うすだレディースクリニックはこのほど、30代〜40代で不妊治療の経験がある人を対象に、「30代と40代の不妊治療の違い」に関する調査を実施した。

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    「30代と40代の不妊治療の違い」、そのリアルな実態とは?

結婚やライフスタイルの変化をきっかけに妊娠を意識する女性も多いことだろう。しかしながら誰もが自然に子どもを授かれるわけではなく、なかには不妊に悩む人もいる。

不妊治療は時間や体力のみならず、精神的負担や金銭面での負担も大きいと言われており、できるだけ早く始めることがよいとされている。そこで体外受精等の高度生殖医療が可能な同クリニックは、今回の調査を実施した。

■「一定期間妊娠しなかった」「年齢が気になり始めて」不妊治療を検討したきっかけとは?

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    不妊治療を検討したきっかけ、30代・40代とも「一定期間、妊娠しなかったため」が最多

はじめに、不妊治療を検討したきっかけについて聞いた。「不妊治療を検討したきっかけを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、以下のような回答結果になった。

●30代で不妊治療をした人
・「一定期間、妊娠しなかったため」(88.6%)
・「年齢が気になり始めて」(24.9%)
・「病気などで自然妊娠が難しいため」(13.4%)
●40代で不妊治療をした人
・「一定期間、妊娠しなかったため」(65.1%)
・「年齢が気になり始めて」(45.0%)
・「病気などで自然妊娠が難しいため」(14.7%)

30代で不妊治療をした人は、一定期間妊娠しなかったため不妊治療を検討した人が8割以上いるようだ。

また、40代で治療をした人も一定期間妊娠しなかったことを理由に不妊治療を検討した人が6割以上いるものの、年齢が気になり始めたことがきっかけという人が30代よりも多いことが示された。

では、実際に不妊治療を受けて子どもを授かることはできたのだろうか?

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    30代では7割以上が不妊治療に成功

そこで、「不妊治療を経て、子どもを授かることができましたか?」と質問したところ、以下のような回答結果になった。

●30代で不妊治療をした人:「できた」(71.6%)/「いいえ」(28.4%)
●40代で不妊治療をした人:「できた」(48.6%)/「いいえ」(51.4%)

30代で不妊治療をした人の7割以上が、不妊治療を経て子どもを授かることができたようだ。一方で、40代では半数ほど授かることができなかった人もいるようだが、4割以上は授かることができたことが示された。

不妊治療で子どもを授かるにはある程度の期間が必要になるが、どのくらいの治療期間で授かることができたのだろうか?

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    40代で不妊治療をした人は、治療期間「1年以上~2年未満」が一番多い

前の質問で「できた」と回答した人に、「どれくらいの治療期間で授かることができましたか?」と質問したところ、以下のような回答結果になった。

●30代で不妊治療をした人
・「半年未満」(13.9%)
・「半年以上〜1年未満」(36.8%)
・「1年以上〜2年未満」(27.8%)
・「2年以上〜3年未満」(13.2%)
・「3年以上〜4年未満」(2.1%)
・「4年以上〜5年未満」(2.8%)
・「それ以上」(3.4%)
●40代で不妊治療をした人
・「半年未満」(17.0%)
・「半年以上〜1年未満」(20.8%)
・「1年以上〜2年未満」(30.2%)
・「2年以上〜3年未満」(15.0%)
・「3年以上〜4年未満」(9.4%)
・「4年以上〜5年未満」(1.9%)
・「それ以上」(5.7%)

30代で不妊治療をした人は、「半年以上〜1年未満」の治療期間で授かることができた人が最も多い一方で、40代では「1年以上〜2年未満」治療期間がかかった人が一番多い結果になった。

■経験者が感じた、不妊治療の大変さとは?

30代、40代で不妊治療をした人について、不妊治療を検討したきっかけや授かるまでの治療期間などが明らかになった。では、不妊治療を受けて大変なことや、不満に感じたことなどはあるのだろうか?

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    不妊治療時に大変・不満だと感じたことは「治療と仕事との両立」が最多に

「不妊治療時に大変・不満だと感じたことは何ですか?」と質問したところ、「治療と仕事との両立(32.6%)」との回答が最も多く、次いで「経済的負担(29.0%)」「身体的な負担(18.1%)」と続いた。

治療を受ける際は病院へ足を運ぶ必要があるため、治療と仕事の両立が大変だと感じた人が3割以上いるようだ。また、経済的、身体的負担なども感じている人が多いことが示された。

では、不妊治療を受けているなかで悩みなどはあったのだろうか? そこで、「不妊治療中に悩みはありましたか?」と質問したところ、9割以上が「はい(91.3%)」と回答した。

非常に多くの人が治療中に悩みを抱えていたようだが、具体的にどのような悩みを抱えていたのか? 前の質問で「はい」と回答した人に詳しく聞いている。

●不妊治療中の悩みとは
・「相談できる相手がいない」(30代/神奈川県/専業主婦)
・「異性の上司に現状の説明をしなければならないのが嫌だった」(30代/神奈川県/専業主婦)
・「ゴールが見えない治療」(40代/愛知県/専業主婦)
・「身近に相談できる人がいなくて心細かったのと金銭的な不安がすごくあった」(40代/京都府/専業主婦)
・「夫との意見の違いと仕事の両立が辛かった」(40代/大阪府/会社員)

身近に相談できる相手がいないことや、金銭面での不安、仕事との両立などさまざまな悩みを抱えていたことがうかがえる。

■不妊治療は早めに始めておくべき? 9割以上がYESと回答

不妊治療の際に大変だったことや、治療中に抱えていた悩みなどが示された。不妊治療を経験した人たちだが、治療を始める時期について早めに始めるべきだと思う人はどのくらいいるのだろうか?

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    9割以上が「「不妊治療は早めに始めておくべき」と回答

「不妊治療は早めに始めておくべきだと思いますか?」と質問したところ、9割以上が「とても思う(63.9%)」「まあ思う(31.3%)」と回答。

非常に多くの人が、不妊治療は早めに始めておくべきだと思うようだが、具体的に何歳くらいから始めた方がいいと思うのか?

前の質問で「とても思う」「まあ思う」と回答した人に、「何歳くらいから始めておくべきだと思いますか?」と質問したところ、以下のような回答結果となった。

●30代で不妊治療をした人
・「20代前半」(12.0%)
・「20代後半」(48.7%)
・「30代前半」(35.1%)
・「30代後半」(4.2%)
・「40代前半」(0.0%)
・「40代後半」(0.0%)
・「それ以降」(0.0%)
●40代で不妊治療をした人
・「20代前半」(3.8%)
・「20代後半」(17.3%)
・「30代前半」(58.7%)
・「30代後半」(15.4%)
・「40代前半」(4.8%)
・「40代後半」(0.0%)
・「それ以降」(0.0%)

30代で不妊治療をした人は、「20代後半」に不妊治療を始めておくべきだと思う人が多い一方で、40代では「30代前半」という回答が最多となった。

そのような年齢から始めておくべきだと思う理由を具体的に聞いている。

●不妊治療を始めるなら早めのほうがいい! そう思う理由とは
 
【20代前半】
・「その時期が人間が最も妊娠に適している時期だから」(40代/和歌山県/会社員)
・「年齢が上がると妊娠する確率も下がるので」(40代/神奈川県/パート・アルバイト)
 
【20代後半】
・「欲しいときに授かるとは限らないから」(30代/栃木県/専業主婦)
・「若いほうが妊娠しやすいから」(40代/三重県/専業主婦)
 
【30代前半】
・「早過ぎず遅過ぎずの年齢がそれくらいかと思うから」(40代/千葉県/専業主婦)
・「時間がかかるから」(40代/兵庫県/専業主婦)
 
【30代後半】
・「40代になってからだと難しいことが多かったから」(40代/高知県/自営業・自由業)
・「年齢のハンデはとても大きいから」(40代/埼玉県/会社員)

欲しいときに必ず授かるとは限らないことや年齢が上がるにつれて妊娠する確率が下がること、治療期間がかかることなどから、早めに始めておくべきだと思うことが示された。

最後に、不妊治療を進める上で大切だと思うことについて詳しく聞いた。

●不妊治療を進める上で大切なこととは
・「家族の協力と職場の理解」(30代/福岡県/パート・アルバイト)
・「焦り過ぎないで適度に息抜きをすること」(30代/東京都/会社員)
・「夫婦間のコミュニケーション」(40代/千葉県/専業主婦)
・「経済力。仕事との調整。夫の協力」(40代/東京都/会社員)
・「いい病院選びが大事だと思う」(40代/大阪府/パート・アルバイト)

不妊治療を進める上で夫婦間のコミュニケーションや家族の協力、職場の理解などが大切だと思うようだ。また、病院選びも大切だという声が見られた。

■【まとめ】

不妊治療経験者の9割以上が「不妊治療は早いうちから始めておくべき」と回答!

今回の調査結果で、30代〜40代で不妊治療を経験したことがある女性の不妊治療を検討したきっけかが明らかになった。

30代で不妊治療をした人は、一定期間妊娠しなかったことから不妊治療を検討した人が多いが、40代では年齢を気にし始めたことがきっかけの人が、30代よりも多いようだ。

また、30代で不妊治療をした人のほうが不妊治療を経て授かることができた人が多く、授かるまでの治療期間も40代よりも短いことが示された。

治療の際は、仕事との両立や経済的、身体的な負担が大変だったと感じており、相談できる相手がいないことや終わりが見えないといった悩みを抱えていた人も非常に多い。

さらに、年齢が上がると妊娠する確率が下がることや治療に一定期間かかることから、不妊治療を早めに始めるべきだと思う人が多く、治療を進める際は夫婦で話し合うことや自分に合った病院選び、職場の理解が大切だと感じたことが明らかになった。

調査概要

「30代と40代の不妊治療の違い」に関する調査
【調査期間】2024年2月14日~2月15日
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
【調査人数】310人
【調査対象】調査回答時に30代~40代で不妊治療の経験があると回答したモニター
【調査元】うすだレディースクリニック
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ