今まではすんなりと進められていた物事が思うようにいかない、負の連鎖が続いてしまい焦りや不安を感じるなど、誰しもスランプに陥ることはあります。
本記事ではスランプから抜け出すためにはどうすればいいのかや、スランプの意味と種類、スランプの原因などをご紹介します。
スランプから抜け出す方法とは
早速、「何だかうまくいかない」「どことなく不安がある」などのスランプに陥ってしまった場合のために、スランプからの脱出法を解説します。
0から考えることをやめる
何かアイデアを出す、資料を作る、営業のスクリプトを考えるなどといったとき、0から1を生み出すというのは、誰にとっても大変難しいものです。
そこで、ひとまず0から物事を考えるのをやめ、参考になるものはないか探してみるといいでしょう。過去に先輩が作った資料や、自分が作ったものでベースにできるものがないか、インターネット上でヒントになるものはないかなどを探ってみます。
もちろん「パクリ」にならないように注意は必要ですが、それらに自分なりの工夫を加えてブラッシュアップするのもいいですし、眺めているだけでもアイデアが降って来るかもしれません。
とりあえず気軽に手を動かしてみる
スランプのときは、上手に資料やデザインが作れなかったり、アイデアが出てこなかったりすることがあります。
そんなときは、とりあえず手を動かしてみるのもおすすめです。このとき、目標に向けてやろうとあまり思いつめずに、気軽に取り組んでみましょう。
例えば上手に資料が作れないのであれば、現段階で資料に入れようと思いついたことを裏紙に殴り書きしてみる、クライアントの意図に沿ったデザインが作成できないのであれば、ひとまず全く関係ない好きなデザインをしてみるなどです。
何となくでも手を動かすことで、頭が整理できたり、意外なヒントを得られたりする可能性があります。
思い切って角度を変えてみる
「いつもの方法で営業をしているのだけど、なぜか最近うまくいかない」「これまでと同じような勉強方法をしてきたのだけど、成績が伸び悩んでいる」などの場合もあります。
そんなときは、思い切ってこれまでの方法を変える、考え方自体を変えてみるなど、物事の角度を変えることでスランプを脱出できることがあります。
他人にアドバイスを求める
スランプに陥ったときには、うまく解決する方法を自分一人だけで考えていても、視野が狭まっていてなかなか良い発想が思い浮かばないかもしれません。
そこで自分はどうするべきか、改善できる点はないかなど、他者にアドバイスを求めてみるのもいいでしょう。自分では気付けなかった、新たな視点を授けてもらえる可能性があります。
また自分がこれまでやってこなかったり、避けていた方法を勧められたりすることもあるでしょう。その場合はすぐに否定せずに、理由や、より詳細なやり方を聞いてみましょう。あなたが懸念に思っていた部分が解消されるかもしれません。
一度対象の物事から離れて、気分転換をする
人は一つの物事に集中していると、視野が狭くなり、他の物事に気が付きにくいもの。そのため、スランプ対象の物事ばかり考えていても、なかなかいい発想は思い浮かばないでしょう。
そこで、一度対象の物事から離れてみるのも一つの手です。心身共にリフレッシュした状態で、改めて対象の物事に取り組めば、今までよりもスムーズに進むかもしれません。
また一見関係ないことでも、気分転換で取り組んでみたことが、やりたかったことのヒントになる可能性もあります。
小さな成功を積み重ねて自信を持つ
スランプに陥っている最中の人は、「どうしてこんなことができないんだ」「自分はダメだ」などと、自己肯定感が下がりがちです。
そういうときこそ、少しずつ、小さなことから努力と成功を積み重ね、自信を取り戻していきましょう。例えば勉強だったら「一日に◯個単語を暗記する」「教材を5分間音読する」などの簡単なことでもいいのです。そういった小さな目標達成を積み重ねることが自信につながり、スランプ脱出への手掛かりとなるでしょう。
スランプとは? 意味や語源を紹介
そもそも、「スランプ」とはどういう状態のことを指すのでしょうか。
スランプとは一般的に、「一時的に本来の調子が出ない」「これまでできていたことが急にできなくなった」といった状態のことを指し示します。
スランプの語源は英単語の「slump」で、「どさりと落ちる」「はまりこむ」「急に衰える」など、それまでの状態から急落して不調になるという意味を持ちます。
スランプの種類の例
よくプロスポーツ選手などが「先月よりスランプの○○選手…」などと言われますが、スランプに陥るのはプロだけではありません。どんな人でも、日常の中でスランプに陥る可能性はあるのです。
具体的には、どんな人が、どんな場合にスランプに陥るのでしょうか。
例えば、スポーツのスランプであれば「これまでできていたプレーが思うようにできなくなった」「楽しめていたプレーが楽しめなくなってきた」ということが考えられますね。
小説家やイラストレーターなど創作をしている人のスランプは、「これまでは湧いてきていた発想が、突然湧かなくなった」「突然、絵が描けなくなってしまった」「何が描きたいのか、作りたいのかがわからなくなってきた」などが考えられます。
ビジネスのスランプであれば「これまではうまくいっていた営業方法が、突然相手に通じなくなってきた」「ビジネスのアイデアがうまく浮かばなくなった」「いつもならしないようなミスが増えた」などが挙げられます。
勉強のスランプであれば、「今まで以上に時間を掛けて勉強しているのに、成績が伸び悩んでいる」「机に向かっても、今までのように勉強に集中できない」といったスランプが考えられるでしょう。
このように、スランプはさまざまな立場の人で起こり得ることなのです。
スランプに陥る主な原因
スランプには、どんなときに陥るのでしょうか。考えられる主な原因を見ていきましょう。
疲労がたまっている
知らず知らずのうちに疲労がたまっていると、思い通りのパフォーマンスを発揮するのが難しくなります。
また、疲労からエネルギーややる気が低下し、思うように物事に取り組めない可能性が考えられます。
環境などによるストレス
例えば仕事自体は楽しいが、上司との人間関係に悩んでいたり、プライベートで失恋やトラブルに見舞われたりといった、ストレスが影響していることも考えられます。
ストレスによって、今までのように集中して、またのびのびと物事に取り組めなくなっているのです。
結果に執着しすぎている
絶対に結果を出さなくてはいけない、良いものを作らなくてはいけないなどといった、大きなプレッシャーを感じて、精神的に追い詰められはいませんか。
その場合、心のゆとりがなくなったり、緊張でこわばったりして、いつものようなパフォーマンスができなくなっていることが考えられます。
他人の評価を気にし過ぎている
他人の評価に縛られることも、スランプの一因と考えられます。自分がどんなに努力しても、人がどう思うかを完全にコントロールすることはできません。
それなのに他人の評価にこだわりすぎることで、知らず知らずのうちに過度なプレッシャーやストレスにさいなまれている可能性があります。
また他人の目が気になって、自分らしく振る舞えないことも、パフォーマンス低下の理由になっているかもしれません。
状況がマンネリ化している
毎日がルーティン化してマンネリに陥っているために、スランプの原因になっている可能性もあります。
毎日の作業をこなす中である程度、現状に満足してしまうことで、無意識に現状を維持しようとしたり、成長へのモチベーションが低下したりすることが考えられます。それにより、これまで以上の成長が難しくなるのです。
また現状に慣れることで油断が生じたり興味関心が薄れたりして、変化に鈍感になることも考えられます。そして、結果的にうまくいかないということもあります。
スランプに陥りやすい性格である
何事もストイックにこなす完璧主義だったり、プライドが高かったりするタイプの人は、「自分ならこれくらいできるはず」「自分のやり方は間違っていないはず」などと思い込んで、改善ができないままうまく行かない行動を繰り返す「負のスパイラル」に陥りやすいでしょう。
また「他人のことは信じられない」、逆に「他人に迷惑を掛けたくない」といった理由から他人に頼れないタイプの人も、スランプに陥りやすいと考えられます。
さらに自分に自信が無く、ネガティブ思考に陥りがちな人も、本来の実力をなかなか発揮できない可能性があります。
自分の性格をある程度自覚しておき、「うまくいかないことが増えたな」と思ったら素直に周囲に頼る、小さな成功体験を積み重ねるなど、前述したスランプから抜け出す方法を試してみましょう。
スランプを認め、そこから脱出して、豊かな人生を送ろう
スランプに陥ったときには、「どうにかしてスランプから脱出したい」と焦る人が多いはずです。しかし大切なのは「自分は今、スランプに陥っている」という状態を受け止めること。なぜなら、自分の状況を一度きちんと自覚し、ありのままの自分を受け入れることで、その次のステップに進めるからです。
自分の状況を受け入れたなら、自分のこれまでを思い返しながら「こんな状態は永遠に続くはずはない」「今は行き詰まっていても、いつか状況は良くなるはず」「今までできていたのだから、スランプも乗り越えられるはずだ」と自分に言い聞かせていきましょう。
スランプにとって良くないのは、ネガティブに考え込んで悪循環に陥ってしまうこと。自分の状況が一時的なマイナスであることを自覚することで、「いつか浮上できる」と思えるはずです。先行きをポジティブに捉え、スランプ脱出を目指しましょう。