スイマーであり、サウナー。パリ2024パラリンピックでメダルが期待される水泳・窪田幸太選手は、よく見ているYouTube番組でサウナの効能を聞いたことがきっかけでサウナの虜になったのだとか。ある冬の日、編集部は、オフに都内のサウナに出没するという窪田選手に同行しました!
窪田幸太(くぼた・こうた)|水泳
100m背泳ぎで東京2020パラリンピックに出場。5位だった悔しさから表彰台への思いを強くし、東京2020大会の表彰式の楽曲を目覚ましアラームに設定していた。元サッカー少年。左上肢機能障がい。遠征の必需品は味噌汁とアミノバイタル(サプリメント)。
―――サウナにはよく行くのですか?
窪田幸太選手(以下、窪田):YouTubeやNetflixをよく見るんですが、あるとき東海オンエアのサブチャンネルでサウナが身体にいいらしいと知って。3年ぐらい前かな。ちょっと行ってみたのがきっかけです。
―――よく行くのは、ナショナルトレーニングセンター(NTC/東京都北区にあるトップアスリートのための練習拠点)のサウナだと聞きました。アスリートならではのエピソードですね!
窪田:YouTubeでサ活に興味を持ってから、実際に通い始めたのがNTC内のサウナ。いつからかNTCで夜ご飯を食べるようになったのですが、水泳の練習が終わってから夜ご飯までの時間を有効に使いたいな、と思って。
ちょうど身体のケアをするにも、身体を温めてからストレッチするほうがいいということもあったし、行ってみたらスッキリしてハマりました。
―――サウナ室ではどんなことを考えているんですか?
窪田:「無」です。ボケーっとします。本格的にハマりだしたのがコロナ禍だったので、サウナ室でしゃべっていいのかわからないというのもありますが、ひとりで静かに入ることが多いです。NTCではコーチと一緒に入って水泳の話をすることもありますけど、まあ他愛もない話題がほとんどですね。
「なにやら身体によさそうな、ヒートショックプロテインという言葉にも惹かれました」―――サ活の必需品はありますか?
窪田:サウナハットとサウナマットは必ず持っていきます。朝や昼にサウナに行くことも多いのですが、ハットは、外気浴で日差しがちょっと眩しいときにあるとちょうどいいやと思って。洗濯できて乾きやすい素材のものをネットで探して購入しました。マットは外気浴でいすに座るときもそのまま使えて便利だし、自分のものを使いたいんです。
窪田選手は、自分のものを使いたい派。「もっと長い時間、サウナ室での時間を楽しみたいから、顔周りが熱くなりすぎないようにするためのマスクも気になっています」―――これまでどんなサウナに足を運びましたか?
窪田:自宅に近いところはいろいろ行きました。あと、僕は千葉出身なのですが、地元の幕張にある「湯楽の里」は、海の音を聴きながら外気浴ができるお気に入りスポットです。ここ最近は混んでいるみたいで行けていませんが……。
これから行きたいサウナですか? ドラマ『サ道』に登場した熊本の「湯らっくす」にも行ってみたいですね。
―――忙しいときでも月2回はサウナに行くという窪田選手。大会や合宿などの遠征先でサウナを探すこともありますか?
窪田:毎年3月に静岡県富士市で日本代表選考会を兼ねた記録会があるのですが、レース後に足を延ばして静岡市にある「サウナしきじ」に寄って帰ります。聖地といわれる、しきじの水風呂は天然水で水が滑らか。水が柔らかいっていうのを実感できます。まあ、行けばわかりますよ(笑)
取材日に訪れたサウナ錦糸町の水風呂も天然地下水。こだわりの水風呂は泳げそう(?)な広さで「浴槽も広くて最高ですね」と窪田選手「外気浴は屋外だと解放感がありますよね」この日も、心身ともに整った感覚を味わいました―――サウナ室の入り方にこだわりはあるんですか?
窪田:1セット目は無理をせずじっくり汗をかき、2セット目は熱さにチャレンジしてみるかな。何セットでもスッキリしますけど、なんとなく3セットしますね。
2セット目は、温度の高い上段にチャレンジ。灼熱のサウナ室で汗がしたたります――最後に、一言お願いします!
窪田:休みの日はたいてい都内のどこかのサウナにいます。ボーっとしたい人も、いろいろ考えがちな人も、みんなサウナでボーっとしましょう!
東京パラリンピックの金メダリスト・木村敬一選手にも「連れて行って」と言われて一緒にいきました。サ活の先輩として「水風呂は1分くらい」「とにかくボーっとしてください」などとアドバイスをしたのだとか撮影協力:サウナ錦糸町
text by TEAM A
photo by Hiroaki Yoda