日産とホンダは2024年3月15日、自動車の電動化・知能化に向けて戦略的パートナーシップの検討を開始することに合意し、覚書を結んだことを発表した。
100年に一度の変革期において、カーボンニュートラル、交通事故ゼロ社会に向けた取り組みをより一層加速させ、自動車の新たな価値創造をリードするためには、環境対応技術、電動化技術、ソフトウェア開発などの領域に関する強化が不可欠となる。
それに向けて、日産とホンダは両社の強みを持ち合い、将来的な協業を見据えた検討が必要と考え、今回の合意に至ったという。
具体的には自動車車載ソフトウェアプラットフォーム、バッテリーEVに関するコアコンポーネント、商品の相互補完など幅広い分野で検討を進めていくとしている。
両社がこれまで培ってきた技術や知見の相乗効果により、2030年に業界のトップランナーとして自動車の新たな価値創造をリードする存在となり得るかどうかという観点で両社のパートナーシップの検討をしていくとのこと。
市場では新興メーカーが革新的な商品とビジネスモデルとともに参入し、圧倒的な価格競争力やスピードで市場を席巻しようとしている。そんななかで競争を勝ち抜くために、これまでの業界の常識や手法に縛られず、これまでの強みを生かしながら、伸ばすべき点は伸ばし、変えるべき点は抜本的に見直すことが必要。市場の分断化が進むなかで、電動化、知能化に向けた技術開発をすべて自社でやることは大変難しい状況にあることから、日産とホンダは手を結ぶことになった。2024年1月中旬くらいから日産・内田 誠社長とホンダ・三部敏宏社長の間で話を進めてきたという。
現時点では両社で検討を開始することに合意した段階で、詳細は今後、検討するとしており、資本提携については考えていないと両社はコメントしている。
〈文=ドライバーWeb編集部〉