米Microsoftが3月21日に「Advancing the new era of work with Copilot」というCopilot、Windows、Surfaceに関するオンラインイベントを開催することを発表した。海外のITニュースサイトにおいて、この春の登場が噂されていたAI PC仕様のSurfaceデバイスが、このイベントで発表されると期待されている。

イベントは、太平洋夏時間(PDT)の2024年3月21日午前9時(日本時間:3月22日午前1時)に始まる。AI PCの推進に焦点をあてたイベントになる模様で、Microsoftのイベントページには、「Tune in here for the latest in scaling AI in your environment with Copilot, Windows, and Surface(Copilot、Windows、Surfaceを使用した環境でAIを拡張する最新情報をお届けします)」と記載されている。

海外のITニュースサイトの噂をまとめると、2日前にイベント開催を真っ先に報じたWindows Centralは、Surface ProとSurface Laptopの新製品が登場するとレポートしている。AI性能を強化したIntelのCore Ultra搭載モデルと、Surface Laptopでは初のArmベースになるQualcommのSnapdragon X Eliteを搭載したモデルが用意される。これらによって、Surface Pro、Surface Laptopともに現行モデルから性能と効率性が大幅に向上し、「真の意味で1日使えるバッテリーライフと、ハイエンドの性能を達成できると期待できる」としている。

Snapdragon X Eliteは、昨年10月にQualcommが発表したモバイルPC向けSoCで、元Appleのチップ設計者が設立したNuvia(2021年にQualcommが買収)の技術をとり入れたCPU「Oryon」を搭載する。シングルスレッドおよびマルチスレッドのCPUパフォーマンスでAppleのM2 Maxを上回り、30%少ない電力でピーク性能を発揮できると発表時にアピールしており、その実力も注目点になる。ただし、Windows Centralによると、4月にCore Ultra搭載モデルが発売され、Snapdragon X Elite搭載モデルは6月後半になる。

Windows 11のAIアップグレードも注目ポイント

新しいSurface ProとSurface Laptopは、今年後半のリリースが予定されているWindows 11の次世代AI体験をサポートする最初のデバイスになると、Windows Centralは報じている。オンデバイスCopilot機能、ライブキャプションやリアルタイムの翻訳機能、ゲームのアップスケーリングとフレームレートスムージングなど、様々なAI強化が計画されており、中でもAIエクスプローラと呼ばれる新機能はAI PCと非AI PCを分けるものになる。同機能は履歴・タイムライン機能を備え、PC上で行った操作に関して自然言語を使って検索できるようにする。また、コンテキストを理解し、画面に表示されている内容に基づいてタスクを提案するなど、プロジェクトやワークフローの生産性向上を支援するという。