。袋①が約30分、袋②が約50分、袋③が約60分で、ここまで全工程の半分が進んだところで約2時間20分となった。想定より少し時間はかかっているものの、大きな失敗ややり直しはなく順調だ。

とはいえ、何度か細かいミスを犯してしまうこともあった。レゴ ブロックに普段から親しんでいる方にとっては当たり前のことかもしれないが、私のような久方ぶりにレゴ ブロックで遊ぶ方向けにちょっとしたアドバイスをお伝えしたい。

なんといってもレゴ ブロックを制作する上で最も悲惨なことは、パーツを失くしてしまうことである。逆に言えばパーツさえ失くさなければなんとかなるのだ。

失くさないために大事なことは

・余計なものが色々と置いてある場所でやらない

・パーツを袋から出すときは慎重に

・袋のゴミや予備のパーツが出たら次の工程にいく前に捨てるもしくはしまう

といったところだろう。そしてもしパーツが見当たらない場合は慌てずに次のことを確認してみよう。

・すでに間違って前の段階で使ってしまっていないか

・服に乗っかったり袖に入ったりしていないか

・パーツが入っていた袋に残っていないか

この3つは全て私が今回MP4/4を作る上で得た気づきである。

今後このレゴ ブロックに挑戦することがあれば、ぜひこの教訓を生かしていただければと思う。

本題に戻ろう。④の袋を開ける。この工程ではフロントノーズとフロントウィング、リアウィングを製作していくのだが、それらのパーツにステッカーを貼る作業が多く、文字やロゴが斜めってしまわないように綺麗に貼ろうとすると思ったよりも難しい。しかしそれさえ乗り越えれば、このマシンの特徴的なパーツを再現することができ、満足感が湧いてくる。リアウィングのMcLarenと書かれている部分は本物同様段差がついており、ディテールの再現度には思わずにやけてしまう。

袋⑤ではエンジンフードとタイヤを装着。これで無事マシン本体は出来上がり。タイヤは、ただはめるだけではなく、ナットのようなパーツを付けることや、タイヤを装着する工程を最後に持ってくるというのが、実際のマシンの組み立てのようで車好きの心をくすぐる。

そしてタイヤを装着してステアリングを回してみると、タイヤの向きもきちんと変わることがわかる。

いよいよ最後、袋⑥。ここではマシンを飾る用の台座を作っていく。シールを貼る作業はあるものの、パーツも少なくマシン本体の製作を乗り越えた私にはもう朝飯前だ。

そしてついに台座も完成し、マシンを載せる。セナも台座に立たせ、マシンのそばに置く。自分で組み上げたことの満足感もあり、思わず惚れ惚れと眺めてしまう。心なしかレゴ・セナも少しばかり誇らしげな顔をしているように見える。

袋④に約90分、袋⑤と⑥は合わせて20分ほどで完了した。この全ての工程に要した時間は約4時間10分。概ね想定通りとなった。途中で投げ出したくなるほど難しくもなく、かといってやりがいがないほど簡単なわけでもない。久々にレゴ ブロックに触る私にはちょうど良い難易度であった。

もうすぐ年度が変わり、生活や環境が変わる人も少なくないだろう。これを機に新たな趣味として大人向けのレゴ ブロックを始めてみるのはいかがだろうか?