第一三共ヘルスケアの解熱鎮痛薬ブランド「ロキソニン」は、2023年3月に始動した「みんなの生理痛プロジェクト」の取り組みとして、ティーン世代に向けた生理痛の対処啓発と理解促進を目的とする「みんなの生理痛プロジェクトfor TEEN」を新たに発足。3月6日に「みんなの生理痛プロジェクトfor TEEN」発足発表会・公開授業を実施した。

本発表会には、恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。』卒業生の夏川メガンさん、向井怜衣さん、平松想乃さんの3名と、日本若者協議会、SHIBUYA109lab.EYEZのメンバーらが参加。ティーン世代の生理痛に関する悩みに、どんなアプローチができるかを考えた。

■「みんなの生理痛プロジェクト」とは?

2023年3月、生理痛のメカニズムに着目した鎮痛薬「ロキソニンSプレミアムファイン」の発売に合わせて始動した「みんなの生理痛プロジェクト」。性別を問わずより多くの方に生理痛に正しく向き合うための活動をしている。

昨年12月には、鎮痛薬が服用できる年齢になる高校1年生を対象に、「生理痛について“学び・考える授業”」を実施。授業を通じて気づきを得たとの声が多く寄せられたという。

「みんなの生理痛プロジェクトfor TEEN」は、これまでの活動や実態調査などから、なるべく早い段階で性別に関係なく生理痛について学び・考える機会の大切さを実感したことから、今回新たに発足された。

「「みんなの生理痛プロジェクト」は、『ロキソンSプレミアムファイン』というシリーズ初の生理痛向け製品の発売に伴い、昨年3月の国際女性デーに始動したプロジェクトです」とは、ロキソニン解熱鎮痛薬シリーズプランドマネージャー・土合桃子氏。

「プロダクトの発売に先駆けて実施した実態調査の結果を受け、生理や生理痛に悩む方々のQOL向上を目指し、当事者の女性だけでなく、社会全体で生理痛についての理解を促していくことを目的に立ち上げられました」(土合氏)

「みんなの生理痛プロジェクト」の発足後は、生理痛のメカニズムや対処法について発信するコンテンツをプロジェクトサイトで展開。生理痛の悩む当事者以外の人たちにも生理痛について考えてもらうためのファーストステップアクションを実施した。

「その中で産婦人科医の高尾美穂先生をお呼びし、高校1年生の皆様と教員の方々を対象に「生理痛について“学び・考える授業”」を実施しました。ティーン世代の方々とともに生理痛の対症啓発や意識を深めるための活動として、今後もこうした授業を継続実施していきたいと考えています」(土合氏)

■生理痛は我慢せずに対策することが大切

本発表会では昨年、高校1年生に対して実施した「生理痛について“学び・考える授業”」の一部を高尾氏が講義した。

「生理の痛みには個人差があります。自分が困っている状態を当事者自身が認識すること。まずはこれが大事なことです。そもそも生理ってどんな状態が正常なのか? 月1回というのは目安で、正常な生理周期とは生理が始まった日から次の生理が始まる日の前日までの日数を数えて、25日から38日に一度。出血する期間は3~7日間が正常とされます。男性の皆さんは“7日間も血が出続ける”という状態が、いかに煩わしいか。イメージしていただければと思います」(高尾氏)

生理痛は社会的に大きな課題であり、当事者が困っている場合は対策すべき課題として考えるべきだという。

「子宮は筋肉できた臓器で、生理は妊娠の準備のためその筋肉が収縮し、内膜や血液が体外に押し出されるという仕組み。この力が強すぎると収縮痛としてお腹や腰の痛み、あるいは痛みのあまり頭が痛くなったり、気持ち悪くなったりする。そして、ご本人がお困りの状態は月経混乱症と呼ばれます。かつては『生理は病気ではないので、生理痛も我慢しなさい』と言われた時代もありました。でも、今はご本人の生活に支障が出ていれば病名がつくということを知っていただきたいです」(高尾氏)

困っている生理痛は我慢せず対策することが大事な時代とのことで、高尾氏は具体的な対策方法についても紹介した。

「毛糸のパンツやホッカイロでお腹を温めるなど、皆さん生活の中でいろいろな工夫されていると思います。無理に動かずゆっくりするのが良いという方も、アクティブに体を動かしたほうがラクという方もいる。お腹や骨盤のあたりが冷えてダル重いと感じる女性は、特に股関節周りのストレッチをすると良くなることもあります」(高尾氏) もちろん、産婦人科にかかることや自分に合った痛み止めを飲むことも、有力な選択肢のひとつとなる。

「産婦人科の内診が不安という方も多いと思いますが、大事なのは内診よりも問診です。悩みなどを相談するだけでも構いません。また、「鎮痛薬を飲み過ぎると効きづらくなるのでは?」という相談も昔からとても多いんですが、決められた用量をきちんと守っていただければ、その心配は全くありません」(高尾氏)

■「今日好き。」メンバーもプロジェクトに参画

その後、参加者立ち寄るディスカッションを経て、SHIBUYA109lab.所長・長田麻衣氏や「日本若者協議会」の秀島知永子氏らが登壇するトークセッションが行われた。

現在、高校2年生の秀島氏は「授業の中で我慢しなくていいよと言われたことがとても印象的でした。まずは私たち自身の考え方を変えていくことが一番大事なことなのかなと思いました」と、公開授業の感想を述べた。

若者の声を社会に発信することを目指し、政策提言やイベント運営などを行っている「日本若者協議会」では、アンケート結果を元に文部科学省や東京都に学校での生理休暇導入を求める要望書を提出。都立高校では内申書から欠席欄を削除するなど、入試に直接影響を与えないような配慮も進んできているという。

こうした話を受けて、SHIBUYA109を拠点に若者のトレンドや消費の価値観を調査しているSHIBUYA109lab.所長の長田氏は、次のように語った。

「10代のみんなと話していると、刺激をもらえて勉強になることが多いんですけど、例えば学校生活の中でも声を上げてみんなが生きやすい環境をつくっていくことに積極的な子たちが多いと思っています。そういうパワーを持っている子が多いので、109としても対話の場をつくって、ひとつの課題について同じ目線で考え、一緒に活動していきたいと思います」

その後の第二部では、ABEMAオリジナル恋愛番組「今日好きになりました。」に出演し、「みんなの生理痛プロジェクトfor TEEN」のプロジェクトメンバーとして、情報発信などを行っていく3名のトークセッションも。

第一部のトークセッションにも参加した「みんなの生理痛プロジェクトfor TEEN」プロジェクトリーダー・平松想乃さんは、「私も学校で友達がよくそうなっていたり、あと自分自身が撮影の時に生理ってだけでテンションがちょっと下がっちゃったりすることがあるので悩みです」と、公開授業について改めて振り返っていた。

また、夏川メガンさんは「私は生理が辛いほうなんですが、最初は一人で抱え込んでいて誰にも相談できませんでした。今は家族や友人も気にかけてくれるようになって気持ち的にもラクになっています。みんなに生理痛の悩みをわかってもらい、学校で生理痛で困った時にすぐ誰かに助けてもらえるような環境になればいいなって思います」(夏川さん)と、コメント

向井怜衣さんも「私は生理痛がそこまでひどくないので、悩んでいる子に、寄り添う気持ちを大事にすることをみんなに広めていきたいと思っています」(向井さん)と、本プロジェクトに対する意気込みを語っていた。