【大谷翔平所属】ロサンゼルス・ドジャースってどんなチーム? 2024年シ…

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 2024年からロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平。新天地から世界一を目指すこととなるが、近年のドジャースはレギュラーシーズンで圧倒的な成績を残すものの、ポストシーズンでは結果を出せず。打開策として昨オフ、大谷をはじめとする大型補強を敢行した。ここでは、今季のキーマンとなり得るドジャースの新加入投手を紹介する。

タイラー・グラスノー

 

 今オフの投手補強第1弾がタンパベイ・レイズとのトレードで獲得したタイラー・グラスノーだ。

 

近年はトミー・ジョン手術による長期離脱もあり、エース級の活躍はできていないが、フォーシームとカーブ、その中間球となるジャイロスライダーを中心とした投球でその支配力は健在。2023年も120イニングを投げて防御率3.53ながら、K%(三振割合) 33.4%をマーク。この数字は、120回以上を投じた先発投手で全体2位となっている。

 

 一方、大きな不安要素が健康面だ。キャリア8年で先発投手の目安とされる150イニングを投げたことは一度もない。また、キャリアハイのイニング数も昨季の120イニングだ。対して、トレード直後に5年1億3600万ドルで契約延長したように、フロントオフィスはグラスノーを高く評価している。

 

 

 年俸換算で2720万ドルになるが、先発市場が高騰している近年でも120イニングしか投げられない投手に対しては、割高感が否めない。投手の健康負担が増えている近年、選手の健康状態に投資するのは考えづらい。では、ドジャースフロントはグラスノーをどのように活用するのか。

 

 前提としてドジャースの選手育成力は、メジャートップレベルだ。評価の低い選手を育て上げる点では特に秀でている。タイラー・アンダーソン(現:エンゼルス)は、2022年にドジャースで才能を開花。正中堅手のジェームス・アウトマンはドラフト7巡目指名から這い上がるなど、実績は十分だ。

 

 おそらくフロントは、イニングを稼ぐ先発投手なら内部で作れると考え、プレーオフなどの重要な局面で対戦相手をシャットダウンできる存在として見ているのではないか。グラスノーらしく、”なすがままに”。プレーオフの常連であることと、メジャートップの育成力を持つドジャースならではの投手活用法といえるだろう。

山本由伸

 

 NPBでシーズンMVPと沢村賞を3回、最優秀防御率・最多奪三振を4回受賞。これらの実績をひっさげドジャースにやって来た山本由伸。契約額からもわかるように求められる役割はエースとしての投球だ。

 

 山本の前に投手史上最高額の契約を持っていたゲリット・コール(現:ヤンキース)は、キャリアの中でサイ・ヤング賞1回、オールスター6回選出の実績を誇っており、それ以上の契約を結び、コールよりも若い山本にはオールスター常連、複数回のサイ・ヤング賞受賞などが求められるだろう。

 

 

 山本の各球種はメジャーレベルでもエリート級と言える。MLB球に対応し、上手く操る事さえできれば、最低でも防御率3点台後半~4点代程度の活躍はできるはずだ。

 

 一方で懸念点もいくつかある。一つは登板スケジュールへの対応だ。山本は先発として投げ始めた2019年以降の平均先発登板数は23.8と平均的なメジャー先発投手の登板数25~30と比べると少ない。

 

 もう一つはピッチミックスの点だ。現在のメジャーで最も使用される変化球はスライダー/スイーパーだとされているが、山本は投球の約90%をスライダー以外の球種で組み立てるため、スライダー系の球種が必要となった時に、どのように対応するのか。このような課題を解決した先にメジャーでの活躍が見えてくるだろう。

ジェームス・パクストン

 

 山本由伸、タイラー・グラスノーの2人を獲得後のドジャース先発陣だが、依然として4番手5番手に不安があった。そんな中加入したのがジェームス・パクストンだ。パクストンはシアトル・マリナーズでメジャーデビューし、メジャー通算156先発で850.2イニングを投げ防御率3.69の実績を持つ35歳のベテランだ。2018年には史上初のカナダ人によるカナダでのノーヒッターを達成している。

 

 

 20年~22年は椎間板、左ひじ、広背筋と次々と負傷し、3年間で6先発にとどまったが、昨季は19試合に先発。96.0イニング、防御率4.50と復活の兆しを見せている。

 

 投球の7割超をフォーシームとナックルカーブで組み立て、時にカッター、チェンジアップを織り交ぜる。けが明けの昨シーズンはフォーシームの平均球速が95.2マイルと怪我の影響を感じさせなかった一方で、変化球の球速が上がらなかった。米メディア『The Athletic』でのインタビューでは、「変化球の球速を戻したい」と話しており、完全復活のカギとなるかもしれない。

けが明けの“新戦力” たち

 

 

ウォーカー・ビューラー

 ウォーカー・ビューラーは、2021年にサイ・ヤング賞投票4位に入りながら、22年に受けたトミー・ジョン手術の影響で23年シーズンを全休。今季は復活を期すシーズンとなる。復活へのカギは、手術直前に低下が見られた平均球速とフォーシームの垂直方向の動きを取り戻せるかだ。

 

 今季は、開幕を故障者リストで迎えイニング制限がかかる予定だが、ワールドシリーズ優勝のためにもエースの復帰が待たれる。

 

ブレイク・トライネン

 ブレイク・トライネンは2020年にドジャースに加入。21年に72試合登板で防御率1.99を記録し、ブルペンの柱となったが、22~23年は肩の怪我とその手術の影響でまともに投げることができなかった。今季は100万ドルのオプションをチームが行使する形で残留した。

 

 トライネンの特徴は面白いように曲がるスライダーと高速シンカーだが、オープン戦を見る限りスライダーの変化量は健在なので、あとは球速が戻れば、重要な戦力となるだろう。

 

J.P ファイアライゼン

 J.Pファイアライゼンは、2023年シーズン前にタンパベイ・レイズからトレード加入。この時は肩の手術直後だったことから、同年の全休が確定していたが、それでもフロントはトレードをしたという惚れ具合だった。

 

 通算83試合登板と実績は少ないが、手術前に22試合連続無失点を記録しており、3月18日に行われた韓国代表とのエキシビションマッチでは、3番手として登板。2/3回を投げ、全球ストライクで2奪三振と順調な調整ぶりを見せていた。まだドジャースでの公式戦の登板は無く、ブルペンのジョーカー的存在になるのではないか。

 

 

 

【了】